ブラームス 交響曲第4番(C・クライバーの映像)
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DVD
■ J・ブラームス作曲/交響曲第4番
▲ E・ムラヴィンスキー指揮/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
1973年、レニングラード、フィルハーモニー大ホールでのライブ録画。リハーサル風景、インタビュー付き。
空席が見当たらないほどの超満員の客席、バルコニー席には立ち見の人がビッシリ。それほど人気があったということだろうか。
一応カラー。しかし、演奏中も客席の様子やホールのシャンデリアなどを延々映したり、ちょっとイライラするけれど、指揮者もそれなりに映してくれているので、なんとかOK。カメラのセッティングによるのか管楽器奏者がアップで映ることはない。
とにかく、冒頭から演奏の素晴らしさに驚く。
『一糸乱れぬ』というと曲芸的な印象かもしれないけれども、オーケストラ全員が一つになって同じ音楽を表現してゆく、単に縦の線が合っているというレベルをはるかに超えている。
ムラヴィンスキーの指揮というと淡々・粛々としているイメージがあったけれど、この「ブラ4」は違う。ものすごい『気迫』が指揮台からがんがん伝わってくる。
これは「動作が大きい」ということではなく、指揮棒を構えただけで腕を全く動かさず、『睨み』だけで指揮をしているような部分もあるのだが、その存在感の大きさ、発する『オーラ』はとてつもない。
もちろんそれだけではなく、動作は小さいものの指示が実に的確で、その状態から指揮棒の動きが大きくなるにつれて、音がどんどん熱くなっていくのだ。
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CD
■ J・ブラームス作曲(ラッブラ編曲)/ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ
▲ N・ヤルヴィ指揮/ロンドン交響楽団
1988、89年録音。原曲はピアノ曲。主題と25の変奏、フーガ。
編曲者のラッブラは1901年生まれのイギリスの作曲家で、交響曲を11曲も書かれているそうです。
最初の主題はトランペット、金管を中心に演奏され、パーセルの「トランペット・ヴォランタリー」のようで、いい雰囲気が出ています(ここは、さすがロンドン響)。
続く変奏は、オーケストレーションに無理なく、とても自然で、またいずれも品がよく、各変奏短いこともあって退屈することはない。
音楽は紛れもないブラームスだけれども、オーケストレーションは『ブラームス風』ということではなく(かと言って過度に現代風でもなく)、例えばバッハ作品のオーケストラ編曲版のような感じで楽しめる。
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DVD&CD
■ ブラームス作曲(シェーンベルク編曲)/ピアノ四重奏曲第1番
シェーンベルクによるオーケストラ編曲版。
▲ S・ラトル指揮/バーミンガム市交響楽団
1984年録音。若かりしラトル(20代)による録音。
柔らかく、暖かいサウンド。シェーンベルクではなく、完全にブラームス寄りの演奏。
「(少なくとも当時の)ブラームスなら絶対にしないだろう」というようなオーケストレーションも多々あるのだけれども(シロフォンや金管楽器のフラッター等々)、そういう部分はかなり丸められていて、特に、前半3楽章などは本当にブラームスが書いたスコアの様にも聴こえる。
▲ S・ラトル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
2009年のライブ録音。ラトルの新録音盤。
旧録音に比べるとパワフルだし上手い。でも、個人的には旧盤の方が好き。
▲ ドホナーニ指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1995年録音。これは完全にブラームス!
この演奏を聴くと、この曲がブラームスの「第5交響曲」という言葉が納得できる。
▲ N・ヤルヴィ指揮/ロンドン交響楽団
1988、89年録音。例によって、ひたすら熱く、大らかにオケを鳴らす。
特に第3楽章の中間部や第4楽章。終楽章のコーダへ入る前のフェルマータの休止は何とも大袈裟だし、エンディングも勢い余って崩壊寸前。
もう、ブラームスもシェーンベルクもない。これはロシア音楽か...。
全盛期のスヴェトラーノフ&ソビエト国立響が録音したらどんなになってたろう、と想像してしまった。
カップリングは「ヘンデルの主題による変奏曲」(作品24)のラッブラ編曲版という珍品。
【映像ソフト】
▲ S・ラトル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
2004年のヨーロッパ・コンサート。アテネ、ヘロデス・アティクス音楽堂でのライブ録画。
演奏会場はこんな感じ。
言っても野外のコンサートでこの曲を取り上げるのもすごいけれど、ラトルは暗譜で、完全に自分のレパートリーにしている感がある。で、誰がオーケストレーションしようとも、この曲はブラームス。
そして、何と言ってもベルリン・フィルのパワーとテクニック。
特に第4楽章でそれが発揮される。E♭クラリネットのカデンツァ、金管楽器の速い16分音符のパッセージ、最後はどんどん追い立てるも(父ヤルヴィのように)崩壊はしない。
細かいことですが、ラトルの後ろに映っている赤いネクタイの男性の貧乏ゆすりが妙に気になる...
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CD
■ J・ブラームス作曲/セレナード第1番
ブラームス初期の管弦楽作品。当初は室内楽編成のために書かれ(第4楽章にはその名残が見える)、後に管弦楽編成に編曲されたもの。
6楽章形式。第3楽章(アダージオ)は演奏によっては15分近くかかるけれども、第5楽章などは3分弱で終わってしまう。
それなりの長さを持つ、1,2,3,6の4楽章を抜粋すれば規模的には『交響曲』と言えるかもしれないけれど、内容的には、はるかにリラックスした雰囲気がある。ただ、音楽は紛れもなくブラームスそのもの。
▲ R・シャイー指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
2014年録音。イチ推し。
決して重苦しくならない、速めのテンポで溌剌と、活き活きとした音楽は、ブラームス若書きの音楽に相応しい。オーケストラも素晴らしく、第3楽章の暖かいサウンドなど、まず申し分ない演奏。
カップリングは「セレナード第2番」。
▲ C・マッケラス指揮/スコットランド室内管弦楽団
1998年録音。
ナチュラル・ホルンによる開放的なサウンド(特に第1、5楽章)、『室内管弦楽団』らしい、重苦しくないスッキリとした味わいがこの曲にはピッタリで、冗長さを感じさせない。
▲ E・ボールト指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
1977、1978年録音。ボールトは1889年生まれなので、90歳近くの録音。
しかし、ふんぞり返った大家然としたところは全く無く、何とも肩の力が抜けてリラックスした、飄々とした雰囲気の音楽。ケルテスやマッケラスが14分かけている第4楽章も8分しかかかっていない。
ヴァイオリンは対向配置、でも昨今のピリオド奏法などとは無縁。暖かく落ち着きのあるサウンドは、聴いていてホッとする。嗚呼、このように年を取りたいものだ。
ちなみに、作曲者のブラームスが亡くなったのが1897年なので、ボールトが8歳の時までブラームスは生きていたのだ!
▲ I・ケルテス指揮/ロンドン交響楽団
1967年録音。
明るいサウンドの溌剌とした演奏。
ホルンの強奏と共に、大らかで伸びやかな第1楽章。ロマンチックな第3楽章は「セレナード」というタイトルに相応しい音楽。符点のリズムが力強い、堂々とした終楽章もいい。
▲ G・ヴァント指揮/ケルン放送交響楽団
1968年録音。
とても生真面目な印象の演奏。オケのサウンドはいいけれども、音楽は重い。『硬派』と言えるのかもしれないけれども、こういう曲は、ひたすら明るいケルテスの方が好き。
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DVD
■ J・ブラームス作曲/交響曲第4番
▲ I・マルケヴィッチ指揮/日本フィルハーモニー交響楽団
1968年3月21日、東京文化会館でのライブ録画。
画像はモノクロで古い感じだけれども、音はいいです。
しかし、マルケヴィッチ、恐るべし。なんとも凄まじい「ブラ4」。
マルケヴィッチは終始オーケストラを凝視し(睨み付け?)、険しい表情を全く変えずに長い指揮棒を振り続ける。
第1楽章終結部の迫力たるや半端ではなく、「まだまだ!」とばかりにオケを締め上げる。相手に有無を言わせない。
第4楽章の冒頭、管楽器のコラール主題に続くティンパニの強打。甘さ、感傷なんて無い。微動だにしない厳しさ。
演奏後、会場からの「ブラヴォー」に応えた、マルケヴィッチの別人のような笑顔が印象的。
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