プロコフィエフ

プロコフィエフ 交響曲第5番(マゼール)

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 ■ S・プロコフィエフ作曲/交響曲第5番

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 ▲ L・マゼール指揮/クリーヴランド管弦楽団

 1978年録音。

 クリーヴランド時代のマゼールは好きだ。そして、この演奏もいい。何よりオケが『巧い』。

 管楽器もそうだけれど、弦も実に見事にアーティキュレーションが統一されて、一人で弾いているよう。指揮者のやりたい音楽を確実に『音』にしている感じがする。

 また、どんな箇所でも全てが『音楽』になっていて、漫然と音が出ている箇所がない。

 第1楽章「アンダンテ」、終始遅目のテンポだけれど、それが最後までキッチリとキープされていて、内容がぎっしり詰まった演奏。

 第2楽章再現部から最後へかけての加速も全く危なげなく、終結部の金管楽器のアクセントも見事に決まる。第3楽章も本当に豊かに美しく響く。

 あえて文句をつけると、あまりに安定しすぎていて、プロコフィエフの音楽にあるデリケートな『危うさ』が薄くなっているかもしれない。また「ロシア的」あるいは「プロコ的」な『何か』が足りないかもしれない(漠然とした言い方だけれど)。

 しかし、それは贅沢な話で、このコンビの名演奏の一つであるのは間違いないと思う。

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プロコフィエフ 交響組曲「1941年」

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 ■ S・プロコフィエフ作曲/交響組曲「1941年」

 以下の3楽章から成る組曲。

  1.戦闘の中で
  2.夜に
  3.人類の親和のために

 1941年に勃発した独ソ戦争を背景とした曲。

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 ▲ G・ロジェストヴェンスキー指揮/ソビエト文化省管弦楽団

 1985年録音。

 第1楽章では激しく打ち込まれる打楽器や、アクの強い金管楽器。曲が曲だけに、深く考えない、ひたすら突き進む、この手の演奏がピッタリだと思う。

 いかにも社会主義的な題材ではあるけれども、プロコフィエフのモダンな音楽と、求められているものとのギャップ、それが「反人民的」「形式主義的」という『批判』につながったのだろうか。

 さすがに第2楽章はもっと繊細さがほしい。

 第3楽章は同時期に作曲された「シンデレラ」を思わせるような音楽。ニ長調のエンディングはかなり強引にまとめた感もある。

 何はともあれ、珍しい曲であるのは間違いなく、それをこの最強(最凶?)コンビが録音してくれたのは嬉しい限り。


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 ▲ A・ティトフ指揮/サンクトペテルブルグ交響楽団(?)

 第2次世界大戦にまつわるプロコフィエフ作品を集めた "Echoes of Dark Years" というアルバム。

 オーケストラ名の記載が無いのだけれども、調べてみるとドミトリエフの指揮で来日したり録音がある、いわゆる「第2オケ」らしい。

 演奏はとてもよくまとまっていて、金管楽器の迫力も十分(さすがロシアのオケ)。

 ただ、残念なことにティンパニの音が弱過ぎて、ロジェストヴェンスキー盤と比べると物足りないことこの上ない(特に第1楽章)。


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 ▲ T・クチャル指揮/ウクライナ国立交響楽団

 1995年録音。過不足なくまとめられた演奏。遅めのテンポで進められる終楽章がいい。

 入手し易さも含めて、ファースト・チョイスとして問題なし。

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プロコフィエフ 組曲「キージェ中尉」

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 ■ S・プロコフィエフ作曲/交響組曲「キージェ中尉」

 同名の映画のために書かれた音楽を基にした組曲。

  1.キージェの誕生
  2.ロマンス
  3.キージェの結婚
  4.トロイカ
  5.キージェの葬送

 「ロマンス」と「トロイカ」には歌(バリトン独唱)入りと、オーケストラだけの2つのバージョンがある。

 通常はオケ版だけれども、歌入りで録音しているのはスラトキン、小澤征爾。

 そのオケ版もオーケストレーションが工夫されていて、単なる『歌の置き換え』にはなっていない。例えば「ロマンス」の冒頭はコントラ・バスのソロで始まり、途中はテナー・サックスのソロになっている。

 終曲の「キージェの葬送」は重々しく厳粛に始まり、「ロマンス」のメロディを用いて悲しげな雰囲気が漂うのだけれど、そこに「キージェの結婚」でコルネットによって演奏された、おどけた感じの旋律が強引に割り込んでくる。

 表面上は「悲劇」に見えながら、その裏にある「喜劇」が浮き彫りになってくる。ここらへんの描き方はとても面白い。

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 ▲ G・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団

 1969年録音。

 このセル盤は昔から名盤として有名なもので、実際ケチをつける所は無い。コルネットは上手く、冒頭のソロもどことなく哀愁が漂う。

 この曲を初めて聴く人にどれか一枚と言われれば、これになるでしょう。


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 ▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団

 1993年録音のCANYON盤。さすが色々と面白く、聴き所が多い。

 冒頭のコルネットのソロ。なぜか1小節単位にフレーズを切って間(ま)を入れる。ここは2小節(または4小節)でフレーズを捉えるのが普通ではなかろうか。

 ピッコロ・ソロのバックで叩く小太鼓はアクセントも軽やかに、とても楽しそうだ。

 テナー・サックスは完全に『わが道を行く』。「キージェの結婚」のソロは1オクターヴ上げている(指揮者の指示?)。「まあ、固いことは言わず、好きに吹かせてくれよ」

 その「キージェの結婚」の冒頭のホルンのレガート奏法はとても良い雰囲気。

 「キージェの葬送」でコルネットのテーマが割り込んでくる部分は、そのバランスを弱くして(スコアにはそう指定してある)、独特の雰囲気を出している。


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 ▲ L・スラトキン指揮/セントルイス交響楽団

 珍しい『歌入り』バージョンで、聴きものはその『歌』。

 ロシア語による歌が入ると音楽の雰囲気が一気に『ロシア』に変わるし、「トロイカ」の掛け声風などオケ版にはない面白さがある。

 しかし、オケの方はというと丁寧に表情は付けられているけれど、サウンドはいかにも薄っぺらいアメリカン(ある意味『映画音楽風』)。せめてサックスくらいは、もうちょっと何とかならなかったものだろうか。


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 ▲ E・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団

 1974年録音。

 明るいサウンドで、肩の力が抜けた楽しい演奏。1曲目の金管楽器の開放的な音は気持ちいい。「キージェの結婚」のコルネットのソロは結構ラフな感じ。


 【映像】

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 ▲ A・プレヴィン指揮/ロンドン交響楽団 new

 1977年ライブ録画。

 演奏そのものはラフな印象もあるけれど、貴重な映像ソフト

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 若々しいプレヴィンの指揮姿。

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 チューバを吹いているのはJ・フレッチャー。お顔が拝見できるのはこのショットのみ(画像クリックで拡大します)。

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 コルネットのソロは細かいビブラートがかけられた、英国ブラス・バンド風の音だけれども、楽器はトランペットを使っているように見える。

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プロコフィエフ 「道化師」組曲(N・ヤルヴィ)

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 ■ プロコフィエフ作曲/「道化師」組曲

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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

 1988年録音。

 「道化師」は「アラとロリー」に続くプロコフィエフのバレエ第2作。続いて演奏される6場から成り、各場を同じモチーフによる間奏曲繋ぐ。

 作曲時期としては第2交響曲の前。ソビエト復帰後に書かれた有名な「ロメオとジュリエット」や「シンデレラ」とは全く曲想が異なる。

 ディアギレフからの依頼によるもので、ロシア民話をベースにしていることもあってか、「純粋にロシア的な音楽」というリクエストだったそうだけれども、聴いてみてもほとんど「ロシア」という感じはしない。メロディにロシア的な雰囲気を感じる部分もあるけれど、土臭さや素朴さは無く、はるかにモダンな響きがする。

 そのバレエ音楽から作られた12曲から成る組曲。バレエの曲順に並べられているけれど、バレエ版からの単純な抜粋ではない。演奏時間はバレエ全曲版が1時間弱。組曲版が35分。

 正直、全曲版を(少なくとも音だけで)聴き通すのはツラく、この組曲版くらいがちょうどいい。ヤルヴィ(@父)はさすがに聴かせ上手。

 カップリングは「鋼鉄の歩み」組曲と「3つのオレンジへの恋」組曲。

 【バレエ全曲版】

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 ▲ G・ロジェストヴェンスキー指揮/ソビエト文化省交響楽団

 1985年録音。文化省オケなので一抹の不安はあったけれども、金管楽器のサウンドも含めて、演奏的には言うことなし。でも、やっぱり曲が...。


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 ▲ ミハイル・ユロフスキ指揮/ケルン放送(WDR)交響楽団

 1997年録音。指揮のミハイルは、活躍中の若手指揮者ウラディーミルの父上で、多くのロシア音楽を録音しています。

 氏の他の録音と同様、きれいにまとまってはいるけれど、インパクトは弱い。

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プロコフィエフ バレエ組曲「シンデレラ」

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 ■ プロコフィエフ作曲/バレエ組曲「シンデレラ」

 「ロメオとジュリエット」と同様、バレエ音楽から編まれた3つの演奏会用組曲。

  バレエ音楽 作品87
  第1組曲 作品107
  第2組曲 作品108
  第3組曲 作品109

 ストーリー的に悲劇的な要素はないので、明るい楽しさ、抒情性が前面に出ていて、そのためか「ロメオとジュリエット」に比べると、録音の数も演奏頻度も圧倒的に少ない。

 以下は組曲版の録音。

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 ▲ T・クチャル指揮/ウクライナ国立交響楽団

 1994年録音。第1~3、3つの組曲を曲順に全て収録。
 
 なにはともあれ、3つの組曲がすべて聴けるということでは貴重だし、演奏もそれなり。

 全体的にソフトなサウンドが、この音楽の持つ抒情的な雰囲気には合っていると思う。

 ただ、金管楽器が遠慮がちなのでメリハリ、盛り上がりに欠けるし、木管楽器などはもっと繊細さがほしい。


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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

 1986年録音。第1組曲(2曲)、第3組曲(6曲)の抜粋。

 これはとてもいい。指揮者お気に入りの曲を抜粋したのだろうか、抒情的な曲を中心に収め、響きも豊か。「喧嘩」もスピード感がありダイナミック。

 「シンデレラと王子(アダージオ)」「アモローソ」も情感豊かに盛り上がる。

 ヤルヴィの「シンデレラ」を聴くならば、下の組曲盤よりもこちらの方がいい。


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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

 1986年、1990年録音。

 上の1986年録音盤に、新たに録音した曲を加えて、第1、3組曲全曲を収録。どうせなら第2組曲も入れて欲しかった。

 「第1組曲」は雰囲気はとても良いにしても(「序奏」とか)、「マズルカ」「ワルツ」などの舞曲系になると、どうしてもリズム、テンポの不安定さが落ち着かない。意外にキッチリとしたバレエ音楽はお得意でないのかもしれない。

 残響を多くとった録音もモヤモヤとして、今一つまとまりがない。

 「第3組曲」の方はとてもいい。派手さは無いけれども、いずれもプロコフィエフらしい音楽がいっぱいだし、「シンデレラと王子」はアダージオで盛り上がる。そして、最後は「序奏」のテーマを再現した「アモローソ」で静かに曲を閉じる。


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 ▲ Y・テミルカーノフ指揮/サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー管弦楽団

 2009年ライブ録音。第1組曲(6曲)、第2組曲(2曲)、第3組曲(1曲)の抜粋盤。

 もちろんソビエト時代の強靭なサウンドではないけれども、バランスのとれた素晴らしい演奏。特に抒情的な(旋律メインの)曲がいい。

 「シンデレラのワルツ」の雰囲気は抜群だし、続く「真夜中」での(12時を告げる時計の)鐘の音がとても効果的で、続くエンディングの迫力も十分。


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 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1961年録音。第1組曲、第2組曲(4曲)の抜粋。第1組曲は全8曲を収録。

 このコンビの「ロメオとジュリエット」がとても素晴らしいので期待は大きいけれども、正直、こちらは今一つ。

 オケの技術的なところも気になってしまうし、アップテンポの部分ももたつく感じがする。

 曲との相性の問題なんだろうか。

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プロコフィエフ ピーターと狼

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 ■ S・プロコフィエフ作曲/ピーターと狼

 ナレーション付の音楽物語。

 登場人物に決められたモチーフ(メロディ)を与えて、かつそれを特定の楽器に割り当てることにより、『楽器紹介』にもなっているという仕組み。

 子供向けとはいえ、音楽そのものは紛れも無いプロコフィエフのもの。

 ピーターの主題はハ長調に始まり、途中からハーモニーが揺らいで、変ホ長調へ転調する。フルートによる「小鳥」のテーマも、そのまま「フルート・ソナタ」にでも流用できそうなもの。

 最後は登場人物総出による凱旋行進曲。

 狼に食べられてしまったために物語の前半で出番が無くなってしまったアヒル君は、「狼が生きたまま飲み込んでしまった」というオチで、最後の最後に登場。エンディング前に見事な役割を演じる。

 「青少年のための管弦楽入門」とは違ってナレーション無しでは成立しない曲なので、やっぱりナレーションが印象を大きく左右する。

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 【通常版】

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 ▲ A・プレヴィン指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団。1985年録音。

 プレヴィンによる語り(英語)は変な芝居っ気がない、落ち着いて上品な、また暖かい雰囲気。

 音楽の方も同様。物語の描写よりも、まずはプロコフィエフの音楽が前面に出ている感じがする。

 カップリングは「青少年のための管弦楽入門」(こちらはナレーション無し)と、オペラ「グロリアーナ」から「宮廷舞曲」。


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 ▲ J・ランチベリー指揮/メルボルン交響楽団

 1997年録音。

 有名指揮者の録音が並ぶ中、あまり注目されてはいないようだけれど、この演奏がとても面白いのだ。

 ランチベリーはバレエ指揮者であることもあってか、素晴らしく見事に物語を描写していて、その場面場面の情景が目に見えてくるようだ。

 ナレーションのデイム・エドナ・エヴァレッジは『女装』キャラ(女性の声色)だけれど、決して悪ふざけしているわけではないので(見た目はともかく)、奇異な感じ(キワモノ感)はありません。


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 ▲ M・プラッソン指揮/トゥールーズ・キャピタル管弦楽団

 1992年録音。

 ランベール・ウィルソンのナレーション(フランス語)。

 ナレーションがフランス語だと、一気にフランス版のオシャレな「ピエールと狼」になる。

 演奏もナレーションの雰囲気に合っていて、全く別の曲のよう。面白い!

 カップリングは「動物の謝肉祭」。


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 ▲ E・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団

 1957年録音。

 ナレーション(英語)はシリル・リチャード。

 さすがオーマンディ、文句無しの面白さ。理屈抜きに楽しんで聴ける『音楽物語』として、申し分のない演奏。


 【古楽器版】

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 ▲ ジャック・ペシ指揮/新パリ音楽院アンサンブル

 レニー・ヘンリーのナレーション(英語)。

 プロコフィエフのオリジナルとは異なり、登場人物が様々な伝統楽器(古楽器)で演奏される。

  小鳥 シェン(中国版笙)
  アヒル ティプル(オーボエの前身)
  猫 オーボエ・ダモーレ
  お爺さん セルパン
  狼 アコーディオン
  猟師 コルネット、サックバット
  猟師の鉄砲 大太鼓、スチールドラム
  ピーター 弦楽合奏

 ピーターだけはオリジナル通りの弦楽合奏。

 とにかく、各楽器の『音』の面白さ。

 特にアヒルは高音域が苦しそうで、終始悲鳴を上げているようで、随所で存在感を出している。特に狼に食べられてしまうところは絶品(名演技)。

 お爺さんのセルパンもピッチがアヤシク、ヨタヨタとしている。

 ちなみに、コルネットは古楽器のコルネットで、現在のトランペット似の楽器ではありません。

 http://orchestra.musicinfo.co.jp/~mvsic/instruments/cornett.html

 ナレーションのレニー・ヘンリーはイギリスのコメディアンだそうで、声色を使ったりと、子供が聞いたら喜びそうな感じ(いわゆる「面白いお兄さん」)。


 【番外編】

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 その昔、TV「題名のない音楽会」で放送された、井上道義版「ピーターと狼」。

 途中までは確かに面白いのだけれども...。

 このお話のエンディング、狼に食べられてしまったアヒル君、実は狼のお腹の中で生きていて、その狼も猟師に撃たれず、生け捕りにされて動物園へと送られる。

 この手のお話(民話・童話)としては、最適な解が提示されていると思う。

 にもかかわらず、「狼にだって人権(!?)はある」とか、「人間の方が沢山生き物を殺して食べているじゃないか」とか...その後に何かオチがあるわけでもなく、問題提起にしても何だか『場違い』感を否めなかった。

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プロコフィエフ バレエ「シンデレラ」(バーミンガム・ロイヤルバレエ)

music BD

 ■ S・プロコフィエフ作曲/バレエ「シンデレラ」

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 バーミンガム・ロイヤルバレエの「シンデレラ」。ステージのライブ録画。

 プロコフィエフのバレエと言えば「ロメオとジュリエット」が断然有名だけれども、この「シンデレラ」もすごくイイ!!

 よく知られている「シンデレラ」のストーリーにそのままにお話は進む。

 意地悪な義理姉妹がいい味出していて、どこか憎めない。魔法にかけられる前の動物(ネズミ、カエル、トカゲ)の登場も面白いし、舞台もとても美しく、この物語に相応しい。

 最後は勿論ハッピーエンド。子供が観てもとても楽しめると思う。

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プロコフィエフ バレエ組曲「ロメオとジュリエット」から(アンセルメ)

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 ■ S・プロコフィエフ作曲/バレエ組曲「ロメオとジュリエット」から

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 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1961年録音。

 第1、2組曲から10曲を抜粋してストーリー順に並べ替えている。

 収録曲は以下の通り。

  モンタギュー家とキャピュレット家
  少女ジュリエット
  マドリガル
  メヌエット
  ロメオとジュリエット(バルコニーの情景)
  タイボルトの死
  踊り
  ロメオとジュリエットの別れ
  ジュリエットの墓前のロメオ

 この曲には多くの録音があるけれども、この音楽を単なるコンサートピースではなく、人間のドラマとして描いている点では、この演奏を超えるものを知らない。

 それは1曲目の「モンタギュー家とキャピュレット家」から明らかで、続く「少女ジュリエット」と、2人の出会いの音楽「マドリガル」。フルートはジュリエットであり、ロメオは弦楽器が受け持つ。

 華やかな「メヌエット」を経て「ロメオとジュリエット(バルコニーのシーン)」。プロコフィエフの作品中でも最高に美しい音楽であり、クライマックスではコルネットが素晴らしいソロを聴かせてくれる。これを聴いてしまうと、他のどの演奏も物足りない。

 「タイボルトの死」で始まる後半部分は、一転悲劇へと向かう。「別れ前のロメオとジュリエット」の導入部のフルートのソロ、ここでのジュリエットはもう昔の彼女ではない。そして不安な気持ちの中での別れ。低音に終曲のテーマが現れ、後の悲劇を予感する。

 結びは「ジュリエットの墓の前のロメオ」。バレエではこの後に「ジュリエットの死」(第3組曲の終曲)が続くのだけれども、この曲で十分だろう。前の曲も含めて、これもアンセルメ以上の演奏は知らない。

 バレエ全曲版を聴くとか、ここに収録されていない組曲のナンバーを聴くとか、アンセルメ盤だけあればOKとは思わないけれども、自分にとっては最も魅力的な演奏なのは間違いない。

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プロコフィエフ バレエ組曲「ロメオとジュリエット」から(シモノフ&RPO)

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 ■ S・プロコフィエフ作曲/バレエ組曲「ロメオとジュリエット」から

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 ▲ Y・シモノフ指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

 1996年録音。

 「第1&2組曲からの抜粋」とクレジットされているけれど、第3組曲から「朝の踊り」が収録されており、しかも作品番号の表記も誤っていて、結構アバウト。

 リズミックな小品(舞曲)を中心にセレクトしていて、情景・心理描写が主の「バルコニーの情景」「別れの場面」などは省略されており、選曲的にはやや物足りなさを感じるけれど、これはこれでこの指揮者の好みがはっきり出ているように思う。

 最高の聴きものは「タイボルトの死」で、ティンパニの連打の部分からのいきなりのテンポ・ダウン、あたかも時間が止まってしまったかのような強烈なインパクト。

 その後の葬送の音楽ではウルサイまでの打楽器の強打が見事に決まっている。また「ジュリエットの墓の前のロメオ」でもやはり打楽器の打ち込みに驚かされる。

 抒情性という面では今一つだけれども(選曲からしても)、この指揮者の「芝居っ気」のある音楽が楽しめる。

 3つの演奏会用組曲から9曲の抜粋。

  モンタギュー家とキャプレット家(2-1)
  少女ジュリエット(2-2)
  僧ローレンス(2-3)
  朝の踊り(3-2)
  メヌエット(1-4)
  マスク(1-5)
  タイボルトの死(1-7)
  ダンス(2-4)
  ジュリエットの墓の前のロメオ(2-7)

 このバレエ音楽の中の白眉とも言える、「ロメオとジュリエット」(2-6)が収録されていないのが残念。

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プロコフィエフ 古典交響曲(チェリビダッケの映像)

music DVD

 ■ プロコフィエフ作曲/交響曲第1番「古典交響曲」

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 ▲ C・チェリビダッケ指揮/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

 1988年の収録。前半はリハーサル風景。後半は通し演奏。通し演奏も含めて、全員カジュアルな服装。

 同じDVDに収録されている「新世界交響曲」(1991年収録)と同様に、その昔LDで発売されていたソフト。

 LD2枚分が1枚に収録されているのでお買い得ではあるけれども、海外盤でもあり、残念ながらLDの様に日本語字幕が付いていない。

 英語字幕でも大体分かるけれども、字幕を読もうとすると、そちらばっかりに気を取られてしまう(私の語学力の問題ではあるのだけれど...sweat02)。ちなみにリハーサルはドイツ語。

 例によって、スコアを置かずに暗譜でリハを進めるけれど、リハーサル番号は覚えていないようで、「今どこ?」と、都度コンサートマスターに確認する。

 そして、最後の通し演奏は素晴らしい。

 「新世界」の3年前だけれども、チェリは元気いっぱいで、音楽の表情も多彩だし、もちろん椅子に座ることもない。指揮をしながら声を出して歌う場面もある。

 遅いテンポの第2楽章は全く別の世界が広がってくる。リハーサルでは、ここを控え室で準備をしているバレリーナの様子に例えていた。

 また、第3楽章のエンディングの指揮(?)なども本当に洒落ている。

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