ドヴォルザーク

ドヴォルザーク 交響曲第7番(クーベリック&バイエルン放送響)

music CD&DVD

 以下の3つが同じ日の録音であるかは不明ですが基本路線は同じです。また、各楽章の演奏時間もほぼ同じ。

 ■ A・ドヴォルザーク作曲/交響曲第7番

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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1978年4月2日、ミュンヘンでのライブ録音。拍手付。

 ドヴォルザークのシンフォニーでは第9番と第8番がダントツの人気(演奏頻度)であるけれども、この第7番は...

 少なくとも第3楽章は前2者に負けていないと思うけど、他の3つの楽章は(いわゆる)『民俗的』な雰囲気は薄く、単純にメロディとしての魅力が今ひとつなのが人気の薄い所以だろうか。

 クーベリックでは強力なベルリン・フィル盤(DG)があって、このバイエルン盤はライブではあるものの、録音のせいもあってか随分とソフトなサウンドで、表現の大きさはさすがに素晴らしいけど、重厚なサウンド(特に金管、ティンパニ)でガッツリ聴こうとすると、やや物足りない。

 しかし...

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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 "FIRST CLASSICS" というレーベルから出ている非正規盤(いわゆる海賊盤)。録音データの記載は無し。

 各楽章の演奏時間を比べてみると、おそらく上記の正規盤(Orfeo)と同じ演奏だと思われるのだけれども、改めて聴いてみてびっくり。正規盤と『音』が全然違うのだ。この手(録音)の話には無頓着な私が聴いても全く違う。

 クリアでリアルで生々しく、そして迫力がある。これならば全くOKで、上に書いたような不満は感じない。

 ただ、会場のノイズ(ざわめき)が大きく入っていたり(これは正規盤では聞こえない)、バランスが良くなかったり(弦楽器が前面に出ている)はする。

 しかし音がガンガン飛んでくるので、全然気にならない。

 正規盤は、おそらく『商品』としてリリースするには「問題有り」と判断して修正したのだろうか、こうまで印象が変わってしまうとは驚き。

 まとまりということでは当然BPO盤(DG)なのだけれども、第3楽章の冒頭だって「合わせる」だけならいくらでも合わせられるだろうし、第4楽章の第1主題も相当にスリリング。

 決して予定調和でない、指揮者と演奏家によって正にその場で音楽が生まれている、そういった魅力がある。

 【映像】

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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1978年、コンサートでのライブ録音。

 録音年は同じだけれども、Orfeo から出ているライブ録音盤と同一かは不明。

 クーベリックの指揮は決して見てくれのカッコ良さは無い、それは音楽についても同じ。

 単にオーケストラのアンサンブルを整えるということではない。全ての音に自分の気持ち、生命を吹き込む。

 この汗だくになっての熱演を観ると、ありきたりではあるけれども『ライブの人』なのかという思いを強く持つ。名演!!

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ドヴォルザーク 交響曲第4番(N・ヤルヴィ)

music CD

 ■ A・ドヴォルザーク作曲/交響曲第4番

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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

 1987年録音。

 後年の交響曲には及ばないにしても、ここら辺の曲も中々シブい味わいがあって捨てがたいものがある。

 第1楽章は短調でヒロイックな第1主題。ロマンチックな第2主題がとてもいい。冒頭やコーダなど、ブルックナーの影響を受けているような。

 第2楽章の冒頭は管楽器のみによる長い主題提示。滔々と流れる音楽

 第3楽章はドラマチックで(舞曲風ではない)、中間部では打楽器も華やかに加わっての行進曲。

 このヤルヴィ盤は肩の力が抜けた演奏で、とても聴き易く、親しみ易さが魅力。とにかく重苦しくなっていないのがいい。

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ドヴォルザーク 交響曲第5番(ケルテス)

music CD

 ■ A・ドヴォルザーク作曲/交響曲第5番

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 ▲ I・ケルテス指揮/ロンドン交響楽団

 1965年録音。

 第1楽章冒頭、木管楽器による弾むような第1主題は夜明けのように爽やか。それが盛り上がり、全奏による力強くリズミックな音楽となる。

 第2楽章は最初のフレーズが印象的な第1主題(ちょっと演歌っぽい)。のんびりとした第2主題もいい。

 休みなく演奏される第3楽章には短い序奏が付いていて、主部は軽快な3拍子の舞曲風でトライアングルも加わる。この楽章もいい。

 低弦の力強いフレーズに始まるフィナーレ。ちょっと仰々しい感じもする。最後は第1楽章のテーマも加えて高らかに鳴らしてのエンディング。途中、短いながらバス・クラリネットのソロがあります。

 民族的な雰囲気は少なく、それなりの面白さはあるけれども、『発展途上』といった感じの曲。

 このケルテス盤は、作曲者30代の作品を、やはり30代の指揮者が振った、金管の強奏などメリハリの効いた若々しい演奏。

 ただ、あくまでストレート勝負なので、ちょっと平板な感じもする。

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ドヴォルザーク 「自然と人生と愛」3部作(クーベリック)

music CD

 ■ A・ドヴォルザーク作曲/3部作「自然と人生と愛」

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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1973年(「謝肉祭」のみ)、1976年録音。

 「自然と人生と愛」という演奏会用序曲の3部作。

  序曲「自然の王国で」(作品91)
  序曲「謝肉祭」(作品92)
  序曲「オセロ」(作品93)

 ドヴォルザークは3曲続けて演奏されることを意図していたそうで、「自然の…」のテーマが他の曲でも現れます。

 ただ、現実は「謝肉祭」が単独で演奏(録音)されることが殆ど。

 「自然の…」はのどかな田園風景を思わせる穏やかな音楽。

 大きな盛り上がりや華やかな演奏効果が無いので(最後も静かに終わる)、コンサートではまず取り上げられないけれども、ドヴォルザークらしい伸びやかな音楽がとても魅力的だ。

 ヘ長調という調性からも「田園交響曲」を意識しているところもあるのかもしれない。

 鳥の鳴き声を模倣するようなフレーズも聴かれて、深刻な影が無い、終始のどかな音楽が展開され、ワルツ風の第2主題部もいい。

 このクーベリック盤は作為のない暖かな音楽。ヴァイオリンの対向配置も効果的。

 続く「謝肉祭」の陽気な賑わい、楽しさ。中間部はしっとりと聴かせる。

 一転して「オセロ」ではドロドロとした人間模様。

 最後の『愛』(オセロ)が幸せな満ち足りたものでなく、そこから生まれる『嫉妬』をテーマにしていたり、また、後年に書かれた4曲の交響詩も『暗い』題材を描いているところなど、ドヴォルザーク自身の一面を感じることができる。

 この3部作を続けて聴くことで、聴き慣れた(?)「謝肉祭」も、また違った趣が感じられる。

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ドヴォルザーク 交響曲第8番

music CD&DVD

 ■ A・ドヴォルザーク作曲/交響曲第8番

 昔は「イギリス」という副題が付けられていた交響曲。これはイギリスで出版されたことによるもので、曲の内容とは関係ありません。

 cd

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 ▲ イヴァン・フィッシャー指揮/ブダペスト祝祭管弦楽団 new

 2000年録音。最初の方は落ち着いた雰囲気の演奏のようにも聞こえるけれど...

 曲が進むにつれ、弦楽器のビブラートやポルタメントが強調されて、型にはまらない自由さと共に、クセの強さも感じる。

 さらには、第3楽章のコーダでは金管楽器も弦楽器の真似(?)をして、スコアにはない装飾を加えたりする。

 この『遊び』を面白いと感じるか、やり過ぎと感じるか...微妙なところではあるけれども、少なくとも最初に聴く1枚としては適していないような。


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 ▲ H・V・カラヤン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1961年録音のデッカ盤。

 カラヤンまだ50代。ウィーン・フィルを見事にドライブして、素晴らしい演奏を聴かせてくれる。

 第1楽章冒頭の豊かな歌から演奏に引き込まれ、オーケストラ(特に弦楽器)の甘美なサウンド(第3楽章は比類がない)。何気に付けられたポルタメントの味わい。

 もちろん金管やティンパニのダイナミックな力強さもあり、第4楽章のホルンのトリルは期待通り。また、コーダの追い込みからのギア・チェンジも見事に決まっている。

 民族的な素朴さは無いけれど、颯爽としてカッコイイ。

 ケルテス&LSO盤と比べても、役者が一枚上といった感じがする。


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 ▲ B・ワルター指揮/コロンビア交響楽団

 1961年録音。オケ(特に弦楽器)の『音』が気になることもあるけれど...。

 穏やかで暖かく、落ち着いた雰囲気のある、素晴らしい演奏。

 第1楽章冒頭のメロディから、ごくごく自然な『歌』が聞こえてくる。

 しみじみと聴かせる第2楽章。フィナーレはトゥッティになっても、決していきり立つようなことはない(でもホルンのトリルは◎)。例の「こがねむし」の部分ではピッコロを重ねている。

 中でも素晴らしいのが第3楽章。

 速めのテンポで進められる流れの良さが心地よく、スコアの指定にある "grazioso" は、正にこのテンポ感だと思う。しかし、その中に十分な情感を感じさせてくれるのだ。


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 ▲ I・ケルテス指揮/ロンドン交響楽団

 1963年録音。ウィーン・フィルとの「新世界より」のすぐ後の録音。

 なんの衒いも無い、とても素直な、そういう意味で『若さ』を感じる。

 音楽運びは自然で、第3楽章の『歌』もいい。ホルンなどは強奏されるけれども、決して羽目を外すような所が無い。

 ただ、数多くの録音が並ぶ中では、今一つパンチに欠けるようにも。

 VPOとの「新世界より」はオケの魅力が大きかったけれども...。

 カップリングはイスラエル・フィルとの「モルダウ」、「スラヴ舞曲集」から。


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 ▲ C・マッケラス指揮/ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団

 1992年録音。

 スッキリとした明るいサウンド中に繊細な味わいのある演奏。最初のフルートのテーマが何と優しく響くことか。それを受けての弦楽器もいい。

 ちなみに、第4楽章でテーマがチェロで再現したところで「?」となるのだけれども、よく見ると、私が所有している全音版のスコアはそうなっていました。

 ▼提示部

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 ▼再現部

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 ▲ J・バルビローリ指揮/ハレ管弦楽団

 1957年録音。

 録音は古くて音が時々ビリ付いたるするし、オケもそんなに上手くないし、金管がペラペラに聴こえることもあるし...でも、理屈ではないです。

 スマートさなどは皆無。野暮ったくて、不器用だけれども、ひたむきに自分の想いを吐露する。

 この極めて人間臭い、深い情感が感じられる音楽(『歌』)には、抗えない魅力を感じる。

 カップリングは「交響曲第7番」「交響曲第9番」「スケルツォ・カプリチオーソ」「伝説曲」。


 【映像】

 以下は映像ソフト。

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 ▲ Z・メータ指揮/ロサンゼルス・フィルハーモニック

 1977年のライブ録画。

 私にとって、メータと言えばロス・フィル(ロス・フィルと言えばメータ)。そのコンビのライブ映像が観られるのは嬉しい。

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 まだ、40歳の若々しいメータ。奇を衒ったところが無い指揮ぶり。暖かかく大らかな音楽。その中に熱さもある。

 その他、ファゴット協奏曲(モーツァルト)、オーケストラのための協奏曲(バルトーク)、「謝肉祭」序曲(ドヴォルザーク)、スラヴ舞曲第8番(ドヴォルザーク)。


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 ▲ H・V・カラヤン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1985年録画。

 片隅に聴衆が映ることがあり、コンサートでのライブ映像をベースにしていると思われるけれども、所々にいかにも不自然で『あり得ない』映像が所々に挟み込まれる。

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 木管セクションが映る時はいつもこんな感じで、この姿勢で全員微動だにせず楽器を演奏する。

 カラヤンは80歳間近、晩年の映像。

 中間2楽章が断然素晴らしい。特に第2楽章の深い情感、最後に第2主題が再現される部分は、これ以上ない位に美しい。

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ドヴォルザーク 弦楽セレナーデ

music CD

 ■ A・ドヴォルザーク作曲/弦楽セレナード

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 ▲ R・クーベリック指揮/イギリス室内管弦楽団

 1969年録音。

 5楽章形式。各パートは何部かに分かれている部分があるので、あくまで「弦楽合奏」のための曲。

 「管楽セレナード」の民族色の強さとは対照的に、甘美で、暖かく幸福感に満ちた音楽。

 第1楽章。懐かしい第1主題が優しく提示される冒頭で、一気にこの曲に引き込まれてしまう。哀愁を帯びたワルツの第2楽章、第3楽章は舞曲風のスケルツォ。

 そして何と言っても、第4楽章ラルゲット。下降する旋律が美しい夜曲。活き活きとしたフィナーレでは過去のテーマを振り返る。

 ドヴォルザークの『メロディ』を楽しむのであれば、まずはこの曲ではなかろうか。

 クーベリック盤はバランスのとれた素晴らしい演奏で、何よりヴァイオリンを左右に分けた両翼配置がとても効果的だ。


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 ■ S・ヴェーグ指揮/カメラータ・アカデミカ・ザルツブルグ

 1986年のライブ録音。

 曲間のチューニングの音も入っている、コンサート・ホールの客席で聴いているような趣がある。

 そして、演奏も素晴らしい。

 単にアンサンブルを整えただけではない、想い(気持ち)をいっぱいに込めた音楽が展開され、全ての瞬間で音楽が生きている。


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 ■ プラハ室内管弦楽団

 1993年録音。指揮者無しでの演奏。

 まずは、暖かみのある響きがとてもいい。

 『お国もの』と言ってしまえばそれまでだけど、無理のない自然な音楽作りは、素直にこの音楽の中に入り込むことができる。

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ドヴォルザーク スラヴ舞曲集

music CD&DVD

 ■ A・ドヴォルザーク作曲/スラヴ舞曲集 作品46,72

 「第1集(作品46)」「第2集(作品72)」、それぞれ8曲から成る曲集。オリジナルはピアノ連弾曲。作曲者自身によるオーケストレーション。

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 【全曲盤】

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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1973年録音。世評も高い『定盤・その1』で異論は無し。


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 ▲ G/セル指揮/クリーヴランド管弦楽団

 1962~1965年録音。『定盤・その2』。

 ただ、オーケストレーションに手を加えている部分があるので、個人的には違和感を感じるところもある。

 LPでは曲順を変えていたけれども、CDではオリジナル通りに収録。


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 ▲ イヴァン・フィッシャー指揮/ブダペスト祝祭管弦楽団 new

 1999年録音。

 旋律の持つ情感と、舞曲としての躍動感のバランスがよく、指揮者の強い主張は感じられないけれども、むしろ作為の無い自然な音楽作りは、最初に聴く一枚としてオススメできる。

 暖かみのあるオーケストラのサウンドもとてもいい


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 ▲ N・アーノンクール指揮/ヨーロッパ室内管弦楽団

 2000年、2001年録音。弦楽器は対向配置で、これがとても効果的。

 この音楽がそもそも持っている情感とか民族性などは置いておいて、あくまで自分流に考えられたアプローチ。

 (おそらく)少人数のオケはフットワークが軽く、緩急のコントラストがくっきりとしている。第8番などもキビキビとしていて気持ちがいい。

 1曲1曲、独特のニュアンスが付けられていて、いわゆる『正当派』ではないにしろ、とても楽しんで聴ける。

 特に「第2集(作品72)」は凝った曲想のナンバーが多いので、アーノンクールのアプローチが上手くマッチしているように感じ、もはや『舞曲(=踊りの曲)』という枠は超えてしまっている。


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 ▲ L・マゼール指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 遅めのテンポで、堂々たる、スケール感のある演奏。

 重量感のあるティンパニや分厚いホルンの響きなど、シンフォニーを聴いているような気分になる。

 その行き着いた先が最後の第16番(作品72-8)。

 極めて遅いテンポで、綿々と、独特の音楽世界を作っている。

 リピートをカットしているにも関わらず、演奏時間は一般的な録音とほぼ同じ(7分41秒)。

 『民族舞曲』的な楽しさは皆無。しかし、マゼール節全開。さすがです。


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 ▲ Z・コシュラー指揮/スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団

 1987、1988年録音。

 チェコの指揮者というと一般的にはノイマンなのかもしれないけれども、私にとって馴染みが深いのは、たびたび都響に客演されて、チェコ物以外にも素晴らしい演奏を聴かせてくれたコシュラーの方だった。

 ただ、残念ながら1995年、67歳で亡くなられました。

 そのコシュラーのスラヴ舞曲集。

 オーケストラのサウンドと共に、素朴でローカルな雰囲気に満ちた、活き活きとした演奏。


 【抜粋盤】

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 ▲ H・V・カラヤン指揮/ベルシン・フィルハーモニー管弦楽団

 1959年録音。

  第1番(作品46-1)
  第10番(作品72-2)
  第3番(作品46-3)
  第16番(作品72-8)
  第7番(作品46-7)

 緩急交互に配置した選曲。

 全16曲中5曲と曲数は少ないけれども、LP片面に収録する時間の関係もあったろうか。

 カラヤン唯一の録音で、音楽に勢いがあり、また流麗でパワフルなサウンドが楽しめる。

 逆に勢いに任せたような粗さも感じるのだけれど、ベルリン・フィルの音楽監督になったばかり、50歳ちょっとの若いカラヤンの魅力とも捉えられる。


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 ▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団

 2004年のライブ録音(拍手付き)。

 チェロ協奏曲の余白(オマケ)に収録。しかし、個人的にはこちらの方に興味津々ではある。

 以下の5曲を収録。

  第1番(作品46-1)
  第2番(作品46-2)
  第3番(作品46-3)
  第10番(作品72-2)
  第8番(作品46-8)

 メロディ主体の中間3曲は中々面白く、特にスロー・テンポの第3番は独特の表情を見せてくれる。

 しかし、問題は第8番以外であちこちに大きなカットがあることで、特に第3番は中間部が全て、ばっさりとカットされてしまっている。

 演奏後、会場からは「ブラボー!」の声も飛ぶけれども、ライブではともかく、フェドセーエフのファン以外にはお勧めできるものではありません。


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 ▲ V・ノイマン指揮/ライプチヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

 1966年(?)録音。

  第1番(作品46-1)
  第7番(作品46-7)
  第9番(作品72-1)
  第12番(作品72-4)
  第15番(作品72-7)
  第16番(作品72-8)

 第1番から若々しく覇気に満ちた演奏を聴かせてくれる。続く第7番での鄙びたオーボエの響き。

 余計な演出のない、引き締まった、また活き活きとした音楽。

 オーケストラのサウンドは力強いものの、華美にはならず、どこか鄙びたローカルな味わいもある。

 抜粋版ではあるけれども素晴らしい演奏。

 カップリングは「ハンガリー舞曲集」から10曲。


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 ■ I・ケルテス指揮/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団

 1962年録音。

  第1番(作品46-1)
  第3番(作品46-3)
  第8番(作品46-8)
  第10番(作品72-2)
  第9番(作品72-1)

 第1番主部は速目のテンポ設定が気持ちいい。第3番ではテンポを落ち着かせ、メロディをレガートで歌わせる。

 ケルテスの音楽は若々しいエネルギー、パワー、歌もあり、けれども決して粗くなったり、乱れたりしないバランスの良さ。


 【映像】

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 ▲ W・サヴァリッシュ指揮/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団

 2001年のライブ録画。「第1集(作品46)」の全8曲を曲順に演奏。

 カップリングが「白鳥の湖」だけれども、やっぱり、こちらの方がサヴァリッシュのテリトリー。とても楽しめる。

 第1番の冒頭から力感がみなぎる音楽。1曲終わるごとに会場から盛大な拍手が起きる。

 ただ、オケにもよるのだろうけれども響きは重く、また、結構クセのある音で、第3番中間部のトランペットなど、マーラーの様にも聞こえる。

 何はともあれ、懐かしいサヴァリッシュさんの指揮姿を観ることができて嬉しいです。

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ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」

music CD&DVD&BD

 ■ A・ドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」

 名曲中の名曲。クラシック聴き始めの当時から大好きな曲。

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 ▲ I・ケルテス指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1961年録音。ちなみに、CDには「1960年録音」と誤って記載されています。

 私が最初に買った「新世界」のレコード(LP)が、このケルテス盤。

 当時は選択肢も無くてこればっかり聴いていたけれども、久々に聴いてみて、『名盤』の誉れ高いだけのことはあると感じさせてくれる、魅力的な演奏。

 まずはウィーン・フィルの力強く、また、ローカルな雰囲気のある『音』。生々しいティンパニ。そして、迫力だけではなく、『歌』(メロディ)の素晴らしさ。

 自分にとってはデフォルト、「『新世界』斯くあるべし!」といった演奏。

 後のLSOとの録音を聴くと、やはりオーケストラによる部分が大きいと思う。

 カップリングはスメタナ作曲の歌劇「売られた花嫁」から序曲と「ポルカ」「フリアント」。オケはイスラエル・フィル。


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 ▲ K・コンドラシン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1979年録音。コンドラシン、西側への亡命直後の録音。

 あのコンドラシンがウィーン・フィルを振って「新世界」...聴く前はちょっとビミョーな気分ではあるけれど、これがとてもいい。

 ロシア(ソビエト)ではどの程度の演奏頻度がある曲かは知らないけれども、スコアに書かれていることを尊重して丁寧に音楽を作っていて、それがとても新鮮に聴こえる。

 この曲の聴かせ所(ツボ)はキッチリと押さえられていて、奇異な(作為的な)印象は受けない。

 どこか沈んだ表情はコンドラシンらしいけれども、ソビエト時代のモスクワ・フィルを振った、ただならぬ緊張感は感じられない。

 そして何より、ウィーン・フィルの響きが素晴らしい。第2楽章での弦楽器、第3楽章のトリオ。

 カップリングはドラティ&デトロイト響による「チェコ組曲」と「プラハ・ワルツ」。


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 ▲ F・ライナー指揮/シカゴ交響楽団

 1957年録音。

 スッキリとしたサウンドに、汗ひとつかかない健康的な爽やかさ。

 小細工無し、余分な私情を挟まない、いわゆる『純音楽的な』アプローチ。

 民族的な共感や『熱さ』を期待する向きには、正直、何とも味気なく感じるかもしれないけれど、意外に聴かせるのが第2楽章。抑えられた静かな表現の中に、音楽そのものが持っている魅力が前面に出てくるのだ。


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 ▲ L・マゼール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1982年録音。第1楽章提示部はリピート有。

 巨匠風に勿体付けるでも大見得を切るでもない。速めのテンポで、力強く音楽を前へ進める。

 内声部を思いっ切り強調したり、最後の和音を長く引き伸ばすあたりはマゼールらしいところか。

 しかし、共感とか思い入れが感じられない、もちろん郷愁など皆無。摩訶不思議な感覚の演奏。


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 ▲ P・ヤルヴィ指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

 1993年録音。パーヴォの旧録音盤。

 カップリングの「謝肉祭」とは違って、こちらは変化球も混ぜての勝負。

 相変わらずの明るいサウンドで、金管は景気よく派手に鳴る。色々とあるけれども、基本的にクールで爽やか。汗臭さが無い。

 第1楽章の序奏は沈んだ雰囲気。ホルンのシグナルの強奏に驚き、トゥッティになってからのティンパニの強烈な打ち込み。

 フルートによる結尾主題では大きくテンポと音量を落として夢の中のような雰囲気を出す。提示部はリピート有り。

 第2楽章は遅いテンポで、弱音を主体に丁寧に音楽を作っていく。

 「家路」のメロディが有名な楽章だけれども、普通の演奏で聴くと途中で飽きてスキップしたくなることもあるけれど、ここではそんなことはない。

 第3楽章以後は割とオーソドックスか。でも、第4楽章コーダの突然のテンポ・アップにはビックリ(版が違う?)。

 かなり『意欲的』な演奏。ただ安価(300円)とは言え、ファースト・チョイスとしては適さないかも。


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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1965年4月24日、東京文化会館でのライブ録音。

 初来日時のライブ。これが素晴らしい。

 ことさら『解釈』を強調するような作為的なところがない。

 速目のテンポで進められるけれども、どこをどう取っても『音楽』であり、音符を機械的に音にしているような場面は皆無。

 第2楽章の有名なイングリッシュホルンによるテーマなどは、作曲者自身が語りかけてくるようだ。


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 ▲ C・シルヴェストリ指揮/フランス国立放送管弦楽団

 1957年録音。

 自分色を強く出しているけれども、決して奇異な感じはしないし、音楽の勢いが素晴らしい。

 第1楽章の序奏は随分と仰々しけれど、主部へ入ってからは一気呵成に最後まで突き進む。

 第2楽章は独特の歌い回しが聴かれる、一転して濃厚な音楽。

 軽めのサウンドや、所々で聴かれる金管楽器のビブラートは当時のフランスのオケらしい。


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 ▲ C・マッケラス指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

 1991年録音。

 スタイリッシュにまとめられた素晴らしい演奏。私は好きです。

 勢いや力だけで押してくるような演奏とは違い、金管のバランスも整えられていて、決してうるさくはならない。

 音楽の流れは自然で、押し付けがましいところが無く、当然ながら、音楽への共感も十分感じられる。

 強力に自己を主張するものはないけれども、また繰り返し聴きたくなるような味わいを持った演奏。

 カップリングは交響曲第7番。


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 ▲ T・ダウスゴ―指揮/スウェーデン室内管弦楽団

 2006年録音。カップリングは交響曲第6番。

 これは、ものすごく新鮮な「新世界交響曲」。

 弦楽器は対向配置でノン・ビブラート。第1楽章はリピート有。

 弦の人数は少ないと思われるけれども(団員数は38名とのこと)、表現としてはオーソドックスで、奇異なことはしていない。

 透明感のある爽やかなサウンド。第2楽章の弱音を主体とした弦楽器は繊細な味わいがあり、第3楽章トリオの木管楽器の柔らかいニュアンスもいい。


 【映像】

 以下は映像ソフト。

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 ▲ C・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 アバドがベルリン・フィルの芸術監督を退任した2002年。ベルリンでの芸術監督としての最後のコンサートの後に行なわれた、イタリアでの「ヨーロッパ・コンサート」。

 シチリアの州都パレルモのマッシモ劇場でのライブ録画。

 「新世界」フィナーレの終結部では、アバド自身の様々な想いが一気にこみ上げてきたかのように、感情の昂りを見せる。

 その後のカーテン・コール、アバドに笑顔で拍手を送る団員(お疲れさま!)、それに対して感謝の表情を見せるアバド(ありがとう!!)。

 客席から沢山の花が投げ入れられ、それを団員が思い思いに胸に付けたり譜面台に飾り、その華やかな気分の中でアンコールのヴェルディが始まる。

 ありきたりの表現ではあるけれど、あたかも『映画の1シーン』のような、胸がいっぱいになる光景だ。


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 ▲ A・ネルソンス指揮/バイエルン放送交響楽団

 2010年12月、ミュンヘンでのライブ録画。

 バーミンガム市響との来日公演とは違い、第1楽章提示部の繰り返しを行っている。そして、指揮姿は同郷の師であるマリスにそっくりだ。

 閑話休題。

 あまりに有名なこの曲を、とても新鮮に聴かせてくれる。

 それは『解釈』としての面白さではなく、自分の感性を前面に押し出したもので、それは、聴いている人の感性とも繋がってくる。

 オケのメンバーには若い奏者も多く、音楽への集中力、モチベーションの高さ、勢いを感じる。

 ちなみに、このソフト、観始めはバーミンガム市響のドイツ公演のライブと思ってました。

 ...にしては上手い、ホルンもこの前は結構ヨタヨタだったのにちゃんと吹いてるし、奏者の集中力・表現力もすごい、ドイツ公演ということで力の入り方が違うのか、等々。

 結局、オケはバイエルン放送響で、上手いのも納得。

 ただ、これが客演であることを考えると、よくぞここまで作り込んだとも感心する。


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 ▲ T・ダウスゴ―指揮/デンマーク国立交響楽団

 以下の4曲を収録。いずれも2009年のライブ録画。

  ドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」
  ブラームス作曲/交響曲第1番
  シベリウス作曲/交響曲第5番
  ニールセン作曲/交響曲第3番

 ブラームス、ドヴォルザークの『名曲』(いずれもスウェーデン室内管との録音有り)と、北欧系のシベリウス。お国物のニールセンが入っているのが嬉しいです。

 とてもキレイなホールで、演奏も含めてコンサートのライブ映像として、とても楽しめます。

 ダウスゴーは1963年生まれのデンマークの指揮者。それほど知名度は高くないけれど、なかなかの実力者。

 オーケストラは透明感のある、しかし暖かさもあるサウンド。奏者の表情からもモチベーションの高さを感じます。

 ちなみに、ボーナスとしてダウスゴーへのインタビューが収録されていて、日本語字幕も付いているのですが...。

 以下、「新世界交響曲」について...

 Daus

 「最初からドヴォルザークは私達に音楽の世界に入らせた」

 「ドヴォルザークの第9交響曲は速く貴方の情緒を感染する」

 「時にこの曲が渇望のため出す甲高い声みたいと感じる」

 「曲にはとても強い渇望の元素がる」

 以下同様...最初から最後までこんな感じですsweat02


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 ▲ L・ペシェク指揮/プラハ交響楽団

  ドヴォルザーク作曲/チェロ協奏曲(独奏:M・マイスキー)
  ドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」

 1993年、フランクフルトでのライブ録画。

 マイスキーは胸元の大きく開いた、テカテカの(モルフォ蝶のような)青いシャツを着て、「オレこそが主役」とばかりに、自由自在に(好き勝手に)弾きまくる。

 その姿は、ローカル色を感じるオケと指揮者の前で、完全に浮いている。

 第3楽章の最初など、そんな風に弾かれたら、オケが付いていけるはずがない(案の定バラバラにsweat01)。

 そのオケはとてもいい音を出しているのだけれど(ホルンがGOOD!)、指揮者にも「まあ、ご自由にどうぞ>Mさん(苦笑)」という『投げやり感』を感じるのは私だけだろうか。

 気を取り直して、後半の「新世界交響曲」。

 華やかなパフォーマンスこそ無いけれども、静かに想いを込めた演奏であり、やはり、この指揮者は素晴らしい。

 メインは間違いなくこちら。これだけでも、このDVDを買った価値はある。


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 ▲ C・チェリビダッケ指揮/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

 1991年、コンサートでのライブ録画。

 チェリビダッケは指揮台まで歩くのも難儀そうに見える。3年前の「古典交響曲」では元気だったのに...。

 指揮は椅子に座ったまま。しかし、指揮棒を構えて、振り始めるまでの緊張感は物凄い。

 第1楽章の序奏。テンポは遅く、音楽の内容は濃い。この部分がここまで長く(悪い意味ではなく)感じられたことはない。

 主部に入っても遅めのテンポ。スケールが大きいだけでなく、細かい部分にも目が届く。また、第1主題が盛り上がる部分でのトランペットのアクセントは、とてつもなくカッコイイ(ここは鳥肌モノ)。

 第2楽章の冒頭のコラールは、そのまま曲が止まってしまうのではないかというような遅さ。中間部はテンポが遅いだけでなく、大きく表情が付けられる。

 第3楽章以後は前半2楽章に比べると、若干パワー・ダウンしているようにも感じるけれども、それまでが凄過ぎたのかもしれない。最後の管楽器のフェルマータは意外に短い。

 何だかブルックナーでも聴いているような、兎にも角にも『チェリビダッケの』新世界交響曲。

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 ちなみに、個人的なMVPはティンパニ奏者。このティンパニあってこそ、この演奏なのだ。


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 ▲ ペーター・マーク指揮/スヴィッツェラナ・イタリアナ・オーケストラ

 近所の本屋さんで買った「500円DVD」。

 都響への客演で馴染み深い名指揮者、マーク氏によるライブ映像。

  ドビュッシー作曲/牧神の午後への前奏曲
  シュポーア作曲/クラリネット協奏曲第1番
  ドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」

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 パッと見、風采は上がらないのですが、都響との共演で数多い名演奏を聴かせてくれたマークさん。これも見事な演奏です。

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 値段も考えると、文句無し『買い』のDVDです。


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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1977年12月の録画。

 写真から誤解を招きそうだけれども、コンサートのライブ録画ではなくて、(おそらくは)観客の入っていないホールでの演奏。クレジットが入るのでTV用の録画か?

 後年のチェコ・フィルとのライブ映像もあるけれど、音楽は力強く活き活きとしていて、何か変わった解釈をしようというのではない、ごくごく自然体に音楽を表現する。クーベリックの指揮を観るソフト。


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 ▲ V・ノイマン指揮/グスタフ・マーラー・ユーゲントオーケストラ

 1990年、フランクフルトでのライブ録画。

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 『音』だけならばチェコ・フィルの方なのだろうけれども、指揮者も、若い奏者によるオーケストラも、この共演を互いに楽しんでいるかのようで、観ていて気持ちがいい。

 カップリングはヤナーチェク作曲の「グラゴル・ミサ」で、こちらはチェコ・フィル他による演奏。

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ドヴォルザーク 交響曲第6番

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 ■ A・ドヴォルザーク作曲/交響曲第6番

 ドヴォルザークの交響曲では最後の2曲(第8.9番)が、演奏頻度にしても録音の数にしても圧倒的に多いのだけれども、個人的にはこの第6番は大好きな曲。

 第3楽章の「フリアント」は、完全に「スラヴ舞曲」の世界で、トリオのピコッロのソロもいい。第2楽章は地味ではあるけれど、どことなく懐かしさが漂う。

 両端楽章はブラームス(第2交響曲)の影響を感じるけれども、ローカルな(田舎臭い)雰囲気はドヴォルザークならではだし、テンポアップした終楽章のコーダの晴れやかな気分、畳み掛ける音楽も素晴らしい。

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 ▲ R・クーベリック指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 1972年録音。交響曲全集から。

 力強く安定感のあるオケをベースに、伸びやかでスケール感のある、そして共感に満ちた素晴らしい演奏。

 弦は対向配置で、右側から聴こえてくる2番ヴァイオリンの存在感が大きく、これでこそ、この配置が生きると思う。

 ファースト・チョイスとしても文句無しにオススメできる録音。

 ちなみに、この全集。6枚組なのだけれども、そこへ9曲を収めようとしているために、第5番と第4番が2枚のCDに泣き別れになってしまっている。

 マーラーやブルックナーと違って、どの曲も1枚に収録できる長さなのだから、枚数を増やしても1枚内に1曲を収めてほしかったです。ちなみに、ケルテスの全集も同様で何曲かが泣き別れ。


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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1981年ライブ録音(拍手付き)。ベルリン・フィルとのセッション録音の20年後のライブ録音。

 オケのパワーでは敵わないけれど、素朴で暖かみのある、よりリラックスした雰囲気を持った演奏。フルートはアドリアン?

 カップリングはヤナーチェクの「シンフォニエッタ」。


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 ▲ C・V・ドホナーニ指揮/クリーヴランド管弦楽団

 1989年録音。洗練された味わいがあり、何よりオーケストラのサウンド(肌触り)がとてもいい。鳴りも十分。

 カップリングはヤナーチェク作曲の「タラス・ブーリバ」。


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 ▲T・ダウスゴ―指揮/スウェーデン室内管弦楽団

 2006年録音。『室内』管弦楽団による演奏。弦は対向配置。

 スッキリと透明感のある弦楽器。瑞々しい木管のサウンド。雰囲気に流されず、スコアがストレートに音になってくる。

 テンポ感の良さが心地よく、特に中間2楽章がいい。この曲のまた違った面を見せてくれる演奏。


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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

 1986年録音。交響曲全集から。

 速めのテンポで、緩むことなく音楽を前へ持って行く。

 深く考え込まない。気の向くまま、感じるままの自然体。オケもよく鳴った、爽快な演奏。

 交響曲以外の作品(序曲など)は入っていないけれども、ケルテス盤やクーベリック盤と違い、全ての交響曲について、1曲が同じディスク内に収録されている、良心的な全集。


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 ▲ C・ミュン=フン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1999年録音。リラックスした暖かみのあるオーケストラのサウンドがとてもいい。

 民族的な雰囲気や若々しい活力よりも、スマートに洗練された印象がある演奏。

 流れるような音楽ではあるけれど、時々そっけなく感じたり、上滑りしているように感じたり、もっと『溜め』がほしくも感じる。

 カップリングは「交響曲第8番」。


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 ▲ A・デイヴィス指揮/フィルハーモニア管弦楽団

 1979年録音。交響曲全集から。

 これはイイです。明るく暖かみのあるオケのサウンド。自然で瑞々しい音楽。迫力や歌にも不足は無し。

 9曲の交響曲の他に、スラヴ舞曲集(作品46)、「謝肉祭」序曲、「スケルツォ・カプリチオーソ」、ケンペ指揮の弦楽セレナーデ、そしてフルートの神様、M・モイーズ(!)指揮の管楽セレナーデ。

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ドヴォルザーク 交響曲第3番

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 ■ A・ドヴォルザーク作曲/交響曲第3番

 ドヴォルザークの交響曲中、一番有名なのが第9番「新世界より」、次いで第8番(昔の名前は「イギリス」)...とこれから番号を遡るに従って知名度も演奏頻度も少なくなっていき、第5番以前の曲が演奏されることは非常に稀だろう。

 で、この「第3番」、中々面白い曲なのだ。

 ドヴォルザークの交響曲の中で唯一の3楽章形式。

 第2楽章にはハープが、第3楽章にはトライアングルが加わり、また独立したイングリッシュ・ホルンのパートがある(兼任ではない)。

 調性が変ホ長調なのはベートーヴェンを意識しているのか、嬰ハ短調の第2楽章も "tempo di marcia"(行進曲のテンポで)の指定がある。

 しかし、結婚目前に作曲されたということもあるのか、英雄的な力強さ、立派さよりも、その音楽は伸びやかで幸福感に満ちている。

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 ▲ チョン・ミュンフン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1995年録音。イチ推し。

 この無名の交響曲の素晴らしさを認識させてくれる演奏。「なんていい曲だ!」としみじみ思ってしまう。

 暖かな情感、繊細さ、力強く安定感のあるオーケストラ。

 この録音がある限り、この曲は私の中で後期の交響曲と同列のポジションに並びます。

 カップリングは「交響曲第7番」。


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 ▲ R・クーベリック指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 1972年録音。このクーベリック盤は力強く堂々たる演奏。

 中でも遅いテンポで進められる第2楽章(演奏時間18分弱)はスケール感があり、ブルックナーの交響曲を思わせる雰囲気もある。

 【演奏時間】
  クーベリック 11:56/17:55/8:13
  N・ヤルヴィ 10:53/12:55/8:53


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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

 1987年録音。このヤルヴィ盤は特に第1楽章がいい。

 金管やティンパニを抑えたソフトな感触。情感を前面に出し、優美で抒情的な音楽はとても魅力的だ。

 ただ、鳴らすところは鳴らし、エンディングのティンパニのロールなど、いかにもヤルヴィ(@父)らしい豪快さがある。

 ただ、第2楽章の後半部から第3楽章については、もっとメリハリが欲しい気がする。

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