バーンスタイン

バーンスタイン 最後のメッセージ

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 ■ バーンスタイン 最後のメッセージ

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/PMF管弦楽団

 1990年7月、PMFでのバーンスタインのリハーサルと本番を収めたもの。曲はシューマン作曲「交響曲第2番」

 亡くなる3か月前、バーンスタインの顔色は悪く、リハーサル中も苦しそうな表情で、飴をずっと口に含み、声が出なくなってしまう場面もあり、それでもタバコを手に持っている。

 そんな中、若いオケを相手にしたリハーサルは本当に素晴らしく、また感動的なもので、(本番映像以上に)観ていて惹き込まれる。

 その本番では、第2楽章の最後の部分(速い16分音符が連続するところ)でヴァイオリン奏者を起立させるなど、バーンスタイン自身が若い団員との共演を楽しんでいる風にも見える。

 若き日の大植英次や佐渡裕の姿もあり、ロンドン交響楽団の東京公演で大植氏が『代役』で「ウエストサイド…」を振って、「話が違う!」「金返せ!!」と大騒ぎになったのが、同年この後の話。

 ちなみに、開会セレモニーにおけるバーンスタインのスピーチで、直前に亡くなった指揮者の渡邉暁雄氏について触れたのが意外だった。全くキャラクターの違う2人の様に感じるけれど、親交があったのだろうか。

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バーンスタイン 交響曲第2番「不安の時代」(バーンスタインの自作自演盤)

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 ■ L・バーンスタイン作曲/交響曲第2番「不安の時代」

 第1部
  a) プロローグ
  b) 7つの時代(変奏1-7)
  c) 7つの階段(変奏8-14)
 第2部
  a) 挽歌
  b) 仮面舞踏会
  c) エピローグ

 ピアノ協奏曲ともいえる曲。初演時はバーンスタイン自身がピアノを担当。

 <初演>1949年4月8日
  クーセヴィツキー指揮/ボストン交響楽団/バーンスタイン(ピアノ)
 <ニューヨーク初演>1950年2月23日 バーンスタイン指揮による初めての演奏
  バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック/L・フォス(ピアノ)
 <改訂版初演>1965年7月15日
  バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック/F・アントルモン(ピアノ)

 元となったオーデンの詩は読んでいないのだけれど、「第二次世界大戦末期のニューヨークで暮らす4人の人間の孤独を描いた」曲とのこと。

 ジャズ的な雰囲気を持った、第2部の「マスク(仮面舞踏会)」が面白い。管と弦楽器はお休みで、ソロ・ピアノと打楽器、鍵盤楽器、チェレスタ、ハープ、弦ベース(ソロ)という編成で演奏される。いかにも『才気煥発』と言った音楽。

 全体としてシリアスで重苦しい雰囲気の中、この楽章がアクセントになっている(ちょっと浮いているようにも感じるけれど...)。

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 作曲者自身の指揮による録音と映像ソフト。

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック/P・アントルモン(ピアノ)

 1965年録音。

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団/L・フォス(ピアノ)

 1977年録音。

 【映像】

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/ロンドン交響楽団/K・ツィメルマン(ピアノ)

 1986年のライブ録画。これは素晴らしい演奏。

 ツィメルマンはバーンスタイン(&VPO)とブラームス、ベートーヴェンのピアノ協奏曲を録音していて、その映像ソフトを観ても、間違いなくバーンスタインのお気に入りの奏者だったに違いない。

 そのピアノのツィメルマン(若くてカッコイイ)がいい。ピンと張った緊張感。完全に曲を自分のものにしている感がある。

 エンディングの高揚感・陶酔感はバーンスタインならでは。第2部での「ジャズ」も違和感が無く収まっている。

 この曲に興味のある人は、一見の価値あり。

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バーンスタイン 管弦楽のためのディヴェルティメント

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 ■ L・バーンスタイン作曲/管弦楽のためのディヴェルティメント

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 ▲ P・ヤルヴィ指揮/バーミンガム市交響楽団

 1997年録音。バーンスタイン作品を集めたアルバム。今や大活躍のパーヴォ、若かりし日の快演。

 ボストン交響楽団の100周年記念として作曲された曲。

 8分の7拍子(つまり3拍半)のワルツ、ベートーヴェン「運命」からの引用、ユーフォニウムも登場する「ブルース」、最後の「マーチ」ではピッコロや金管楽器がスタンド・プレイ(CDでは見えないけれど)、等々。

 曲そのものが『遊び』なので、個人的にはこのくらいのキッチリとした、マジメな演奏がちょうど良い。バーンスタインのファンには物足りないかもしれないけれど、やり過ぎると『クサく』なってしまう。

 パーヴォが今ほど売れていなかった時代の録音だけれども、カップリングの「プレリュード、フーガとリフ」では、S・マイヤー(@クラリネット)、W・マーシャル(@ピアノ)という豪華メンバーを揃えている。

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 バーンスタインに指導を受けるパーヴォ(1984年撮影)。


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 ▲ L・スラットキン指揮/BBC交響楽団 new

 2000年録音。

 イギリスのオケだけれども、いかにもアメリカ的な軽いノリと、華やかさを持った演奏。この曲は、こういう演奏がいい。「ターキー・トロット」も嫌味がないし、「ブルース」も雰囲気が出ている。イチ推し。


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 ▲ バーンスタイン指揮/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団

 1981年ライブ録音。全体的にちょっと重過ぎて、個人的にはP・ヤルヴィ盤の方が好み。

 この曲は1980年の作曲なので、ニューヨーク・フィル時代の録音は無いのが残念(自作については旧録音の方がいいと思う)。

 でも「ワルツ」「ブルース」はとてもいい雰囲気。

 特に「ワルツ」は単純な弦楽合奏のための曲だけれども、下のJ・ウィリアムズ盤と比べると別の曲のように素晴らしい(J・ウィリアムズの陽気な雰囲気は好きだけど)。


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 ▲ J・ウィリアムズ指揮/ボストン・ポップス・オーケストラ

 1985年録音。5曲の抜粋版。

 明るく華やかな雰囲気。「ターキー・トロット」なども、いかにもポップス・オケ向きで楽しい。

 ただ、「ワルツ」などは大雑把だし、抜粋版ということもあって「『さわり』の紹介(予告編)」といった感じ。

 ちなみに、全曲録音盤もあったものの(こちらは廃盤?)、カップリングを変えての再発売時に収録時間の関係で『抜粋版』にされてしまったようです。


 【映像】

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1984年のライブ録画。

 映像版で、しかもオケがウィーン・フィル。そのウィーン・フィルのメンバーがマラカスやコンガやドラム・セットを演奏する姿というのも妙に面白い。

 パワフルで勢いのある演奏。「ワルツ」のチェロは優雅。

 「ブルース」はあくまでクラシック的な枠内での演奏。残念なのは、ユーフォニアムのソロをトロンボーンで代奏してしていること(スコアではチューバ奏者の持ち替え)。

 終曲の「マーチ」ではピッコロ、金管楽器がスタンド・プレイ。思い思いに(嫌々?)立って演奏しているといったバラバラ感が「いかにも」といった感じで面白いし、演奏もアイヴズ的な混沌を感じる。

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バーンスタイン 「ウエスト・サイド・ストーリー」から「シンフォニック・ダンス」(自作自演盤)

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 ■ L・バーンスタイン作曲/「ウエスト・サイド・ストーリー」から「シンフォニック・ダンス」

 【決定盤】

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック

 1961年録音のSONY盤(旧録音盤)。

 この曲は、とにかく大好きで、(バーンスタインの新盤も含めて)色々な録音を聴いたけれども、このバーンスタインの旧盤を超えるものは無い。ちなみに、次点はP・ヤルヴィ盤。

 ニューヨークを舞台にした若者の物語。ギラギラした熱さ、エネルギー、コンクリートや鉄の匂い。全ての音が「こうあるべし」という形で収まっているのだ。

 使っている版によるのか、「マンボ!」のシャウトや、「スケルツォ」のフィンガー・スナップ(指を鳴らす)は入っておらず、また「クール(フーガ)」の後半部(「ランブル」へ入る前)にカットがある。

 それであっても、これが最高なのは間違いない。

 特に素晴らしいのは打楽器セクション。これを聴いてしまうと、他の録音はなんとも生温く感じてしまう。


 【次点】

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 ▲ P・ヤルヴィ指揮/バーミンガム市交響楽団

 1997年録音。バーンスタイン作品を集めたアルバム。今や大活躍のパーヴォ、若かりし日の快演。


 【映像】

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 ▲ M・T・トーマス指揮/サンフランシスコ交響楽団

 2008年のライブ録画。

 ややこしいリズムや変拍子が連続する曲なのだけれども(時には崩壊することも...)、トーマスはそんな素振りは一切見せずに、涼しい顔で本当に楽しげに指揮している。

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バーンスタイン 「ウエスト・サイド・ストーリー」セレクション

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 ■ L・バーンスタイン作曲/「ウエスト・サイド・ストーリー」セレクション

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 ▲ J・ウィリアムズ指揮/ボストン・ポップス・オーケストラ

 1985年録音

 デュソイト(W.J.Duthoit)編曲版で、以下のナンバーの『メドレー』。

  1.アイ・フィール・プリティ(I feel pretty)
  2.マリア(Maria)
  3.サムシング・カミング(Something's coming)
  4.トゥナイト(Tonight)
  5.ワン・ハンド、ワン・ハート(One hand, one heart)
  6.クール(Cool)
  7.アメリカ(America)

 これに導入とコーダ、各曲をつなぐ短い接続部が加わる。各曲はストーリー順でもないし、オリジナルの雰囲気を全て踏襲するわけでもない(例えば「トゥナイト」はラテンのリズム)。

 純粋に演奏会用作品としてなら「シンフォニック・ダンス」の方が聴き応えがあるけれども、有名なメロディが次々と現れる、こちらのセレクションも十分に楽しめる。ただ、最後の「アメリカ」は短くて、ちょっと物足りない。

 ちなみに「シンフォニック・ダンス」と共通しているナンバーは「クール」のみ。

 (オーケストラ版の)録音はこのボストン・ポップス盤以外は知らないけれど、曲が曲なので不満も無く楽しめる。ただ「マリア」のタンバリンは...?

 全く同じ構成の吹奏楽版もあって、「シンフォニック・ダンス」よりも演奏が簡単で、ニュー・サウンズの岩井直溥編曲版ほど柔らかくはなく、さらには一般受けもいいので、演奏される頻度も少なくない。

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バーンスタイン 交響組曲「波止場」(自作自演盤)

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 ■ L・バーンスタイン作曲/交響組曲「波止場」

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/ニューヨーク・フィルハーモニック

 1961年録音のSONY盤。

 E・カザン監督、M・ブランド主演の同名映画のために書かれた音楽による交響組曲。知名度は低いけれども、これも素晴らしい曲と演奏。

 冒頭、ホルンに始まる静かな導入から続く "Presto barbaro"。2台のティンパニとドラムによるアンサンブル(フーガ)。そこから始まる数分間は、正に息もつかせぬ展開で、完全に圧倒される。アルト・サックスのソロがカッコイイ!

 演奏については、この録音で文句は無し。これ以上の演奏は考えられない。

 これを聴いてしまうと、バーンスタインの新盤(イスラエル・フィル)は相当に聴き劣りがする。

 以後は落ち着きを取り戻し、叙情的な音楽(いわゆる「愛のテーマ」)が続くのだけれども、こちらも雰囲気抜群。

 「ウエスト・サイド…」の3年前の作品、しかもこの時まだ30代。歳をとってからの指揮者(マエストロ)のイメージが強いけれども、冷静に考えればバーンスタインはやっぱりスゴイ。

 聴くべし!!


 【新盤】

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 ▲ L・バーンスタイン指揮/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団

 1981年録音。キリ・テ・カナワ、ホセ・カレーラスと共演した「ウエスト・サイド・ストーリー」の余白に収録されています。

 何はともあれ、まずは上の旧録音盤を。

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バーンスタイン 「ウエスト・サイド・ストーリー」(オリジナル・スコア)

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 ■ L・バーンスタイン作曲/ミュージカル「ウエスト・サイド物語」

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 ▲ K・シャーマーホーン指揮/ナッシュヴィル交響楽団

 2001年、オリジナル・スコアによる録音(NAXOS盤)。

 オーケストラも含めてお行儀がよ過ぎる感じがして、もっとギラギラとしたエネルギー、勢いが欲しかったりもする。

 同様の録音としては作曲者自身が指揮したものが有名だけれども、主役の2人、キリ・テ・カナワ、ホセ・カレーラスの歌があまりに立派すぎて、大きな違和感がある。

 しかし、こちらは素直で若々しく、少なくとも歌だけであればこちらの方がいい。

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