マーラー

マーラー 交響曲第7番「夜の歌」(ケーゲル&都響)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第7番「夜の歌」

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 ▲ H・ケーゲル指揮/東京都交響楽団

 1985年、東京文化会館でのライブ録音。

 聴く前は一抹の不安もあったけれど、冒頭、ガシガシと刻まれる32分音符の弦楽器のリズムの上に、テノールホルンの朗々とした音で一安心。ケーゲルの他のライブ録音と比べても十分OKだと思う。

 今では「マーラー・オケ」とも言われている都響でも、当時は演奏経験が少なかったのか。残念ながら事故が何箇所かあり(第1楽章のクラリネットや、第4楽章のエンディングなど)、1回限りのライブとしてはともかく、繰り返して聴くには向かないかもしれない。

 それでも、この演奏は素晴らしい。次に一体何が出てくるのか分からない、得体のしれない音楽。

 もちろん、ルツェルン祝祭管(アバド指揮)などと比べれば、技術的には聴き劣りがするけれども、音楽そのものは断然こちらの方が面白い。

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マーラー 交響曲第7番(クーベリックのライブ録音)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第7番「夜の歌」

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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1976年ライブ録音。

 冒頭、弦楽器のざわめき。何が起きるのかという期待感の中、テノール・ホルンが朗々と登場する。とても印象的なオープニング。

 このテノール・ホルンは第1楽章でお役御免だけれども(しかも、吹く部分は極めて少ない)、その大役は十分に果たしたと思う。

 フィナーレの最後は、打ち鳴らされる鐘とカウ・ベルをバックに第1楽章のテーマが高らかに奏され、そのままハ長調のエンディングかと思いきや、引き伸ばされた和音で現実に引き戻される。

 このクーベリックのライブ録音。アッサリとしているので、物足りない人もいるだろうし、ライブゆえ演奏のアラも見えるし、今の基準で見ればオケも非力に感じられる部分もあるかもしれない。

 しかし、何より音楽が自然体だし、単純に楽譜を音にしたというだけではない、活き活きとした生命力を感じる。

 ちなみに、同じコンビのスタジオ録音(国内盤)の記載では、第1楽章を「第1部」、第2~5楽章を「第2部」としている。

 スコアにはそのような区別は無いので何を根拠にしているかは不明だけれど、第1楽章の主部はホ短調(最後はホ長調)。それに対して後半4楽章はハ短調(第2楽章)に始まりハ長調(第5楽章)で終わり、そのような括り方も一理あるように感じる。

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マーラー 交響曲第7番(アバド&ルツェルン祝祭管)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第7番「夜の歌」

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 ▲ C・アバド指揮/ルツェルン祝祭管弦楽団

 2005年のライブ録画。

 音楽は屈託がなく終始明るい。そのまま晴れやかな終楽章に突入して、壮麗なエンディングを迎える。「どこが『夜の歌』だ?!」というところもあるけれども、あくまで名人揃いのオーケストラのパフォーマンスを楽むものだろう。

 第1楽章のテノールホルンはテンプレトン(@ロンドン・フィル首席)が演奏、彼はそのままトロンボーンに持ち替える。しかし、第1楽章で3人いたトロンボーン奏者(+テンプルトンのテナー・ホルン)、終楽章でも3人(トップはテンプルトン)。ということは、1人は途中で退席したのだろうか。

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 管楽器のトップは下記の通り。オーボエ、バスーンはBPOの首席。クラリネットはご存じザビーネ・マイヤー女史(さすが上手!)。ホルンのアレグリニは聖チェチーリア音楽院の首席。フルートのジャック・ズーンはボストン響の首席を務めた方。

 Flute:Jacques Zoon
 Oboe:Albrecht Mayer
 Clarinet:Sabine Mayer
 Basson:Stefan Schweigert

 Horn:Alessio Allegrini
 Trumpet:Reinhold Friedrich
 Tenor Hron/Trombone:Mark Templeton
 Tuba:Robin Haggard

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マーラー 交響曲第1番(ハイティンク&BPOの映像)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第1番「巨人」

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 ▲ B・ハイティンク指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 1994年のライブ録画。

 面白おかしく聴かせたり、自己陶酔型のマーラーではない。確信に満ちた堅実な音楽作りのストレート勝負、盛り上がりでの熱さも十分。

 『マエストロ』としての貫録十分の、素晴らしい演奏を聴かせてくれる。

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 ホルンのトップは前年に入団したシュテファン・ドール。まだ20代で、見た目も若い!

 ちなみに、第4楽章コーダのホルンの起立は無し...しかし、起立するのを頻繁に見るようになったのは最近の事のように思うのだけれど、どうだろうか。

 木管やホルンのベル・アップも高さが不揃いだし、何となくぎこちなくて、慣れてない感がある。

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マーラー 交響曲第1番(アバド&ルツェルン祝祭管)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第1番「巨人」

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 ▲ C・アバド指揮/ルツェルン祝祭管弦楽団

 2009年のライブ録画。客席にはラトルの姿が。オケも聴衆もアバドを暖かく迎える雰囲気がある。

 第3楽章中間部(この曲で一番好きな部分)の繊細な音楽はとても印象的。完全に回顧モードの音楽。

 第4楽章コーダではホルン(と補助のトランペット、トロンボーン)が起立して演奏するが...。

 1989年、カラヤンの後任としてベルリン・フィルの音楽監督に決定、その直後のコンサートのリハーサルにて。

 件の箇所でホルン奏者が(自発的に?)起立すると、アバドは驚いて困惑したような表情を見せる。

 「立つんですか?」

 そしてこう続ける。

 「マーラーの時代ならともかく、今ではやり過ぎでしょう。座ったままで!」

 ...それから20年、心境の変化があったのだろうか。

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マーラー 交響曲第9番(アバド&マーラー・ユーゲント管)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第9番

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 ▲ C・アバド指揮/グスタフ・マーラー・ユーゲント・オーケストラ

 2004年4月14日、ローマでのライブ録画。

 音は固い(若い?)ように感じるけれど、若い奏者がアバドの棒に懸命に応える姿。もちろん、それは嫌々ではなくて、心から楽しんでいるようにも見える。

 第4楽章最後のクライマックスあたりから会場とステージの照明が次第に暗くなるという『演出』があります。

 やり過ぎと思う人もいるかもしれないけれども、(映像的に)演奏後の沈黙を確保するには、その効果は大きいと思う。

 ただ、終結部の最弱音の効果(緊張感)というのは、会場(ナマ)でなければ味わえないものだろうとも感じる。

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コンセルトヘボウ管によるマーラー交響曲全集(映像)

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 2010年、2011年度に行なわれた、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団によるマーラーの交響曲全曲の連続演奏会から。

 その指揮者陣は以下の通りで、常任のヤンソンスが合唱入りの曲を担当。それ以外の曲を、1人1曲という割り当て。

  第1番 ハーディング
  第2番 ヤンソンス
  第3番 ヤンソンス
  第4番 フィッシャー
  第5番 ガッティ
  第6番 マゼール
  第7番 ブーレーズ
  第8番 ヤンソンス
  第9番 ハイティンク
  第10番 インバル
  大地の歌 ルイージ

 その中から何曲かを観た印象。

 ■ 交響曲第1番 (指揮:D・ハーディング)

 繊細で洗練された印象があるマーラー。雰囲気はちょっとアバドに似ている。

 指揮棒を持たずに指揮。弦は対向配置。終楽章のホルンは起立。

 第3楽章のコントラバスはトゥッティ(全員)。私が昔よく聴いていたワルター盤もここはトゥッティなので違和感は無い。

 ハーディングはオケのメンバーと仲がよさそうで、階段を下りて登場するときには、トロンボーンのヨルゲン・ファン・ライエンに「よろしくね」みたいな感じで肩を叩く。


 ■ 交響曲第3番 (指揮:M・ヤンソンス)

 この指揮者の人の好さ、暖かさがひしひしと伝わってくるような。久々にこの曲を聴いて(観て)泣けてしまった。


 ■ 交響曲第4番 (指揮:I・フィッシャー)

 肩肘張ったところがない自然体の音楽で、何よりオーケストラの素晴らしさが引き立つ。

 聴衆の反応も良くて、すぐにスタンディング・オベーションになる。

 第2楽章ではホルンのトップ奏者が前に出てきて、指揮者の横に座って演奏するのは初めて見た。


 ■ 交響曲第5番 (指揮:D・ガッティ)

 若干大味な感じがするのだけれど、この方、次期音楽監督(ヤンソンスの後任)なんですね。ちょっと意外。


 ■ 交響曲第6番 (指揮:L・マゼール)

 さすがの貫禄、存在感。確固たる音楽を聴かせてくれる。

 ちなみに、マゼールはスコアを見ながら指揮をしていて、これは珍しいのではなかろうか。

 第1楽章はセーブ気味ではあるけれども、第3楽章、第4楽章とどんどん熱くなってくる。

 ただ、常に曲との間に距離感を持ち、音楽に感情的にのめり込むような素振りは見せない。フィナーレ最後の音が消えた後もアッサリと手を下して客席の拍手に応える。

 そして、映像的に最大の見どころは2回ある終楽章のハンマー。

 奏者がゆっくりとハンマーを持ち上げて、「来た、来た・・・!」、指揮者の合図とともに打ち下ろし、ハンマー台(?)の木屑が飛び散る。そのさまがシッカリとアップで収録されている(2回とも)。

 中間楽章は「スケルツォ→アンダンテ」の順で、私が昔から馴染んでいるのがこれ。

 ちなみに、アバド&ルツェルン祝祭管は「アンダンテ→スケルツォ」のパターン。聴いてみると、こちらも悪くない。


 ■ 交響曲第7番 (指揮:P・ブーレーズ)

 今年の1月に亡くなられたブーレーズさん。

 クール!カッコイイ!!


 ■ 交響曲第10番 (指揮:E・インバル)

 「アダージオ」だけでなく、クックによる全曲(5楽章)版なのが嬉しい。指揮は都響の指揮台でおなじみのインバルさん。

 悪くはないけれども、贅沢を言えばハーディングの指揮で聴いてみたかった。

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マーラー 交響曲第5番(山田一雄&N響の映像)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第5番

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 ▲ 山田一雄指揮/NHK交響楽団

 1985年2月13日のライブ録画。

 生前は何度もコンサートを聴いたこともあり、『懐かしい』というのもあるけれども、とにもかくにも熱く、ひたむきに、強烈な牽引力でオケを引っぱっていく。これはモーツァルトでも同じ。

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 オーケストラには懐かしいお顔も。

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 クリックで拡大します

 カッコよく棒を振ろうとか、表面的にキレイに音楽をまとめようというのは無縁。まさしく、全身全霊で音楽にぶつかってゆくオーラを放つ、稀有の指揮者であったのは間違いない。

 昨今、某若手指揮者が『ヤマカズ』を名乗っていることにモヤモヤ感を覚えつつ、本家ヤマカズさんが忘れ去られて行ってしまような寂しさがある中、このような映像が残ってくれるのはとてもうれしい。

 黛敏郎作曲の「曼荼羅交響曲」が収録されているのも貴重だし、この曲での山田氏の指揮姿も見もの。

 収録曲は以下の通り。オーケストラは全てNHK交響楽団。

  マーラー作曲/交響曲第5番
   (1985年2月13日、NHKホール)
  黛敏郎作曲/曼荼羅交響曲
   (1976年10月13日、NHKホール)
  モーツァルト作曲/交響曲第38番「プラハ」
   (1985年2月13日、NHKホール)
  モーツァルト作曲/交響曲第14番
  モーツァルト作曲/交響曲第41番「ジュピター」
   (1990年11月26日、サントリーホール)

 特典として「喝采!指揮棒ひとすじ 山田一雄指揮者生活50年」というTV番組(1990年放映)を収録。

 山田氏が熱く語るインタビューと共に、若かりし山田氏が指揮をした日比谷公会堂での「一千人の交響曲」の日本初演の模様などを観ることができ、また(伝説的な)フルート奏者吉田雅夫氏も登場します。

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マーラー 交響曲第5番(ショルティ&CSOの来日公演)

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 ■ マーラー作曲/交響曲第5番

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 ▲ G・ショルティ指揮/シカゴ交響楽団

 1986年3月26日、東京文化会館でのライブ録画。

 この曲を私が最初に聴いたのが、このコンビのLP。その演奏がここで繰り広げられている。

 ショルティのマーラー演奏についての好みは別として、鉄壁のパフォーマンスを堪能できる。

 中でも素晴らしかったのは、第4楽章の「アダージエット」。感情を胸の中に押し込めたような、内省的な、そして緊張感のある見事な音楽。

 フィナーレの幕開けを告げるクレヴェンジャーのホルン。また、エンディングの盛り上がりは、理屈抜きにエキサイティングだ。

 (これも好き嫌いは置いておいて)先日聴いたサンフランシスコ響の来日公演とは、全く格(ランク)が違う。

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 トランペットはA・ハーセス。冒頭のソロでは、顔の表情も含めて全く微動だにしない。

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 ホルンはD・クレヴェンジャー。

 ショルティ&CSOの来日公演を集めた3枚組DVDから。

 収録曲は以下の通り。

  モーツァルト作曲/交響曲第35番「ハフナー」
  マーラー作曲/交響曲第5番
   (1986年3月26日、東京文化会館)

  ムソルグスキー作曲/組曲「展覧会の絵」(ショルティ自身による解説付き)
  ベートーヴェン作曲/「エグモント」序曲
  ベートーヴェン作曲/交響曲第5番
  ベルリオーズ作曲/ハンガリー行進曲
   (1990年4月15日、サントリーホール)

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マーラー 交響曲第2番「復活」(ハイティンク&BPOの映像)

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 ■ G・マーラー作曲/交響曲第2番「復活」

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 ▲ B・ハイティンク指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 1993年録画。ハイティンクは『地味』という印象(思い込み?)があったのだけれども、それを覆してくれるような素晴らしい演奏。

 カラヤン時代の痕跡を感じるオーケストラ。

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 ズラリと並んだ金管セクション。

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 フォーグラーのティンパニの打ち込みは強烈!

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 コンサートマスターはレオン・シュピーラー。

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 ハイティンクは終始、生真面目な表情であるけれども、力強く、熱く、ここぞという決め所の迫力も見もの。

 バースタインのような陶酔型のマーラーではないけれども、このハイティンクの方を好む人もいるはず(私もそうです)。

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