グラズノフ

グラズノフ 交響曲第1番(ヤルヴィ)

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 ■ A・グラズノフ作曲/交響曲第1番

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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/バイエルン放送交響楽団

 1983年録音。元々ロシア臭が薄い曲だけに、このコンビの爽やかな演奏は楽しめる。

 グラズノフが16歳のときの作品。

 第1楽章、導入無しに始まる第1主題はクラシカルで品の良さを感じ、第2主題にはかすかなロシア情緒が漂う。

 第2楽章のスケルツォ。トリオのメロディは16歳の作品と考えれば微笑ましい。

 第3楽章は淡々と起伏は無いけれども、これ見よがしに盛り上げないところが、この頃からすでにグラズノフだ。

 フィナーレは元気を取り戻すけれど、エンディングは唐突な感じ。

 音楽の完成度は高く、とにもかくにも16歳でこんな曲を書いてしまうのだから、「天才」「神童」と騒がれるのも納得できる。

 でも、あまりに優等生的であり、お行儀が良すぎるようにも感じるけれど、それがまた持ち味だろうか。

 正直、「もっとハキハキせんかい!」と言いたくもなるけれど、むしろ、焦点が定まり切らない後の曲よりは、はるかにまとまっているように思う。

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グラズノフ ステンカ・ラージン

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 ■ A・グラズノフ作曲/交響詩「ステンカ・ラージン」

 作曲者20歳の時に作曲された交響詩。演奏時間15分。

 有名なロシア民謡「ヴォルガの舟唄」の旋律が引用され、グラズノフの作品としてはとてもよくまとまっていて楽しめる。

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 ▲ E・スヴェトラーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団

 1977年録音。

 冒頭、チェロの刻みの上に、トロンボーンが「ヴォルガの舟歌」のメロディを奏する。ここからして、なにやら不穏な雰囲気が漂ってくる。

 序奏部が無事終わると、テンポを速めた主部(Allegro con brio)は4分の3拍子、「舟歌」をベースにした第1テーマと、クラリネットによる叙情的な第2テーマ(これもいい)が展開される。

 ここら辺は、アンサンブルは見事ではあるけれども、一本調子な感もある。

 もし、このまま曲が終わってしまえば、別にスヴェトラーノフ盤を聴くこともないだろう(アンセルメやヤルヴィで十分)。

 しかし、問題は再び序奏部のテンポ(Andante)に戻ったコーダ。

 ここで「ヴォルガの舟歌」のテーマが金管楽器によって高らかに、朗々と吹き鳴らされる。

 このトランペットとトロンボーンの響きは、これぞロシア。まさにこの瞬間のために、私はこの録音を聴くのだ。

 普通にこの曲を楽しむのであれば以下の録音を。

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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

 1986年録音。


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 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1954年録音。

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グラズノフ バレエ音楽「ライモンダ」(フェドセーエフ)

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 ■ A・グラズノフ作曲/バレエ音楽「ライモンダ」抜粋

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 ▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団

 1994年録音。収録曲は以下の通り。

  グランド・ワルツ
  ピチカート
  ワルツの再開
  プレリュードとヴァリエーション
  シーン・ミミック
  アラビアの少年の踊り
  グランド・アダージオ
  サラセン人の踊り
  スペイン大舞曲

 曲数は多いけれども、1曲1曲が短いし、変化に富んでいるので飽きることはない(むしろ物足りないくらい)。

 優美な「ワルツ」は「ピチカート」を間に挟んで、より華やかな雰囲気で繰り返される。夢見るような「シーン・ミミック」はフェドセーエフのアンコール定番曲。

 「プレリュード…」はハープ(竪琴)をメインに。

 そして、最後の「スペイン大舞曲」。その昔、このコンビの来日公演のアンコールで演奏され、そのあまりに豪快な鳴りっぷり(音のデカさ)に腰を抜かしたものだ。

 もちろん、それをCDで味わうことはできないけれども、聴いているとその時の思い出がかすかによみがえってくる。

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グラズノフ バレエ音楽「四季」

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 ■ A・グラズノフ作曲/バレエ音楽「四季」

 グラズノフ作品の中で最も有名なのがこの「四季」だろうか。第4場の「秋」は吹奏楽に編曲されて演奏されることもある。

 チャイコフスキーなどに比べると、いかにも大人しいし、ロシア的な情緒も薄く、エモーショナルに盛り上がることもない。

 ただ、その清涼飲料水的な爽やかさ、清々しさ、叙情感が魅力ではある。

 アポテオーズでは、拡大されたバッカナールのテーマに、これまでに現れた季節のテーマが重なる。この幕切れはとてもイイ。

 ちなみに、エンディングの速度指定は「アレグロ(Allegro)」で、アンセルメやスヴェトラーノフは指定通りにテンポを速めているけれども、ヤルヴィは遅めのテンポをとっている。

 個人的には(楽譜通りではないというのは分かっているけれど)遅いテンポの方が好きだ。

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  ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

 1987年録音。この手の曲はヤルヴィ(もちろん父)であれば大ハズレ無し。速めのテンポ。聞かせ上手で、飽きさせない。

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 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1966年録音。昔からお馴染みの名盤。

 透明感のあるサウンドで繊細さもある。西欧的な曲想はチャイコフスキーよりも向いているのではなかろうか。「秋」の「バリエーション」をカット。

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 ▲ E・スヴェトラーノフ指揮/フィルハーモニア管弦楽団

 1977年録音。曲が曲なので、この指揮者らしい巨大なスケール感やアクの強さは無いけれど、遅めのテンポで丁寧に表現している音楽は、別の魅力がある。

 ファンにすれば物足りないかもしれないけれども、一般的にもオススメできる演奏だと思う。

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 ▲ V・アシュケナージ指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

 1989年、1990年録音。意外に悪くない。グラズノフとは相性がいいのかも。ただし、ちょっと大味。

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 ▲ E・ムラヴィンスキー指揮/レニングラード管弦楽団

 RussianDisc盤。1969年のライブ録音(拍手付き)。ピシッと統率されていて、一瞬だけれどもロシア臭い金管の音がする。

 しかし「冬」と「秋」に大きなカットがあり、特に「冬」ではバリエーションが全てカットされて、いきなり「春」になる。

 録音も良くない。愛好家向き。

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グラズノフ コンサート・ワルツ第1番(アンセルメ)

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 ■ A・グラズノフ作曲/演奏会用ワルツ(コンサート・ワルツ)第1番

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 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 2曲ある「演奏会用ワルツ」の1曲目。

 西欧風に洗練された(ロシア臭さが無い)、とても平和なワルツ。のんびりとこういう音楽を聴くのもいい。

 その昔、この曲(演奏)が某FMクラシック番組のテーマ音楽として使われていたことがあった。

 そのためか、最初のメロディが流れると一気に時計が逆回りし、若かりしあの頃にタイムスリップしたような、不思議な感覚になるのだ。

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