北欧の作曲家

ニールセン 劇付随音楽「アラジン」(ロジェストヴェンスキー)

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 ■ ニールセン作曲/劇付随音楽「アラジン」

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 ▲ G・ロジェストヴェンスキー指揮/デンマーク国立交響楽団

 1992年録音。「アラジン組曲」のオリジナルである劇付随音楽。

 演奏時間80分弱。音楽的に重複する部分や、台詞のバックで演奏される部分など若干のカットはあるけれども(CD1枚に収めることもあるのか)、聴いて楽しむ分には問題無し。

 異国情緒はもちろん、ニールセンらしいおおらかな音楽が聴ける。なかでも、組曲にも含まれる行進曲や舞曲が並んだ第3幕が楽しめる。

 ロジェストヴェンスキーは妙に気の抜けた演奏もあるのだけれども、ここでは絶好調。気合いを入れるような唸り声も聞こえ、オーケストラを派手に豪快に鳴らしている。もちろんコーラス入り。

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ニールセン 交響曲第5番(サロネン)

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 ■ C・ニールセン作曲/交響曲第5番

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 ▲ エサ=ペッカ・サロネン指揮/スウェーデン放送交響楽団

 1987年録音。

 スリムではあるけれども、透明感のある、引き締まったシャープなサウンド。最後まで音楽が弛緩することがない。とてもいい演奏。

 タイトルのカッコ良さもあってか、有名なのは第4番「不滅」だけれども、私は第5番の方が好きだ。「不滅」では2台のティンパニだけれども、こちらは小太鼓が大活躍する。

 2楽章形式で、それぞれの楽章がいくつかのセクションに分かれている。

 第1楽章は不穏な雰囲気が漂い、繰り返される小太鼓(打楽器)のリズムや、最後のクラリネットのソロはショスタコーヴィチ的なものを感じる。

 しかし、この曲が作曲された時(1922年)には、ショスタコーヴィチはまだ第1交響曲も作曲しておらず、つまり、こちらの方がはるかに先なのだ。

 オーケストラと独立して進行する小太鼓の「カデンツァ」。

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 最後の方は "ad lib." となっていて、所謂『クラシック音楽』で小太鼓のアドリブ・ソロがある曲というのも珍しいのではなかろうか(私は他に知らない)。

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 第2楽章は力強く前進する "Allegro" で始まり、続いてフーガによる2つのセクション。

 最初は "Presto" で、第1楽章と共通する緊迫した雰囲気を持っていて、2つ目は "Andante un poco tranquillo" 、弦楽器で静かに始まる。

 そして、冒頭の音楽(Allegro)が再現、エンディングのE♭の和音まで一気に突き進んでいく。

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ニールセン 「アラジン」組曲(ブロムシュテット)

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 ■ C・ニールセン作曲/「アラジン」組曲

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 ▲ H・ブロムシュテット指揮/サンフランシスコ交響楽団

 劇付随音楽による7曲から成る組曲。もちろん、ディズニーのアニメ映画とは全く無関係。

 「中国の踊り」も全然中国っぽくなかったり、要は『無国籍&異国風』ではあるけれど、なかなか楽しい音楽。

 面白いのは「インスパハンの市場」で、4群のオーケストラが全く別の音楽を<同時に>演奏する。中でも「第3オーケストラ」のコーラスはインファント島の住民の祈祷のようだ。

 4つのオーケストラの編成とテンポは以下の通り。

  1.木管+ホルン+トライアングル (Andantino)
  2.弦合奏 (Allegretto)
  3.ホルン+トランペット+ティンパニ+コーラス(任意) (Adagio)
  4.ピッコロのデュエット+銅鑼 (Allegretto moderato)

 この曲と終曲の「黒人の踊り」にはコーラス(歌詞は無い)が加わる。コーラスが無くても演奏できるようにはなっているけど、やはり入ったほうが雰囲気は出る。

 このブロムシュテット盤はコーラス入り。他の録音は聴いたことがないのだけれど、十分この曲を楽しめると思う。

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 ヤマハミュージックメディアからスタディ・スコアが出ていましたが、残念ながら現在は絶版のようです(買っておいてよかった...)。

 Aladdin_score
 http://www.ymm.co.jp/p/detail.php?code=GXS01086823

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アルヴェーン ダラーナ・ラプソディ(サカリ)

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 ■ H・アルヴェーン作曲/スウェーデン狂詩曲第3番「ダラーナ・ラプソディ」

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 P・サカリ指揮/アイスランド交響楽団

 1993年録音。3曲ある「スウェーデン狂詩曲」の第3番。演奏時間は3曲中最長で20分強。

 ダラーナはスウェーデンの県の名前だそうです。

 最初と最後に角笛を模したソプラノ・サックスの長いソロがあって、この楽器にこれだけのソロがあるオーケストラ曲も珍しい(有名曲では他に「ボレロ」くらいか)。

 ただし、ソプラノ・サックスの出番は最初と最後のソロだけ。

 抒情的な音楽とリズミカルな舞曲風の音楽が交互に現れる。

 サカリ盤の解説によると、

  ・第1番「夏至の徹夜祭」と対をなす作品
  ・若い羊飼いの娘の夢と幻影
  ・スウェーデンの自然の暗い面、スウェーデン人のメランコリックな気質を描いている
  ・民謡を手を入れることなくそのまま用いている

 スコアには強奏で終わるエンディングもオプションとして用意されているけれども、このサカリもN・ヤルヴィも通常の静かに終わる方で演奏。

 サカリ盤は3曲のスウェーデン狂詩曲を収録。

 オケがやや非力という感もあるけれど、透明感のあるサウンドと、きびきびとした音楽運びで、なかなか楽しめます。

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アルヴェーン 夏至の徹夜祭(N・ヤルヴィ)

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 ■ H・アルヴェーン作曲/スウェーデン狂詩曲第1番「夏至の徹夜祭」

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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団

 1987年録音。アルヴェーン作品を集めたアルバム。3曲の「スウェーデン狂詩曲」を収録。

 3曲ある「スウェーデン狂詩曲」の第1番。アルヴェーン作品の中では最も知られているとは思うけれども、それでも知名度は高くない。

 冒頭はシンプルなリズムに乗った、クラリネットによる軽快なメロディで始まる。

 スウェーデン民謡に基づいたものらしいけれども、「どこかで聴いたことが...」と思ったら、NHKの料理番組「きょうの料理」のテーマ音楽にソックリなのだ。

 このテーマ音楽は富田勲の作曲。

 アルヴェーンの方は1901年作曲なので、富田氏がこの曲を知っていたかは不明だけれども、偶然似てしまったのか、あるいは...。

 何はともあれ、親しみやすいメロディ、次から次へと場面が展開し、意外に現代的な響きがするところもある。

 みんなで食べて、呑んで、歌って、踊って...お祭りの楽しげな光景が浮かんでくる。

 中間部は白夜の光景か。妖しく不思議な雰囲気が漂い、冒頭のテーマのエコーに乗ってイングリッシュ・ホルン、そしてホルンが哀愁を帯びた旋律を奏する。

 やがて音楽は活気を取り戻し、3拍子の舞曲風から、最後はテンポ・アップして、勢いよく、なだれ込むようにプレストで曲を閉じる。

 ヤルヴィにはエーテボリ響との録音もあるけれど、こちらは地元オケとの録音。

 何と言っても聴かせ上手であり、透明感、暖かみのあるオケのサウンドもいい。決してうるさくならずに、自然に鳴っている。

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ハンセン ヴァルドレス行進曲(オーケストラ版)

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 ■ J・ハンセン作曲/ヴァルドレス行進曲

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 ▲ B・エングスト指揮/アイスランド交響楽団

 2002年録音。

 「ヴァルドレス」と聞くと、古い吹奏楽ファンは、あのトランペット(コルネット)のメロディが即座に頭に浮かんでくるのではなかろうか。

 これは、その管弦楽版で、冒頭はクラリネットのソロで始まる(中間部はトランペットのソロ)。

 吹奏楽版でも、最近のシッセル編曲版は原曲通りクラリネットのソロで始まっている。

 CDの解説によると、1904年の野外コンサートで初演され、その当時、作曲者は軍楽隊で "tenor horn" 演奏していたらしい。と言うことは、オリジナルは吹奏楽なんだろうか。

 昔は「アメリカのマーチ」的に扱われることも多かったかもしれないけれど(フチークのように)、グリーグと同じノルウェーの音楽として聴くと、格別の味わいがある。特に民謡風の中間部がいい。

 日暮れの山道を兵隊さんがゆっくりと行進していく。そんな光景が目に浮かんでくるような音楽。

 ノルウェーの作曲家によるオーケストラ作品集(NAXOS盤)。珍しい曲がたくさん入っています。

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グリーグ 叙情組曲(ラシライネン)

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 ■ E・グリーグ作曲/抒情組曲

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 ▲ A・ラシライネン指揮/ノルウェー放送管弦楽団

 ピアノ曲から作曲者自身がオーケストレーションした4曲から成る組曲。

  1.羊飼いの少年
  2.ノルウェー農民の行進曲
  3.夜想曲
  4.小人の行進

 グリーグのオーケストラ作品では「ペール・ギュント」がずば抜けて有名なのだけれども、彼の音楽の魅力をより強く感じられるのが、この曲だと思う。

 特に1と3のハーモニーの美しさ。ディーリアスやグレインジャーが影響を受けているのがハッキリと分かる。

 4のおとぎ話の様なファンタジーもいい。

 Rasilainen

 ラシライネン(上写真)はフィンランド生まれの指揮者。知名度は低いけれども、曲の素晴らしさをストレートに感じさせてくれる演奏。

 様々な演奏家によるグリーグ作品集(2枚組)。他には「ペールギュント」組曲がラシライネンの指揮。

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