その他の作曲家

メンデルスゾーン 弦楽八重奏曲(アカデミー室内アンサンブル)

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 ■ メンデルスゾーン作曲/弦楽八重奏曲

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 ▲ アカデミー室内アンサンブル

 編成はヴァイオリン4、ヴィオラ2、チェロ2。

 第3楽章「スケルツォ」は後の「真夏の夜の夢」を思わせるし、第2楽章の下降する音型が絡み合う音楽は美しい限り。

 終楽章の疾走する音楽はひたすら前へ前へ、そして上へ上へと突き進む。この若々しい音楽は、いつ聴いても高揚感を覚える。

 そして、これが作曲者16歳の時の作品だというのに驚く。

 『習作』感は全く無くて完全に出来上がっているし、『天才』どころではない、まさしく『神童』といっても言い過ぎではない輝きを感じる。

 弦楽合奏で演奏(録音)されることもあるけれど、このアカデミー盤は各パート一人による演奏。

 マリナーはヴァイオリン奏者として参加しています。メンバーについては以下参照(画像クリックで拡大します)。

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ヒンデミット 管弦楽作品集(アルベルト)

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 ■ ヒンデミット作曲/管弦楽作品集

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 ▲ ヴェルナー・アンドレアス・アルベルト指揮

 1987~1992年録音。指揮のアルベルトは1935年生まれのドイツの指揮者。

 3つのオーストラリアのオケを振っての管弦楽作品集(6枚組)。収録曲とオーケストラは以下の通り。

 (CD1) A
  エロスとプシュケ
  「気高い幻想」組曲
  フィルハーモニー協奏曲
  ウェーバーの主題による交響的変容
 (CD2) A
  おどけたシンフォニエッタ
  ラグタイム
  交響的舞曲
 (CD3) B
  ヌシュ・ヌシ舞曲
  弦楽と金管のための演奏会用音楽
  交響曲「世界の調和」
 (CD4) B
  「今日のニュース」序曲
  吹奏楽のための交響曲変ロ長調
  交響曲変ホ長調
 (CD5) C
  「戸口に咲き残りのライラックが咲いた頃」前奏曲
  交響曲「画家マチス」
  シンフォニア・セレナ
 (CD6) B
  管弦楽のための協奏曲
  シンフォニエッタホ長調
  ピッツバーグ交響曲
  古いスイスの歌による行進曲

   A:クイーンズランド交響楽団
   B:メルボルン交響楽団
   C:シドニー交響楽団

 ヒンデミットの主要オーケストラ作品が網羅されていて、他に録音が少ない曲も多く含まれているのが嬉しい。

 サウンドは明るめだけれども、意外に(失礼)手堅い演奏を聴かせてくれる。

 もちろん有名曲(「画家マチス」や「…交響的変容」など)については、他にもいろいろと素晴らしい録音もあるけれども、まず曲を知るということであれば何の問題もない。

 ヒンデミット作品は、最初は確かにとっつきにくいかもしれないけれど、情緒に流れることのないハードでクールな音楽は聴けば聴くほどカッコよく魅力的であるし、飽きることがない。

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ベートーヴェン 交響曲第2番(ケーゲルのライブ録音)

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 ■ ベートーヴェン作曲/交響曲第2番

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 ▲ H・ケーゲル指揮/ライプチヒ放送交響楽団

 1973年のライブ録音。

 ケーゲルはドレスデン・フィルとベートーヴェンの交響曲全集をセッション録音しているけれども、「大人しい」印象のあるドレスデン盤とはずいぶんと趣の異なる演奏。

 冒頭の力強い響きから引き込まれるけれど、表面をきれいにまとめた演奏でもなく、かと言って『巨匠風』の重々しい演奏でもない。全曲に渡って、活々と「青年」ベートーヴェンの熱い想いをストレートに表現する。

 第2楽章「ラルゲット」も、むしろ速めのテンポで旋律を切々と歌い切る。これも、決して悟りきった老人の音楽ではなく、「ああ、こういう音楽だったんだ」と再認識させられる。

 終楽章コーダの迫力、そして金管楽器を目一杯鳴らした第1楽章の終結部。

 ライブゆえミスもあるにしても、熱い「ベト2」を聴きたい人にはオススメ。

 カップリングは「交響曲第5番」(1986年ライブ録音)。

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ベートーヴェン 交響曲全集(デ・ブルゴスの映像)

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 ■ ベートーヴェン作曲/交響曲全集

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 ▲ ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮/デンマーク国立交響楽団

 1992年から1994年にかけてのライブ録画。

 デ・ブルゴスは1933年生まれのスペインの指揮者。読響の常任指揮者だった時もあったけれども、個人的には昔のファリャなどスペイン音楽の録音以外についてはさほど興味は無かった。

 で、オマケにも惹かれて買ったこの全集だけれども、これが素晴らしいのだ。

 ピリオド系を意識したような昨今流行りの快速系ではなく、『昔ながら』のベートーヴェン。慣習的な楽譜の改変もある。

 しかし、年寄り臭さのない、肩の力が抜けた、流れの良い瑞々しい音楽。作為的なところもない自然体。

 オーケストラの透明感のある暖かみのある響きもいい。

 何より、指揮者もオケもこの演奏を心から楽しんでいるように見える。

 オマケ(?)として「幻想交響曲」「アルプス交響曲」「アランフェス協奏曲(独奏:ペペ・ロメロ)」を収録。

 その「アルプス交響曲」が収録された(2014年1月)半年後に引退、そして6月11日に亡くなってしまうのだ。

 ベートーヴェンでは椅子に座ったまま指揮をしていたのだけれど、この「アルプス交響曲」では椅子は置かずに立ったまま、スコアも置かず暗譜で指揮をしている。

 見た目の姿は弱々しくも感じるけれども、その指揮は力強く、衰えなどは全く感じさせない。

 その晩年に、このような素晴らしいパートナーに巡り合えたデ・ブルゴスも幸せだったのではなかろうか。

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R・シュトラウス ソナチネ第2番(オグリンチュク)

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 ■ R・シュトラウス作曲/管楽器のためのソナチネ第2番「楽しい仕事場」

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 ▲ ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

 2014年録音。

 16本の管楽器による作品。編成は以下の通り。

  フルート 2
  オーボエ 2
  クラリネット 3
  バセット・ホルン
  バス・クラリネット
  ホルン 4
  ファゴット 2
  コントラ・ファゴット

 4楽章形式。演奏時間約40分。シュトラウス晩年、ウィンド・アンサンブルの傑作。

 首席オーボエ奏者、A・オグリンチュクの指揮によるコンセルトヘボウ管の管楽器奏者(オグリンチュクも参加)によるによる素晴らしいアンサンブルとサウンド。

 カップリングはオーボエ協奏曲(指揮はA・ネルソンス)と管楽セレナーデ。


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R・シュトラウス 13管楽器のためのセレナード(アンサンブル・パリ=バスティーユ)

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 ■ R・シュトラウス作曲/13管楽器のためのセレナード変ホ長調

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 ▲ アンサンブル・パリ=バスティーユ(オーボエ:フランソワ・ルルー)

 2010年録音。

 作曲者が18歳の時に作曲された曲。"Andante" の単一楽章で演奏時間は8分半。

 楽器編成は以下の通り。

  フルート 2
  オーボエ 2
  クラリネット 2
  ファゴット 2
  コントラ・ファゴット 1
  ホルン 4

 作曲者自身は「きちんとかかれているだけの保守的な作品」と言っていたらしいけれど、確かにその通り、後の作品のような複雑さ、凝ったところは微塵もない。アマチュアでも十分演奏可能だと思う。

 それにしても、抒情的な気品のある豊かな音楽で、おそらく意識したであろうモーツァルト作品を思わるようなところもあり、凡人にはとても書けないものだと思う。

 そして、2年後に作曲された、カップリングの「組曲変ロ長調」になると一気に、この作曲者『らしさ』が出てくる。

 ルルーは、このCDのメインであろう「オーボエ協奏曲」(バックはハーディング指揮のスウェーデン放送交響楽団)も含めて、ソロ、アンサンブルと共に素晴らしい演奏を聴かせてくれる。

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ベートーヴェン 交響曲第4番(フェドセーエフの映像)

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 ■ ベートーヴェン作曲/交響曲第4番

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 ▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団

 2009年、ウィーンでのライブ録音。

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 ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートでお馴染みのムジークフェラインのホールにモスクワ放送響のメンバーが並び、そこへフェドセーエフが登場する。

 会場は超満員。日本での公演ではこんなにお客さんは入らないのでは...。

 ベートーヴェンだからと言って、弦の人数を減らすなどという小賢しいことはせず、最後列にはコントラバスがズラリと並ぶ。

 フェドセーエフは唸り声とともに気合が入り、オーケストラもどっしりと重量感のある、超ヘビー級。

 カップリングは「悲愴交響曲」。こちらは名演!

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R・シュトラウス ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら(チェリビダッケ)

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 ■ R・シュトラウス作曲/交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」

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 ▲ S・チェリビダッケ指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団

 リハーサルと本番の演奏(1965年)が収録されているけれども、とにかく、リハーサルが断然面白い。

 まずはエピローグ、冒頭の「昔々...」の音楽が戻ってくる部分から始まるが、ボウイングの指示もしつつ、しつこいくらいに何度も繰り返す。

 さらに、演奏を止めた時だけではなく、演奏中もひっきりなしに大声で注意を与える。この部分がお休みの木管楽器は「まだやるのかよ・・・」といった表情で、集中力が切れたのか、自分の出番で入れなくなってしまう。

 まだ若い(当時52歳)チェリはとにかくエネルギッシュでハイ・テンション。腕をブンブン振り回し、身体と顔の表情を目一杯使って音楽を伝える。トゥッティの部分で「ホルン!音が低い!!」と怒鳴りつけ、何度も同じ場所で演奏を止める。

 スコアは見ずにリハーサル番号を団員に確認しながら進める(これは歳をとってからも同じ)。オケのメンバーは気が抜けず、相当に疲れるのではないかと思うけれども、意外に和気藹々とした雰囲気もあったりする。

 本番演奏も素晴らしいけれど、リハーサルで求めていたものが100%出し切れているとは言えないようにも感じられ、彼がレコーディングを嫌った理由も分かる気がする。

 要は、彼が求めている音楽をレコードという形して固定することは殆ど不可能であるということだろうし、それを良しとはできなかったのだろう。

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スッペ 「詩人と農夫」序曲

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 ■ F・スッペ作曲/喜歌劇「詩人と農夫」序曲

 その昔は吹奏楽でよく演奏されていた曲。

 ただ、オリジナルの調性が、前半が「ニ長調」、後半が「変ロ長調」という吹奏楽的には微妙なもので、私が昔演奏した版では前半のみ移調していたような記憶が...。

 ちなみに高橋徹編曲版は原調通りです。

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 ▲ Z・メータ指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1989年録音。

 金管楽器のファンファーレから、気品のある美しいチェロのソロ(吹奏楽ではアルト・サックス)。

 ここが『詩人』で、元気のよい後半が『農夫』だろうか。

 その後半の途中に8分の3拍子になるけれど、ここは、やっぱり「ワルツ」として演奏してほしい。

 ということで、この曲はオケの魅力でこのメータ盤。ワルツはもちろん、冒頭の金管を受けての弦楽器の寂しげな表情もいい。


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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 new

 2012年録音。

 劇場的な雰囲気は薄いけれども、決して力任せにならない、いい感じに力の抜けた演奏。前半部などは意外に繊細さもあり、中でもチェロの独奏は素晴らしい。

 スッペの序曲だけではなくマーチなども収録したアルバム。選曲的にも魅力。


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 ▲ C・デュトワ指揮/モントリオール交響楽団

 1985年録音。

 レガートで奏される冒頭のファンファーレ、それを受ける弦楽器の何と繊細なことか。そして、気品のある素晴らしいチェロのソロ。

 後半部は金管や打楽器のバランスは抑えられて、とてもソフトな感触。ポルタメントがかけられたワルツ(8分の3拍子)もとても優雅だ。

 ドイツ系オケのガッシリとした演奏とは全くの別物。オッフェンバックでも聴いているような感覚になる演奏。


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 ▲ H・V・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 1970年録音。

 冒頭のファンファーレからして、どこか芝居がかった感じがする。チェロのソロも思いっ切り表情が付けられ、後半部ではやっぱりワルツの部分。

 カップリングの「軽騎兵」同様、何とも大袈裟でカラヤン臭が強い演奏だけれども、そう割り切ってしまえば結構楽しめる。

 ロッシーニとスッペの序曲集。

 スッペは「軽騎兵」、「詩人と農夫」、「ウイーンの朝昼晩」の3曲。本当はもっと録音してたはずだけれども、ロッシーニと組み合わせのためにカットされたのか...。


 【吹奏楽版】

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 ▲ フランソワ・ジュリアン・ブラン指揮/ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団

 1967年録音。リシャール編曲の吹奏楽版。

 私が若いころ、「詩人と農夫」と言えばギャルドであって、決してオーケストラの演奏ではなかった。

 まず、冒頭の金管のファンファーレのサウンドからして痺れるけれども、その後のアルト・サックスのソロ。これはビゼーか、フランス音楽か!?

 元々、サキソフォンのために書かれた譜面の様にさえ思えてしまう。もうチェロでなくても、これでいいではないか。

 後半部、テンポを速めてからの木管楽器の存在感、バランスは、やっぱりギャルドだ。

 「ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の芸術・第4巻」に収録。

 収録曲は下記の通り。

  トッカータとフーガニ短調(J・S・バッハ)
  ハンガリー狂詩曲第2番(リスト)
  「泥棒かささぎ」序曲(ロッシーニ)
  「詩人と農夫」序曲(スッペ)
  ファランドール(ビゼー)*
  牧神の午後への前奏曲(ドビュッシー)*
  ディオニソスの祭り(シュミット)*
  マレンゴの総督親衛隊行進曲(不詳)
  羽のついた帽子の行進曲(不詳)

 指揮はすべてブラン。「*」の3曲は1961年東京(杉並公会堂)での録音。それ以外は1967年、パリでの録音。

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シューマン ヴァイオリン協奏曲(I・ファウストの映像)

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 ■ R・シューマン作曲/ヴァイオリン協奏曲

 1853年、作曲者の晩年に作曲されたものの、遺族によって演奏を禁じられていたという曲。

 発掘されて初演されたのは、作曲から80年以上経った1937年。

 3連音符の刻みの上に提示される第1楽章の第1主題は切迫感がある。

 第2楽章では、シューマンがライン川に身投げをしたときに作曲していたピアノ曲のメロディ(いわゆる「天使の主題」)に似たモチーフが使われる。

 第3楽章はポロネーズのリズムを持つ4分の3拍子。

 この楽章のシューマンのテンポ指定は「四分音符=66」で非常に遅い。演奏者によっては速めのテンポを取る場合もあるけれども、指定通りの場合とで演奏時間はかなり異なる。

 その第3楽章は(第1楽章も)ドラマチックな展開も、大きく高揚することなく、アッサリと終ってしまう。バッハやヴィヴァルディのバロック時代の協奏曲のようでもあるけれど、同じところをずっとぐるぐると徘徊しているような閉塞感も感じてしまう。

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 エンディング(↑)も風変わりで、オーケストラが和音を引き延ばしているのに、独奏は8分音符で短く終わってしまう。ここも、オーケストラと一緒に音を伸ばしている演奏もある。

 実際に演奏すると難しいのかもしれないけれど、独奏が華やかなテクニックを披露するところもカデンツァもない『地味な』作品。でも、聴くにつれて魅力を感じる曲でもある。


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 ▲ イザベル・ファウスト(ヴァイオリン)/P・ヘラス・カサド指揮/フライブルグ・バロック管弦楽団

 2014年、ベルリンでのライブ録画。

 ベートーヴェンやブラームスなどとは全く比べることもできないけれども、最近は録音の数も増えてきているようで、そして、このファウスト盤には『ボーナス』として映像も収録されている。

 指揮のヘラス=カサドはスペインの若手指揮者。ピリオド楽器によるオーケストラを率いて力強い演奏を聴かせてくれます。

 テンポはスコアの指定に近く、速めのテンポを取っているJ・ベル盤と比べると、演奏時間は以下の通り。第3楽章は2分半近く短い。

 【演奏時間】
  ファウスト 15:11/5:23/11:38
  ベル 13:29/5:55/8:14


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 ▲ ジョシア・ベル(ヴァイオリン)/ドホナーニ指揮/クリーヴランド管弦楽団

 1994年録音。第3楽章は速目のテンポ。終結部はオーケストラと一緒に音を伸ばしています。

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