フランスの作曲家

ビゼー 組曲「ローマ」(P・ヤルヴィ)

music CD

 ■ ビゼー作曲/組曲「ローマ」

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 ▲ P・ヤルヴィ指揮/パリ管弦楽団

 2009年録音。

 ビゼーのオーケストラ曲というと「アルルの女」、「カルメン」のみが突出して知られているけれども、この「ローマ」も中々楽しく、いかにもビゼーらしい雰囲気があちこちに聞かれる。

 4楽章形式で、各楽章は「ローマ」「フィレンツェ」「ヴェニス」「ナポリ」を描写しているらしい。

 このCDには「管弦楽のための組曲第3番」と記載されていて(Eulenburg版のスコアにも)、そうすると他の2曲は何なんだろう...?

 この曲の録音は少なかったのだけれども(これまではプラッソン盤を聴いていた)、ようやく素晴らしい録音が出てくれた。今後、この曲を聴きたいと思った時は、このCDを聴くことになるだろう。

 カップリングの「子供の遊び」、「交響曲」も素晴らしく、(「アルルの女」「カルメン」以外の)ビゼー作品集としておススメのCD。

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ビゼー 交響曲ハ長調

music CD

 ■ G・ビゼー作曲/交響曲ハ長調

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 ▲ M・プラッソン指揮/トゥールーズ・キャピタル管弦楽団

 1993年録音。

 柔らかで軽やかなサウンド。豊かな情感のある音楽。この曲の演奏として、まず申し分ないと思う。

 作曲者17歳の時の作品。日本で言えば高校生。

 交響曲としては『習作』かもしれないけれど、有名な第2楽章だけではなく、メロディは完全に出来上がっていて、「アルルの女」や「カルメン」の中に使われていても違和感はない。

 17歳でこれを書かれたら、「持っている物が違う」としか言い様がない。

 第2楽章のオーボエのソロとか...こういうのは、努力して、あるいは、熟考してできるものでもないし、もう、神様がビゼーに与えたものとしか言い様がない。


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 ▲ L・ストコフスキー指揮/ナショナル・フィルハーモニック交響楽団

 1977年録音。

 ストコフスキー最後の録音(95歳!)。しかし、なんと若々しく、瑞々しい音楽か。

 音楽が緩むことが全く無い。しかも、終楽章は猛スピードで突っ走る。

 やたらと遅いテンポで『巨匠風』と崇められる指揮者とは全く違う。やっぱりストコフスキーはステキだ。


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 ▲ J・フルネ指揮/東京都交響楽団

 2000年3月13日、サントリーホールでのライブ録音。

 ゆったりとしたテンポ。溌剌とした17歳の音楽ではないけれど、これはこれで味わいがある。

 しかし、この4年後(フルネさん引退の前年)。2004年4月25日のプロムナード・コンサート。

 同じコンビによって演奏されたこの曲(と、サン=サーンスの「オルガン交響曲」)はあまりに素晴らしかった。

 この日のコンサートは忘れることが出来ない。この演奏がCD化されることはないのだろうか。


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 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1960年録音。

 音楽の流れに無理が無く、第4楽章も決してリズムが乱れない(16分音符がキッチリ刻めるような)テンポ設定なっている。

 肩の力のが抜けたリラックスした音楽。カラッとした明るいサウンド。情緒に流れ過ぎない、嫌味の無いセンスは『大人の音楽』といった雰囲気がする。


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 ▲ P・ヤルヴィ指揮/パリ管弦楽団

 2009年のライブ録音。

 リズムの活き活きとした、溌剌とした演奏。繰返しを全て譜面通りに行っているので、演奏時間は長くなっているけれども、それでダレることはない。

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イベール 交響組曲「パリ」

music CD

 ■ J・イベール作曲/交響組曲「パリ」

 パリの様々な情景を描写した6曲から成る組曲。ジュール・ロマンの戯曲「ドノゴー」の付随音楽をベースにしている。

  1.地下鉄
  2.郊外
  3.パリのイスラム寺院
  4.ブローニュの森のレストラン
  5.旅客船「イル・ド・フランス」
  6.祭りの行列

 オケは小編成だけれども、ピアノとたくさんの打楽器が加わる。

 タイトルは「交響組曲」と仰々しいけれども、演奏時間は各曲長くても3分ちょっと、全体でも15分かからない。本格ドラマではなく、ショート・ムービーのオムニバス風。

 「1」はタイトル通り駅を出発して走る地下鉄の描写。アルト・サックスが活躍する「4」の洒落たワルツ。「6」は同じ作曲家の「喜遊曲」を思わせるような賑やかな音楽。「3」は殆ど全編オーボエのソロ(「寄港地」の第2楽章のよう)。

 理屈抜きに楽しめる組曲。録音の数が少ないのが残念。

 cd

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 ▲ C・デュトワ指揮/モントリオール交響楽団

 1992年録音。

 この曲の録音は数少ないけれども、デュトワ盤があるので一安心。とりあえず、これを聴いておけばOK。


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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団 new

 2015年録音。ヤルヴィ(@父)もついにフランス音楽まで進出。でも、オケがスイス・ロマンド管であるのがミソ。

 デュトワよりもさらに描写的で、1曲1曲面白く聴ける。オケのサウンド(管楽器ではトロンボーン)も◎。

 ただ、4曲目のワルツは急ぎ過ぎだろうか。ちょっと落ち着かない。


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 ▲ Y・テミルカーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団

 1980年ライブ録音。

 ソビエト時代にこの曲をコンサートで取り上げてるという意欲は素晴らしい。そして、演奏は...

 地下鉄は脱線寸前。朝8時の時計(鐘?)は音を外す。

 「4」はデュトワ盤と同じ曲とは到底思えない。「6」のコーダはほとんどヤケクソ気味のトロンボーンのグリッサンド。

 この曲のタイトルは「パリ」ということをお忘れでしょうか>テミルカーノフさん。

 しかしながら、ある意味『期待通り』の(珍?)演奏。当然、一般人にはオススメできません。

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サン=サーンス フランス軍隊行進曲

music CD

 ■ サン=サーンス作曲/フランス軍隊行進曲

 当時、アルジェリアはフランスの植民地。そのアルジェリアを旅行した印象をまとめた「アルジェリア組曲」の終曲が、この「フランス軍隊行進曲」。コンサート・マーチの名曲。

 「軍隊行進曲」といっても、明るく楽しげな曲想。「国威発揚」的な勇ましさはなく、晴れやかさの方を強く感じる。

 吹奏楽に編曲されて、かつては頻繁に演奏されていたけれど、最近はこの手の曲はなかなか演奏されない。

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 ▲ P・パレー指揮/デトロイト交響楽団

 1959年録音。

 このパレー盤、ものすごい勢いで一気に突き進む。限界に挑戦しているような速いテンポ。吹奏楽ではさすがにこういう演奏は難しい。

 フランス的とかは置いておいて、ストレス発散系の爽快、かつ力強い演奏。


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 ▲ E・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団

 1966年録音。パレーに比べると、落ち着きのある堂々たる演奏。

 冒頭の弦楽器による第1テーマ、そして、それが金管楽器で再現する後半部のサウンドの素晴らしさ。吹奏楽でも演奏される曲ではあるけれども、中間部の弦楽器はオーケストラならではだ。最後はファンファーレで見事に曲を締める。

 このコンビ、こういう曲は本当に上手。申し分ない演奏。

 カップリングは「交響曲第3番」、「死の舞踏」、「バッカナール」。


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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 new

 2011年録音。この手の曲でのヤルヴィ(@父)の安定感は抜群。肩の力が抜けた軽やかな演奏。

 サン=サーンス作品をまとめたアルバム。交響詩や「バッカナール」などの定番有名曲から無名曲まで。

 しかし、サン=サーンスは「スパルタクス」なんて曲も書いていたんですね...。

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ビゼー(ホフマン編) 「カルメン」組曲(デュトワ)

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 ■ G・ビゼー作曲(F・ホフマン編)/「カルメン」組曲

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 ▲ C・デュトワ指揮/モントリオール交響楽団

 1986年録音。

 オペラ「カルメン」からのナンバーを『組曲』としてオーケストラで演奏する場合、ホフマンが編曲した2つの組曲から、曲順を入れ替えるなどして何曲か抜粋して演奏するのが一般的。

 そのホフマン版組曲は下記の通り。

 【第1組曲】
  前奏曲(前奏曲の後半部分、「運命のモチーフ」)
  アラゴネーズ(第4幕への間奏曲)
  間奏曲(第3幕への間奏曲)
  セギディーリャ
  アルカラの竜騎兵(第2幕への間奏曲)
  闘牛士(前奏曲の前半部分、超有名曲)

 【第2組曲】
  密輸入者の行進
  ハバネラ
  夜想曲(ミカエラのアリア)
  闘牛士の歌
  衛兵の交代(子供たちの合唱)
  ジプシーの踊り

 太字の曲は元々オーケストラだけの曲。それ以外は『歌』のナンバーなので、その歌のパートを色々な楽器で置き換えている。

 デュトワはこの2つの組曲を全曲、曲順に演奏していて、そういう意味では貴重な録音。

 管楽器のソロなどは素晴らしいにしても、意外にアッサリとした味付けの演奏で、もうちょっと俗っぽさが欲しい気もする。ただ、変なクセが無いので一般的には受け入れ易いかも。

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ビゼー 「カルメン」組曲(アンセルメ)

music CD

 ■ G・ビゼー作曲/「カルメン」組曲

 Ansermet

 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1959年録音。

 ホフマン編曲版の2つの組曲から、「セギディーリャ」「闘牛士の歌」以外を収録(曲順は一部変更)。

 まずは第1幕前奏曲(組曲版の「闘牛士」)。やっぱり「カルメン」はこの音楽で始まってほしい。

 硬質のキラキラとしたサウンドで、音そのものは軽いのだけれども、リズムは意外にシッカリと刻まれている。

 前奏曲の後半部も骨太の響きがする。

 「アラゴネーズ」のクライマックスでは思い切り音を引き伸ばす。その後のタンバリンのリズムが遅れてヒヤヒヤする(汗)...ちなみに、タンバリンは最後の「ジプシーの踊り」でも危なっかしい。

 「アルカラの竜騎兵」はバソンの響き。

 「ハバネラ」の歌い回し、ちょっとしたルバートが洒落ている。

 「ジプシーの踊り」のトランペットは軽やかなリズムの上にゆったりと歌い、最後は見得を切るようなハイトーン。

 テクニック的には色々あるにしても、独特のサウンドと、聴かせ上手な演出が楽しめる。

 これに比べると、デュトワ盤などは上手いのは間違いないにしても、特に歌のナンバーなどは『譜面通り』感が強くて、今ひとつ物足りない。

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オッフェンバック 「美しきエレーヌ」序曲

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 ■ J・オッフェンバック作曲/喜歌劇「美しきエレーヌ」序曲

 オッフェンバックの序曲というと「天国と地獄」がダントツで有名だけれども、これは最後のカンカン(「♪カステラ一番・・・」)の部分によるものだろう。

 この「美しきエレーヌ」序曲はそれに負けない名曲だと思う。

 ワルツ(楽譜上は4分の6拍子)は、ロザンタール編曲のバレエ音楽「パリの喜び」の中で流用されていて、また、そのワルツから最後のギャロップへの移行は何とも洒落ている。

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 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1960年録音。フランス序曲集。

 昔も今もこの手の曲はアンセルメで決まり。透明感のある明るいサウンド。ワルツの軽いリズム。華やかだけれど結構ラフな金管楽器。このコンビだからこそのもので、誰も真似のしようがない。


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 ▲ P・パレー指揮/デトロイト交響楽団

 1959年録音。フランスのマーチ&序曲集。

 キビキビとした運び。各場面のコントラストをハッキリつけた語り口の上手い演奏で、これもとてもいい。アンセルメが都会のオペラ・ハウスならば、こちらは田舎の芝居小屋の雰囲気。


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 ▲ H・シェルヘン指揮/ウィーン国立歌劇場管弦楽団

 録音年不明。オッフェンバックとスッペの序曲集。スッペの方はルーデル指揮。

 こちらは遅いテンポでじっくりと曲を作っていて、コンサート風。弱音で奏されるワルツは独特の雰囲気を持っている。リズムは2拍目に重心がかかり、機械的にならないところも含めて、所謂『ウィーン風』。アンセルメ盤と聴き比べてみると面白い。


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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団 new

 2015年録音。

 ヤルヴィ(@父)の録音ということでイケイケ系かと思いきや、これが意外に繊細で洗練された味わいがある。オケのサウンドも明るく華やかさがあり、泥臭くならない洒落た雰囲気。同じオケでも(時代が違うためか)アンセルメ盤とは異なる味わい。とてもいいです。


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 ▲ B・ヴァイル指揮/ウィーン交響楽団 new

 1992年録音。

 ヴァイルというと古楽器オケを指揮した録音の印象が強い。ただ、このオッフェンバックは丁寧に手堅くまとめてはいるけれども、それ以上の魅力は感じられない。


 【全曲盤(映像)】

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 ▲ M・ミンコフスキ指揮/ルーヴル音楽隊・合唱団

 2000年、パリ・シャトレ座でのライブ録画。

 とにかく、これが滅法面白い。必見!

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ドビュッシー(ビュッセル編) 小組曲

music CD

 ■ C・ドビュッシー作曲(A・ビュッセル編曲)/小組曲

  1.小舟にて
  2.行列
  3.メヌエット
  4.バレエ

 原曲はピアノ連弾曲。「1」はフルート独奏曲としてもよく演奏されます。

 編曲者のビュッセルはフランスの作曲家。同じくドビュッシーの交響組曲「春」のオーケストレーションも行っています。

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 ▲ J・マルティノン指揮/フランス国立放送管弦楽団

 1973年録音。びっしりと密度のある、こってりとした濃厚な音楽。この曲にしては重過ぎるように感じ、胃にもたれる。


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 ▲ J・パイヤール指揮/パイヤール室内管弦楽団

 1968年録音。パイヤールとしては珍しいバロック以外の(しかも近代音楽の)録音。

 こちらはスッキリと。テンポも速め。「小舟にて」や「メヌエット」はともかく、全体的に、あまりに薄味でカロリー不足。

 
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 ▲ P・パレー指揮/デトロイト交響楽団

 1959年録音。輪郭がくっきりとしたサウンド。クリアなリズムが気持ちいい。アッサリ目の演奏は、情感という点ではちょっと物足りないかも。


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 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1961年録音。LP時代から聴いていた録音。やっぱり、これが一番。

 べたつかない透明感のあるサウンドの中に漂う情感、品のよさ。「小舟にて」の繊細さ。「行列」「バレエ」の華やかさ。

 「バレエ」再現部前のハープにはヴィブラフォンを重ねているのか、素晴らしい効果を出している。


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 ▲ Y・テミルカーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団 new

 1976年ライブ録音。まさか、こんな録音が残っているとは...。

 止まりそうになるくらいの、ゆったりとしたテンポ。ネットリと濃厚な雰囲気の「小舟にて」。

 一転して「行列」では速いテンポがせせこましく落ち着きがない。

 「メヌエット」では再び「小舟にて」の雰囲気が戻ってきて、やはりこの2曲がいい。

 「バレエ」も速いテンポだけれど悪くはない。中間部では、やっぱり大きくテンポを落とすけれど、コーダは駆け足で最後は一気になだれ込むようにして終る。

 『珍品』とはいえ、意外に聴かせてくれる。

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サン=サーンス 動物の謝肉祭

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 ■ C・サン=サーンス作曲/動物の謝肉祭

 各パート1名による演奏(室内楽版)と、弦楽器の人数を増やした演奏(管弦楽版)の2種類の録音があり、最近は前者が主流かも。

 ただし、管弦楽版でも「白鳥」と「象」は、それぞれチェロ、コントラ・バスの独奏で演奏している場合もあります。

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 【室内楽版】

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 ▲ ナッシュ・アンサンブル

 クラリネットはM・コリンズ。フルートはW・ベネット。

 これはとてもいいです。生き生き、溌剌と、楽しそうに演奏してます。

 ピアニストもたどたどしくではなくて、「どうだ!」とばかりに下手くそに弾く。

 チェロのクリストファー・ファン・カンペンはデュトワ盤(ロンドン・シンフォニエッタ)でも「白鳥」を弾いていた人。でも、こちらの方が伸び伸びと演奏しています。


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 「動物の謝肉祭」もオーマンディ&フィラデルフィア管の演奏だと思って購入したら違ってた...ネットで購入したのだけれども気付きませんでした(泣)。オーマンディ指揮の「動物の謝肉祭」が聴きたい方は要注意

 各パート1人の室内楽編成。

 1番ピアノと指揮がフィリップ・アントルモン。2番ピアノのギャビー・カサドシュは、名ピアニスト、ロベール・カサドシュの奥様。

 その他は、チェロがヨーヨー・マ、フルートがA・マリオン、1番ヴァイオリンが今は指揮者として活躍している、ヤン・パスカル・トルトゥリエ。

 アンサンブルは今一つだし、2台のピアノのバランスも悪い。まあ、ヨーヨー・マの「白鳥」が聴けるからOKか。

 カップリングはオーマンディ&フィラデルフィア管の「青少年のための管弦楽入門」と「ピーターと狼」。いずれもCBSへの旧録音(1957年録音)。


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 アルゲリッチ、クレーメル等々による室内楽版。メンバーが揃っているだけに楽しめます。

 「雌鶏と雄鶏」や「耳の長い登場人物」などは少人数のアンサンブルだからこその面白さ。

 「ピアニスト」は派手に乱れているし、「ライオンの王の行進」は(中味が無いのに)やたらと威張って踏ん反り返っている人の茶化し。

 音楽で聴かせるナンバーはシッカリと聴かせ、繊細な響きの「水族館」、「カッコウ」の静寂。「白鳥」はマイスキー。


 【管弦楽版】

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 ▲ C・デュトワ指揮/ロンドン・シンフォニエッタ

 1980年録音。ピアノはP・ロジェとC・オルティス。

 「ピアニスト」は『下手糞』ではなくフツーに弾いていて、そのまま演奏してしまえば、それはただのスケール(音階)。あまりにわざとらしい演奏も好きではないけれど、何か一捻りほしい。

 「象」と「白鳥」はソロ(一人)で演奏。

 でも、この「白鳥」(クリストファー・ファン・カンペン)が今ひとつ冴えない。この曲は有名奏者による録音も多いので、相当に分が悪い。

 デュトワ指揮ということで期待したけれど、全体的にはこれといった魅力は無し。もっと遊び心であったり、楽しげな雰囲気がほしい。

 これでオケがモントリオール響であれば違ったのかもしれないけれど...。

 カップリングは交響曲第3番。


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 ▲ G・プレートル指揮/パリ音楽院管弦楽団

 1965年録音。私がLP時代に聴いていた演奏がこれ。「象」と「白鳥」はソロ。

 これといって変わった事はしていない、スコアを素直に音にした演奏だけれども、当時のパリ音楽院管のサウンドと、明るく華やかな雰囲気で楽しませてくれる。

 チッコリーニとワイセンベルクのピアノ。フルートはM・デボスト。

 カップリングはプーランクの組曲「典型的動物」。


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 ▲ M・プラッソン指揮/トゥールーズ・キャピタル管弦楽団

 1992年録音。ピアノはM・ルディとT・バルト。

 学校の『鑑賞教材』として聴かされる曲だけれども、それをプラッソンはお洒落なオーケストラ作品に仕立て上げる。

 こういう演奏で聴けば、音楽の授業を忘れられる。決して「白鳥」だけではない、みんな素敵な曲ではないか。

 「象」のコントラバスはトゥッティ。「白鳥」はチェロのソロ。

 「ピアニスト」はスケール音形が半音づつ上がって4回繰り返されるのだけど(C→D♭→D→E♭)、最初はたどたどしく、だんだん上手になって、最後は速いテンポで鮮やかに弾き切る。

 カップリングは「ピーターと狼」(フランス語版)。


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 ▲ E・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団

 1968年録音。「白鳥」のチェロは独奏。

 こういった軽い曲も、キチンと演奏して録音してくれるのが、このコンビの有り難さ。

 明るく楽しく、もちろん上手。ただ、結構生真面目な雰囲気なので(「ピアニスト」など)、『遊び』を求める人には物足りないだろうか。

 カップリングは「交響曲第3番」「死の舞踏」「フランス軍隊の行進」「バッカナール」(「サムソンとデリラ」から)。サン=サーンスの有名オーケストラ曲を一通り楽しめます。演奏も◎。


 【映像(管弦楽版)】

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 ▲ S・ラトル指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 new

 2005年、ヴァルトビューネ(野外コンサート)でのライブ録画。

 ピアノはラベック姉妹。オーケストラは弦楽器の人数を減らしていて、「象」と「白鳥」はソロで演奏。

 演奏者もリラックスした野外コンサートの雰囲気もあってか大いに盛り上がり、1曲ごとに拍手が起きる。

 演奏の方は本気度の高いもので、ベルリン・フィルのソリストの演奏も楽しめるし、ラベック姉妹のピアノも手慣れた感じがする。

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ドビュッシー 牧神の午後への前奏曲(プレートルの映像)

music DVD

 ■ C・ドビュッシー作曲/牧神の午後への前奏曲

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 ▲ G・プレートル指揮/シュトゥットガルト放送交響楽団

 1998年の録画。今年亡くなられたプレートル氏のリハーサル風景とコンサート本番。

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 最初はフルート奏者への個人レッスンから始まる。

 続く全体リハでは「重くならないで」ということを何度も繰り返す。

 口頭での説明は最小限に、あくまで感覚的に、そして、とても細かくニュアンスを詰めていく(最初のフルートについても)。

 プレートルさん、70歳を過ぎているのだけれども、とても若々しい。

 情感と雰囲気がたっぷりの素晴らしいドビュッシー。

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