チャイコフスキー 劇付随音楽「雪娘」(N・ヤルヴィ)
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CD
■ チャイコフスキー作曲/マンフレッド交響曲
▲ E・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団
1976年録音。
この曲、「交響曲」というタイトルだけれども、番号付き6曲の交響曲とは別の路線の曲と考えていい。
終楽章終結部を別の形に置き換えて演奏されたり(いわゆる「原典版」)、カットが加えられることも多いけれど、このオーマンディ盤はカット無しの「完全全曲盤」。
ただしスコアには手が加えられていて、終楽章などでは木管パートが金管で補強されています(これは他の指揮者もやっている)。
第1楽章はちょっと食い足りない気もしたけれど、第2楽章はこのオケのテクニックの素晴らしさが際立つ。かと言って木管の速いパッセージなど、決してメカニカルになっていない所が素晴らしく、エンディングのヴァイオリン・ソロの駆け上がる音形など、見事に演奏されている。
第4楽章はオーケストラのサウンドで最後まで一気に持って行く。オルガンが入ってから後の終結部も妙に深刻ぶっていない所がいい。
元々大袈裟に書かれている音楽なので、それに輪をかけたような演出を加える演奏には正直辟易するけれど、そういう面でオーマンディは余計なことはせずに堂々と、むしろ響きの美しさを前面に出しており、とても楽しめた演奏。
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BD
■ P・チャイコフスキー作曲/バレエ「くるみ割り人形」
英国ロイヤル・バレエ団。2009年、コヴェント・ガーデン王立歌劇場でのライブ録画。
指揮はコーエン・ケッセルス。
よく演奏される演奏会用の「組曲」は、第2幕のディヴェルティスマンをメインに組まれていて、もちろん音楽だけ聴くのもいいけれども、それに映像(バレエ)が入ればなお楽しい。
クララと王子も加わった、様々なキャラクターのお菓子たちの踊り(最後の「道化の踊り」はカット)。
結びは花のワルツから、金平糖の精(吉田都)のパ・ド・ドゥ。
第1幕でも、クリスマス・ツリーが大きくなっていく魔法の音楽、ネズミとの戦い(最後にネズミの王様やっつけるのはクララ!)、松林の音楽、続く雪辺のワルツの後半では舞台上に雪が舞い雰囲気を盛り上げる。
チャイコフスキーの音楽も最強。やっぱり、「くるみ割り人形」は全曲版を聴く(観る)べし!
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CD
■ チャイコフスキー作曲/交響曲第1番「冬の日の幻想」
チャイコフスキーの交響曲では後半3曲(4~6番)がよく知られて演奏回数も多いけれども、前半3曲もそれぞれに魅力がある音楽。
▲ B・ハイティンク指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
1979年録音。
堂々とした立派な演奏で、オケも上手く、非ロシア系の演奏としては、まず申し分ない、
曲そのものも、明快でシンプルな音楽とロシア情緒は、後半の3つの交響曲とは違った面白さがある。何よりメロディがいい(特に第2楽章)。
交響曲全曲(「マンフレッド」付き)に、主要管弦楽曲が入ったセット。オススメです。
▲ L・マゼール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
1963、1964年録音。若かりしマゼールの快演。ただ、感傷的な気分は皆無。
割り切ったドライな味わいであるけれども、まずはオーケストラのサウンドで聴かせてしまう(第2楽章のホルン!)。
突っ走り気味になる第4楽章も、しっかりと手綱を引いてオーケストラををコントロールしていて、30代でここまでやってしまうところは、やっぱり只者ではない。
第3楽章は慌てず忙しくならず、第4楽章コーダでは落ち着いた音楽運びで堂々とした演奏を聴かせてくれる。
▲ E・スヴェトラーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団
1990年5月21日、オーチャードホールでのライブ録音。
最初の3楽章は意外に真っ当な演奏でとてもいい。それが第4楽章に入ると、一気に空気が濃厚になる。
野太いトロンボーンに、重量感のある大太鼓とティンパニ。
序奏のメロディが再現するコーダでは、打楽器もにぎやかに、若々しいエネルギーに溢れた青年チャイコフスキー。
コーダではさらにスピードアップ。エンディングは指揮者お得意のポーズが目に浮かぶようだ。
なお、以下の注意書きがあります...「演奏中にきこえる連続音は、指揮者スヴェトラーノフ氏愛用の譜面台にとりつけた送風機によるものです」
▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団
1984年録音のメロディヤ盤。
響きは厚く、リズムは重量級だけれども、とても流れの良い演奏。
よく聴くと、金管などは結構バリバリ(ブリブリ)吹いているのだけれども、録音のせいか響きが丸められてしまっている。
その分、聴き易くなってはいるけれども、このコンビならば、もっとアクの強いサウンドがほしい。
▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団
こちらは1998年録音のRELIEF盤。
基本、旧録音(メロディヤ盤)と同様だけれども、旧録音盤の方がより『昔ながら』の音がする。
▲ G・ロジェストヴェンスキー指揮/モスクワ放送交響楽団
1972年録音。最大の聴きものは第2楽章後半に現れる朗々たるホルンの音。
しかしながら、全体的に録音がぼやけた感じがして、また曲のせいもあるのか、このコンビとしては強烈なインパクトはない。
フィナーレのコーダも金管楽器は強奏されているものの、ティンパニの音があまり聞こえてこないので、サウンド的な魅力は薄い。
▲ マイケル・ティルソン・トーマス指揮/ボストン交響楽団
1970年録音。M・T・トーマス、若かりし日(まだ20代)の録音。現在活躍中の指揮者だけれども、当時からその才能は発揮されていた。
第4楽章途中のヴィオラから始まるフーガ風の部分でガクッと大きくテンポを落とす。そこから再現部へ向けて徐々にテンポを戻していく。
こういった『細工』をするのは今も変わらないけれど、後期の交響曲ならともかく、これくらいであれば『演出』として十分許容範囲内。むしろ、曲の冗長さを救ってくれている。
それ以外については若々しくストレートな音楽作り。第2楽章も湿っぽくならないし、終楽章コーダの加速もいい。
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CD&DVD
■ チャイコフスキー作曲/幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
▲ E・ムラヴィンスキー指揮/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
1972年1月27日のライブ録音。
「f」と「ff」の違いを極端に強調したり、「4分音符+8分音符」のリズムパターンを大きく引き伸ばしたり、スコアには無いニュアンス(強弱)を付けたり...
耳を引くところは山ほどあるけれど、その場の単発のアイデア(思い付き)ということではなく、曲の開始から最後まで計算され、特に中間部(第2部)は、一本ピンと張り詰めたものが緩むことは無い。
後半、管楽器のソロの連続から高揚する気配を見せ、一旦最弱音へ落とし(ここはゾクゾクする)、そこから一気にクライマックスへ持っていく。
コーダの追い込みも熱くなっているようであるけれど、一瞬音量を落としてからクレッシェンド。そして、和音の連続からのエンディングは強烈至極。
▲ E・ムラヴィンスキー指揮/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
1983年3月19日のライブ録音盤。
基本路線は同じだけれども、1972年盤の方がより意図が徹底されているように感じる。
こちらは同じ演奏(1983年ライブ)の映像ソフト。(一応)カラーだけれども、音は悪い。
客席はビッシリと満員、立ち見もいるような状態。演奏後、観客が指揮者に花やプレゼントを渡す光景も見られます。
映像は最初から最後まで指揮者の姿を映しているので、ファンは必見。エンディングはやはり強烈。
指揮棒を持たず、動きは大きくはないけれども、相手に有無を言わせない迫力、眼力、オーラがある。
終始厳しい表情。でも、演奏に満足したのか、時々表情が緩むことがある。
第2部最初のクラリネットのソロは、スヴェトラーノフと同様、指揮をせずに聴いています(さすがに腕組みはしていない)。
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