« 都響 B定期(下野竜也のコリリアーノ) | トップページ | 都響 A定期(小泉和裕) »

リスト 交響詩「フン族の戦い」

CD

 ■ F・リスト作曲/交響詩「フン族の戦い」

 絵画にインスピレーションを受けて作曲された交響詩。

 異教徒(フン族)とキリスト教徒の戦いを描いたもので、最後は(当然)キリスト教徒の勝利で終わる。

 前半は戦いの音楽。キリスト教徒が勝利し、オルガンによるコラールが次第に盛り上がり、ケレン味たっぷりのエンディングはリストの面目躍如。

 今でいえば『映画音楽』か『ゲーム音楽』のようなノリにも聞こえる、単純明快でカッコいい音楽なのだ。

 

 Img563

 ▲ Z・メータ指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 1994年録音。

 生真面目な演奏だけれども、とにかくオケの上手さとパワーで聴かせてくれる。最初の一枚としては文句なし。


 Img564

 ▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団

 1959年録音。

 メータ盤と比べてしまうとオケの非力感は否めないけれども、活き活きとした情景描写はさすが。オルガンの音も見事に捉えられている。

 でも、アンセルメはなんでこの曲を録音したんだろうか。オルガンの音のデモンストレーション的な意味もあったのか。この2年前の録音であるシェルヘン盤と比べると、その『音』の差はあまりに大きい。


 Img566

 ▲ H・シェルヘン指揮/ウィーン国立歌劇場管弦楽団

 1957年録音。

 冒頭のティンパニの「ポコポコ」とした音から不吉な予感がする。指揮者はテンポを煽るけれどもオケが全然ついてこれない。さらにはトランペットが完全に出を見失いカオス状態に。

 ライブならともかく、よくこれでOKが出たものだと思う。シェルヘン好き以外には全くオススメできない録音。オルガンの音も変。

|

« 都響 B定期(下野竜也のコリリアーノ) | トップページ | 都響 A定期(小泉和裕) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: リスト 交響詩「フン族の戦い」:

« 都響 B定期(下野竜也のコリリアーノ) | トップページ | 都響 A定期(小泉和裕) »