ドビュッシー&ラヴェル作品集(チェリビダッケの映像)
DVD
■ ドビュッシー&ラヴェル作品集
▲ C・チェリビダッケ指揮/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
1994年(亡くなる2年前)のライブ録画。
収録曲は以下の通り。
道化師の朝の歌
牧神の午後への前奏曲
スペイン狂詩曲
イベリア(「管弦楽のための映像」から)
ボレロ
まずは「道化師…」、出だしのテンポを指示した後、音楽の流れは基本的にオーケストラに委ねて、音楽の細かいニュアンスを指示することに専念する。
そこから生まれる精緻な表現は見事で、なにやら「魔法使いのおじいさん」的な雰囲気を漂わせている。
指揮台までは付添いの手を借り、演奏中もずっと椅子に腰掛けたまま。曲が終わってからの客席からの拍手にも振り返ることなくオーケストラやソロ奏者に合図して起立させるだけ。
ただ、自分の思い通りに身体が動いてくれないというもどかしさがあるのだろうか、随所で気合を入れるような声を発したり、旋律を大声で歌ったりしている。
テンポは非常に(異常に?)遅く、正直「イベリア」では(私の)緊張感が途切れてしまった。
この指揮者についての世間の盛り上がりもかなり沈静化した感があるけど、なんとなくバーンスタインの晩年の音楽を思わせるアクの強さを感じさせる音楽。
| 固定リンク
コメント