ドヴォルザーク チェロ協奏曲(イッサーリス&ハーディング)
CD
▲ D・ハーディング指揮/マーラー・チェンバー・オーケストラ/S・イッサーリス(チェロ)
2012年録音。
ドヴォルザークの2曲のチェロ協奏曲と、それにまつわる曲を収録したアルバム。
A・ドヴォルザーク作曲/チェロ協奏曲ロ短調
A・ドヴォルザーク作曲/歌曲「一人にして」(管弦楽版)
A・ドヴォルザーク作曲/チェロ協奏曲ロ短調~オリジナル・エンディング
A・ドヴォルザーク作曲/チェロ協奏曲イ長調(G・ラファエル校訂版)
有名な「ロ短調協奏曲」の「オリジナル・エンディング」は、作曲者の初恋の女性が病に倒れたことを知って、新たに書き直す前のエンディング。
第3楽章の最後の方、第1主題が拡大して管楽器で演奏されて少ししてから、急激に盛り上がって唐突に終わる。
正直、これであれば、おそらく誰が聴いても「現行版」の方がいいと思うに違いない。
「一人にして」は、その「ロ短調協奏曲」の中で引用されている歌曲の管弦楽版(レオポルド編曲)。チェロの独奏は入っていません。
もう1曲の「イ長調協奏曲」は、第1交響曲と同時期の『習作時代』の作品で、ピアノ伴奏譜しか残っていなかったものを、ラファエルが校訂、オーケストレーションした作品。
その校訂のおかげもあるのか、この曲がとてもいいのだ。一聴の価値はあると思う。
ロ短調のような劇的な展開は無いにしても、伸びやかで暖かみのある音楽。これを『習作』として仕舞い込んでしまうのはもったいないような佳曲。
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