ベルリオーズ 幻想交響曲(ミュンシュ&日フィルの映像)
DVD
■ H・ベルリオーズ/幻想交響曲
▲ C・ミュンシュ指揮/日本フィルハーモニー交響楽団
1962年12月28日、東京文化会館でのライブ録画。映像はモノクロでも音はステレオ。
兎にも角にも、「幻想…」と言えばミュンシュ。本当に「お宝」映像。
スケールの大きい、熱い指揮が見物。映像が指揮者中心なのは嬉しい。
オケも大健闘、とにかく指揮者によく付いて行ってる。
ミュンシュは暗譜で譜面台を置かずに指揮。実際、スコアをめくりながらでは、この指揮はできないでしょう。
で、思わずひっくり返ってしまうのが、曲を締めくくる、終楽章最後の和音のフェルマータ。
音を伸ばす伸ばす・・・いつまでたっても伸ばし続ける...リハーサルでは「ここはどのくらい伸ばすか分からないから覚悟しておくように」みたいな事を言っていたのかは分からないけれども、とにかくひたすら伸ばす。
当然、管楽器奏者は息が無くなる。ブレスし直しているのだろうけれども、音は段々アヤしくなってくる...それでも伸ばす。
普通の指揮者がこんなことやれば演奏はボロボロになって崩壊しまうだろうけれども、とにかく持ちこたえさせるパワーがあるのだ。
正に、ここで音楽が生まれているという、ライブ的なスリル満点。
演奏後の聴衆の拍手が意外に淡白な気もするけれど、実はこの「幻想…」はプログラム前半の曲(!)、後半にはラヴェル「ピアノ協奏曲」「ダフニスとクロエ」第2組曲が控えているのだ(!!)。
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