チャイコフスキー フランチェスカ・ダ・リミニ(ムラヴィンスキー)
CD&DVD
■ チャイコフスキー作曲/幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
▲ E・ムラヴィンスキー指揮/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
1972年1月27日のライブ録音。
「f」と「ff」の違いを極端に強調したり、「4分音符+8分音符」のリズムパターンを大きく引き伸ばしたり、スコアには無いニュアンス(強弱)を付けたり...
耳を引くところは山ほどあるけれど、その場の単発のアイデア(思い付き)ということではなく、曲の開始から最後まで計算され、特に中間部(第2部)は、一本ピンと張り詰めたものが緩むことは無い。
後半、管楽器のソロの連続から高揚する気配を見せ、一旦最弱音へ落とし(ここはゾクゾクする)、そこから一気にクライマックスへ持っていく。
コーダの追い込みも熱くなっているようであるけれど、一瞬音量を落としてからクレッシェンド。そして、和音の連続からのエンディングは強烈至極。
▲ E・ムラヴィンスキー指揮/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
1983年3月19日のライブ録音盤。
基本路線は同じだけれども、1972年盤の方がより意図が徹底されているように感じる。
こちらは同じ演奏(1983年ライブ)の映像ソフト。(一応)カラーだけれども、音は悪い。
客席はビッシリと満員、立ち見もいるような状態。演奏後、観客が指揮者に花やプレゼントを渡す光景も見られます。
映像は最初から最後まで指揮者の姿を映しているので、ファンは必見。エンディングはやはり強烈。
指揮棒を持たず、動きは大きくはないけれども、相手に有無を言わせない迫力、眼力、オーラがある。
終始厳しい表情。でも、演奏に満足したのか、時々表情が緩むことがある。
第2部最初のクラリネットのソロは、スヴェトラーノフと同様、指揮をせずに聴いています(さすがに腕組みはしていない)。
| 固定リンク
コメント