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プロコフィエフ 交響曲第5番(マゼール)

CD

 ■ S・プロコフィエフ作曲/交響曲第5番

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 ▲ L・マゼール指揮/クリーヴランド管弦楽団

 1978年録音。

 クリーヴランド時代のマゼールは好きだ。そして、この演奏もいい。何よりオケが『巧い』。

 管楽器もそうだけれど、弦も実に見事にアーティキュレーションが統一されて、一人で弾いているよう。指揮者のやりたい音楽を確実に『音』にしている感じがする。

 また、どんな箇所でも全てが『音楽』になっていて、漫然と音が出ている箇所がない。

 第1楽章「アンダンテ」、終始遅目のテンポだけれど、それが最後までキッチリとキープされていて、内容がぎっしり詰まった演奏。

 第2楽章再現部から最後へかけての加速も全く危なげなく、終結部の金管楽器のアクセントも見事に決まる。第3楽章も本当に豊かに美しく響く。

 あえて文句をつけると、あまりに安定しすぎていて、プロコフィエフの音楽にあるデリケートな『危うさ』が薄くなっているかもしれない。また「ロシア的」あるいは「プロコ的」な『何か』が足りないかもしれない(漠然とした言い方だけれど)。

 しかし、それは贅沢な話で、このコンビの名演奏の一つであるのは間違いないと思う。

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