都響 C定期(ブラビンズの英国音楽・その2)
◆ 東京都交響楽団 第832回定期演奏会
指揮:マーティン・ブラビンズ
エルガー作曲/ヴァイオリン協奏曲(ヴァイオリン:三浦文彰)
ヴォーン・ウィリアムズ作曲/南極交響曲(交響曲第7番)
東京芸術劇場にて。
エルガーは演奏時間50分の大作。ヴァイオリンは「真田丸」の三浦さん。
第1楽章オーケストラによる提示部からエルガー全開。エルガー好きには堪らない音楽。
後半の「南極交響曲」は映画「南極のスコット」のために書かれた音楽を素材にして作られた交響曲で、当たり前ではあるけれども、『映画音楽的』な一大スペクタクル。
大編成のオーケストラに、ソプラノの独唱と女声合唱が加わり(歌詞は無し)、鍵盤打楽器も活躍、第3楽章ではオルガンが轟々と響き渡る。
自然をテーマにしているところは共通しているけれども、R・シュトラウスの「アルプス交響曲」のような到達感、カタルシスは全く無く、エピローグでは冒頭に現れた、ひたすら上昇する旋律が再現して、ウィンド・マシンの音と共に遠くへと消えてゆく。
親しみやすいメロディが現れるでもなく、決して『楽しい』音楽ではないのだけれども、聴いた後には不思議な感銘が残る。
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