ビゼー 交響曲ハ長調
CD
■ G・ビゼー作曲/交響曲ハ長調
▲ M・プラッソン指揮/トゥールーズ・キャピタル管弦楽団
1993年録音。
柔らかで軽やかなサウンド。豊かな情感のある音楽。この曲の演奏として、まず申し分ないと思う。
作曲者17歳の時の作品。日本で言えば高校生。
交響曲としては『習作』かもしれないけれど、有名な第2楽章だけではなく、メロディは完全に出来上がっていて、「アルルの女」や「カルメン」の中に使われていても違和感はない。
17歳でこれを書かれたら、「持っている物が違う」としか言い様がない。
第2楽章のオーボエのソロとか...こういうのは、努力して、あるいは、熟考してできるものでもないし、もう、神様がビゼーに与えたものとしか言い様がない。
▲ L・ストコフスキー指揮/ナショナル・フィルハーモニック交響楽団
1977年録音。
ストコフスキー最後の録音(95歳!)。しかし、なんと若々しく、瑞々しい音楽か。
音楽が緩むことが全く無い。しかも、終楽章は猛スピードで突っ走る。
やたらと遅いテンポで『巨匠風』と崇められる指揮者とは全く違う。やっぱりストコフスキーはステキだ。
▲ J・フルネ指揮/東京都交響楽団
2000年3月13日、サントリーホールでのライブ録音。
ゆったりとしたテンポ。溌剌とした17歳の音楽ではないけれど、これはこれで味わいがある。
しかし、この4年後(フルネさん引退の前年)。2004年4月25日のプロムナード・コンサート。
同じコンビによって演奏されたこの曲(と、サン=サーンスの「オルガン交響曲」)はあまりに素晴らしかった。
この日のコンサートは忘れることが出来ない。この演奏がCD化されることはないのだろうか。
▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団
1960年録音。
音楽の流れに無理が無く、第4楽章も決してリズムが乱れない(16分音符がキッチリ刻めるような)テンポ設定なっている。
肩の力のが抜けたリラックスした音楽。カラッとした明るいサウンド。情緒に流れ過ぎない、嫌味の無いセンスは『大人の音楽』といった雰囲気がする。
▲ P・ヤルヴィ指揮/パリ管弦楽団
2009年のライブ録音。
リズムの活き活きとした、溌剌とした演奏。繰返しを全て譜面通りに行っているので、演奏時間は長くなっているけれども、それでダレることはない。
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