プロコフィエフ 「道化師」組曲(N・ヤルヴィ)
CD
■ プロコフィエフ作曲/「道化師」組曲
▲ N・ヤルヴィ指揮/スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
1988年録音。
「道化師」は「アラとロリー」に続くプロコフィエフのバレエ第2作。続いて演奏される6場から成り、各場を同じモチーフによる間奏曲繋ぐ。
作曲時期としては第2交響曲の前。ソビエト復帰後に書かれた有名な「ロメオとジュリエット」や「シンデレラ」とは全く曲想が異なる。
ディアギレフからの依頼によるもので、ロシア民話をベースにしていることもあってか、「純粋にロシア的な音楽」というリクエストだったそうだけれども、聴いてみてもほとんど「ロシア」という感じはしない。メロディにロシア的な雰囲気を感じる部分もあるけれど、土臭さや素朴さは無く、はるかにモダンな響きがする。
そのバレエ音楽から作られた12曲から成る組曲。バレエの曲順に並べられているけれど、バレエ版からの単純な抜粋ではない。演奏時間はバレエ全曲版が1時間弱。組曲版が35分。
正直、全曲版を(少なくとも音だけで)聴き通すのはツラく、この組曲版くらいがちょうどいい。ヤルヴィ(@父)はさすがに聴かせ上手。
カップリングは「鋼鉄の歩み」組曲と「3つのオレンジへの恋」組曲。
【バレエ全曲版】
▲ G・ロジェストヴェンスキー指揮/ソビエト文化省交響楽団
1985年録音。文化省オケなので一抹の不安はあったけれども、金管楽器のサウンドも含めて、演奏的には言うことなし。でも、やっぱり曲が...。
▲ ミハイル・ユロフスキ指揮/ケルン放送(WDR)交響楽団
1997年録音。指揮のミハイルは、活躍中の若手指揮者ウラディーミルの父上で、多くのロシア音楽を録音しています。
氏の他の録音と同様、きれいにまとまってはいるけれど、インパクトは弱い。
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