シューベルト 交響曲第8番「未完成」(ダウスゴー)
CD
■ F・シューベルト作曲/交響曲第8番「未完成」
▲ T・ダウスゴ―指揮/スウェーデン室内管弦楽団
2006年録音。
ベーレンライター社の新全集版による演奏。
ディミヌエンドがアクセントに変更されていたり(一番ハッキリ分かるのは第1楽章最後の音)、また、第1楽章提示部最後の管楽器のハーモニーも不協和音が強調されている。
小編成による演奏ということもあり、とてもメリハリの効いた音楽。ジメジメとした陰気臭い「未完成」ではない。
断然面白いのが第1楽章。
上に書いたように、通常版の「ディミヌエンド」が「アクセント」に変更されているおかげで、情緒的な雰囲気、儚さ、寂しさは後退し、感傷的な雰囲気よりも力強さを前面に感じさせてくれる。
テンポも速く、第1楽章は提示部をリピートしても11分。この快速感覚は、まさに "Allegro" であって気持ちがいい。
とても新鮮な「未完成交響曲」。
【演奏時間比較】
ダウスゴー 11:02/9:15
インマゼール 13:45/9:42
ジュリーニ 15:19/12:19
クライバー 13:56/10:42
ワルター 11:01/13:58
インマゼールは古楽器による演奏。ワルターは第1楽章のリピートは無し。
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