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ベルリオーズ イタリアのハロルド(マゼール)

CD

 ■ H・ベルリオーズ作曲/イタリアのハロルド

 Harold_m

 ▲ L・マゼール指揮/クリーヴランド管弦楽団

 1977年録音。ヴィオラ独奏のロバート・ヴァーノン(Robert Vernon)はクリーヴランド管の首席奏者。

 パガニーニの依頼で書き始められたという曲。第1楽章は独奏ヴィオラも活躍し、『協奏曲』的雰囲気もあるけれども、第2、3楽章と怪しくなり、第4楽章の主部では一切出番が無くなる。最後近くにまた少しだけ登場するものの、エンディングはオーケストラのみ。何とも不思議な(いびつな)構成になっている。

 独奏がヴィオラだったり、ソリストが手持ち無沙汰になるためか、コンサートで演奏される機会は「幻想交響曲」に比べると圧倒的に少ない。

 個人的には「幻想…」は前半3楽章がどうも退屈しがちで、「…ハロルド」の方がよりコンパクトにまとまっているので、通して聴くならこちらの方がいい。

 私がよく聴くのはこのマゼール盤。クセのある部分もあるにしても、全曲を通して引き締まった緊張感があり、何より響きがすっきりして重くないのがいい。

 ウィーン・フィルを振った「ロメオとジュリエット」(こちらもいい演奏)との2枚組CD。

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