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シューマン 交響曲第3番「ライン」(ギーレン)

CD

 ■ R・シューマン作曲/交響曲第3番「ライン」

 Img331

 ▲ M・ギーレン指揮/南西ドイツ放送交響楽団

 2002年録音。

 スコアに色々手を入れていて(マーラー版を下敷き?)、ホルンやトランペットが木管や弦のパートを補強したり、逆に削除されいる箇所もある。

 シューマンのスコアは大雑把な部分も多々あるのだけれども、ギーレンはそれを中途半端に放置することはしない。

 しかし、「L」からのホルンをゲシュトップで演奏したのにはビックリした。ここのホルンは大好きなのに...。

 Rain1

 第4楽章の途中、拍子が「4分の4(4分音符を1拍)」→「2分の3(2分音符を1拍)」と変わり、テンポが倍になる。

 この小節の最初の2拍(赤枠部分→4分音符×2)は、以前の拍子(4/4)のメロディを引き継いでいるのだけれど、『楽譜通り』ならば(通常の指揮者の演奏では)ここからテンポが2倍に(速く)なる。

 Rain2

 しかし、ギーレンはこの2拍分を前のテンポで演奏して、その後(2拍子の2拍目)から新しいテンポで始めている。つまり、この小節を「4分音符×2拍+2分音符×2拍」という形で処理している。

 決して『譜面通り』ではないけれども、理に適っているようにも思えてしまう(「こうあるべき」とまでは言い切れないけれども...)。

 その他、通常は裏に隠れている音がいきなり聞こえてきたりと、「分析的」「作為的」という人もいるだろうけれども、久々に面白い(刺激的な&ヘンな)演奏を聴いた。

 とは言うものの、今度このギーレン盤を聴くのはいつになることやら...(そうそう普段聴きたいものではない)。

 カップリングの第2番は2010年のライブ録音。

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