シューマン 交響曲第3番「ライン」(ギーレン)
CD
■ R・シューマン作曲/交響曲第3番「ライン」
▲ M・ギーレン指揮/南西ドイツ放送交響楽団
2002年録音。
スコアに色々手を入れていて(マーラー版を下敷き?)、ホルンやトランペットが木管や弦のパートを補強したり、逆に削除されいる箇所もある。
シューマンのスコアは大雑把な部分も多々あるのだけれども、ギーレンはそれを中途半端に放置することはしない。
しかし、「L」からのホルンをゲシュトップで演奏したのにはビックリした。ここのホルンは大好きなのに...。
第4楽章の途中、拍子が「4分の4(4分音符を1拍)」→「2分の3(2分音符を1拍)」と変わり、テンポが倍になる。
この小節の最初の2拍(赤枠部分→4分音符×2)は、以前の拍子(4/4)のメロディを引き継いでいるのだけれど、『楽譜通り』ならば(通常の指揮者の演奏では)ここからテンポが2倍に(速く)なる。
しかし、ギーレンはこの2拍分を前のテンポで演奏して、その後(2拍子の2拍目)から新しいテンポで始めている。つまり、この小節を「4分音符×2拍+2分音符×2拍」という形で処理している。
決して『譜面通り』ではないけれども、理に適っているようにも思えてしまう(「こうあるべき」とまでは言い切れないけれども...)。
その他、通常は裏に隠れている音がいきなり聞こえてきたりと、「分析的」「作為的」という人もいるだろうけれども、久々に面白い(刺激的な&ヘンな)演奏を聴いた。
とは言うものの、今度このギーレン盤を聴くのはいつになることやら...(そうそう普段聴きたいものではない)。
カップリングの第2番は2010年のライブ録音。
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