チャイコフスキー 管弦楽曲集(スヴェトラーノフの映像)
DVD
■ チャイコフスキー作品集
▲ スヴェトラーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団
収録曲は以下の2曲。
チャイコフスキー作曲/幻想序曲「ロメオとジュリエット」
チャイコフスキー作曲/幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」
観客のいないスタジオ(?)での収録。
まず「ロメオとジュリエット」の冒頭、一面青色の背景に驚くけれども、慣れれてくれば気にならない。
何より演奏が素晴らしく、特にテンポが速くなってからは指揮者の独壇場。バシバシ指示を出しまくる姿は、カッコよく決まっている。
愛の場面の盛り上げ方もさすが。映像的にも、シンバルがサブリミナルのように挿入される以外は違和感はなく、このコンビの見事なパフォーマンスを楽しめる。
しかし、後半の「フランチェスカ…」が始まると、一転して画面は真っ赤になる。さらには、奏者が不気味なシルエットになったり、楽器が赤く光り輝いたりと、もう演奏を聴くどころではない。
中間部は普通の映像に戻るけれども、再現部ではまた赤くなり、最後は画面が溶けてゆく...。
演奏そのものは素晴らしいし、その奇抜な映像の間に垣間見えるスヴェトラーノフの指揮姿はカッコイイし、特にエンディングの狂乱ぶりは見もの。
とは言うものの、演奏だけ聴くならCDも出ているし、(普通の)コンサート映像ならば来日公演のライブDVDで十分。
このサイケでシュールな画面を楽しむには、それなりの覚悟が必要だけど、もちろん、好きな人には堪らない『上級者向け』映像ソフト。
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