ニールセン 交響曲第5番(サロネン)
CD
■ C・ニールセン作曲/交響曲第5番
▲ エサ=ペッカ・サロネン指揮/スウェーデン放送交響楽団
1987年録音。
スリムではあるけれども、透明感のある、引き締まったシャープなサウンド。最後まで音楽が弛緩することがない。とてもいい演奏。
タイトルのカッコ良さもあってか、有名なのは第4番「不滅」だけれども、私は第5番の方が好きだ。「不滅」では2台のティンパニだけれども、こちらは小太鼓が大活躍する。
2楽章形式で、それぞれの楽章がいくつかのセクションに分かれている。
第1楽章は不穏な雰囲気が漂い、繰り返される小太鼓(打楽器)のリズムや、最後のクラリネットのソロはショスタコーヴィチ的なものを感じる。
しかし、この曲が作曲された時(1922年)には、ショスタコーヴィチはまだ第1交響曲も作曲しておらず、つまり、こちらの方がはるかに先なのだ。
オーケストラと独立して進行する小太鼓の「カデンツァ」。
最後の方は "ad lib." となっていて、所謂『クラシック音楽』で小太鼓のアドリブ・ソロがある曲というのも珍しいのではなかろうか(私は他に知らない)。
第2楽章は力強く前進する "Allegro" で始まり、続いてフーガによる2つのセクション。
最初は "Presto" で、第1楽章と共通する緊迫した雰囲気を持っていて、2つ目は "Andante un poco tranquillo" 、弦楽器で静かに始まる。
そして、冒頭の音楽(Allegro)が再現、エンディングのE♭の和音まで一気に突き進んでいく。
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