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グラズノフ 交響曲第1番(ヤルヴィ)

CD

 ■ A・グラズノフ作曲/交響曲第1番

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 ▲ N・ヤルヴィ指揮/バイエルン放送交響楽団

 1983年録音。元々ロシア臭が薄い曲だけに、このコンビの爽やかな演奏は楽しめる。

 グラズノフが16歳のときの作品。

 第1楽章、導入無しに始まる第1主題はクラシカルで品の良さを感じ、第2主題にはかすかなロシア情緒が漂う。

 第2楽章のスケルツォ。トリオのメロディは16歳の作品と考えれば微笑ましい。

 第3楽章は淡々と起伏は無いけれども、これ見よがしに盛り上げないところが、この頃からすでにグラズノフだ。

 フィナーレは元気を取り戻すけれど、エンディングは唐突な感じ。

 音楽の完成度は高く、とにもかくにも16歳でこんな曲を書いてしまうのだから、「天才」「神童」と騒がれるのも納得できる。

 でも、あまりに優等生的であり、お行儀が良すぎるようにも感じるけれど、それがまた持ち味だろうか。

 正直、「もっとハキハキせんかい!」と言いたくもなるけれど、むしろ、焦点が定まり切らない後の曲よりは、はるかにまとまっているように思う。

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