グリンカ スペイン序曲
CD
■ M・グリンカ作曲/スペイン序曲
▲ V・フェドセーエフ指揮/モスクワ放送交響楽団
1995年録音。
リムスキー=コルサコフ「スペイン奇想曲」の前身みたいな曲。
あまり演奏されないし、知名度も低く、ロシア系以外の指揮者で録音しているのはアンセルメくらいだろうか。
でも、すごく楽しい曲。
副題の付けられた2曲がある。
第1番「ホタ・アラゴネーサの主題よる華麗な奇想曲」
第2番「マドリードの夏の一夜の思い出」
「第1番」は導入こそ仰々しいけれども、軽快な主部(「ホタ」)に入ると空気は一変。ヴァイオリンのソロに始まる、明るく軽快な4分の3拍子。カスタネットも加わって、気分は完全にスペイン。
「第2番」ではヒナステラ作曲の「ルイス・アロンソの結婚式」間奏曲と同じメロディが使われている。
確かにコルサコフ作品のような派手さは無いにしても、十分にスペイン気分を満喫できる。少なくとも私はグリンカの方が好き。
フェドセーエフはロシア的な重さも持ちつつ、かなり抑制された音楽。
これはこれでいいけれど、全盛期のデュトワ&モントリオール響あたりで聴いてみたかった曲。
▲ E・スヴェトラーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団
1968年録音。
パワフルで逞しく、完全にスペイン風『ロシア音楽』(実際そうなのだけれども)。
▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団
1964年録音。第1番(「ホタ・アルゴネーザ」)のみ収録。
導入部はちょっと頼りないけれども、主部の「ホタ」に入ってからはアンセルメの独壇場。昔から、この手の曲はアンセルメと相場が決まっていた。
導入は重々しく、あんまりスペインという感じはしない。
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