ドヴォルザーク 弦楽セレナーデ
CD
■ A・ドヴォルザーク作曲/弦楽セレナード
▲ R・クーベリック指揮/イギリス室内管弦楽団
1969年録音。
5楽章形式。各パートは何部かに分かれている部分があるので、あくまで「弦楽合奏」のための曲。
「管楽セレナード」の民族色の強さとは対照的に、甘美で、暖かく幸福感に満ちた音楽。
第1楽章。懐かしい第1主題が優しく提示される冒頭で、一気にこの曲に引き込まれてしまう。哀愁を帯びたワルツの第2楽章、第3楽章は舞曲風のスケルツォ。
そして何と言っても、第4楽章ラルゲット。下降する旋律が美しい夜曲。活き活きとしたフィナーレでは過去のテーマを振り返る。
ドヴォルザークの『メロディ』を楽しむのであれば、まずはこの曲ではなかろうか。
クーベリック盤はバランスのとれた素晴らしい演奏で、何よりヴァイオリンを左右に分けた両翼配置がとても効果的だ。
■ S・ヴェーグ指揮/カメラータ・アカデミカ・ザルツブルグ
1986年のライブ録音。
曲間のチューニングの音も入っている、コンサート・ホールの客席で聴いているような趣がある。
そして、演奏も素晴らしい。
単にアンサンブルを整えただけではない、想い(気持ち)をいっぱいに込めた音楽が展開され、全ての瞬間で音楽が生きている。
■ プラハ室内管弦楽団
1993年録音。指揮者無しでの演奏。
まずは、暖かみのある響きがとてもいい。
『お国もの』と言ってしまえばそれまでだけど、無理のない自然な音楽作りは、素直にこの音楽の中に入り込むことができる。
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