シベリウス カレリア組曲
CD
■ J・シベリウス作曲/カレリア組曲
劇音楽による3曲から成る組曲。
1.間奏曲
2.バラード
3.行進曲風に
演奏頻度は少ないけれども、「カレリア」序曲もあります。
▲ N・ヤルヴィ指揮/エーテボリ交響楽団
1983年録音。イチ推し!
冒頭、弦楽器のざわめき。遠くから聴こえてくるホルン。夜明けの光景のようにも思える。広々とした地平線が見えてくるようだ。
打楽器が加わって行進曲風の楽想になり、このモチーフをトランペットが引き継ぐけれども、ここでも柔らかな音楽は変わらない。
続く「バラード」が最高の聴き物。
情感たっぷりの弦楽器による中間部から、後半のイングリッシュホルン。この楽章で、これ以上の演奏を聴いたことがない。
終曲の「行進曲風に」も単純に元気のよい行進曲ではなく、軽やかであり、爽やかに流れる。
親しみやすい音楽は、それなりに人気はあるようだけれども、決して高くは評価されていないようにも思う。
しかし、この演奏は単に「明るく楽しくて親しみやすい曲」というイメージを変えてくれるものだ。
DGへ再録音していますが趣が違います。是非こちらの旧録音盤を!
▲ サラステ指揮/フィンランド放送交響楽団
1987年録音。
1曲目「間奏曲」の冒頭、スコアに指定された強弱が丁寧に付けられている。テンポを速めてトランペットが入ってくると、軽快で、停滞せずに前へ進む音楽。
2曲目「バラード」も細やかな表情が付けられ、中間部の弦楽器の豊かな響きもいい。
強力なインパクトのある演奏ではないけれども、自分の中の「カレリア組曲」のイメージにピッタリの演奏
▲ C・デイヴィス指揮/ロンドン交響楽団
1998年録音。
穏やかで、暖かみのある音楽。金管の明るいサウンドなど、3曲目の「行進曲風に」がいい。
ただ1曲目「間奏曲」は金管楽器がぼやけた感じがして今一つ。2曲目「バラード」ものどかに過ぎる。
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