グレインジャー 戦士たち
CD
■ P・グレインジャー作曲/戦士たち
▲ S・ラトル指揮/バーミンガム市交響楽団
大編成のオーケストラ、3台のピアノ、多数の鍵盤打楽器。さらには3人の指揮者を必要とする『想像上のバレエのための音楽』。
第2指揮者は舞台裏で演奏する金管アンサンブルを指揮し、第3指揮者は打楽器、ピアノ、ハープのアンサンブルを指揮する。
そして、これらは第1指揮者の指揮するステージ上のオーケストラとは全く別個のテンポで進行するのだ。
とにかく強烈な音楽で、膨れ上がった作曲者のイマジネーション(妄想?)が爆発した、ドンチャン騒ぎ。色彩感、生命力、リズムの躍動。
ピアノや鍵盤楽器の活躍は正にグレインジャー。『乱痴気騒ぎ』という言葉がピッタリくる。
大編成ではあるけれども、物量的に威圧するものではなく、ひたすら感覚的な音楽なのだけれども、その感覚には常人のものではない歪みを感じる。
この大掛かりで、ややこしい音楽は、いかにもラトル好み。
そうそう簡単に演奏できる曲ではないと思うので、まずコンサートでは取り上げられないだろうけれど、このラトルを初めとして、ガーディナー、ヒコックスなどの録音もあり、そこは恵まれている。
ラトル以外の録音。
▲ J・E・ガーディナー指揮/フィルハーモニア管弦楽団
▲ R・ヒコックス指揮/BBCフィルハーモニック
フル・スコアがこちらから比較的安価に入手できますで、興味のある方は是非。
体裁はフル・スコアとコンデンス・スコアの中間のような形になっています。
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