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ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」

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 ■ A・ドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」

 名曲中の名曲。クラシック聴き始めの当時から大好きな曲。

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 ▲ I・ケルテス指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1961年録音。ちなみに、CDには「1960年録音」と誤って記載されています。

 私が最初に買った「新世界」のレコード(LP)が、このケルテス盤。

 当時は選択肢も無くてこればっかり聴いていたけれども、久々に聴いてみて、『名盤』の誉れ高いだけのことはあると感じさせてくれる、魅力的な演奏。

 まずはウィーン・フィルの力強く、また、ローカルな雰囲気のある『音』。生々しいティンパニ。そして、迫力だけではなく、『歌』(メロディ)の素晴らしさ。

 自分にとってはデフォルト、「『新世界』斯くあるべし!」といった演奏。

 後のLSOとの録音を聴くと、やはりオーケストラによる部分が大きいと思う。

 カップリングはスメタナ作曲の歌劇「売られた花嫁」から序曲と「ポルカ」「フリアント」。オケはイスラエル・フィル。


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 ▲ K・コンドラシン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1979年録音。コンドラシン、西側への亡命直後の録音。

 あのコンドラシンがウィーン・フィルを振って「新世界」...聴く前はちょっとビミョーな気分ではあるけれど、これがとてもいい。

 ロシア(ソビエト)ではどの程度の演奏頻度がある曲かは知らないけれども、スコアに書かれていることを尊重して丁寧に音楽を作っていて、それがとても新鮮に聴こえる。

 この曲の聴かせ所(ツボ)はキッチリと押さえられていて、奇異な(作為的な)印象は受けない。

 どこか沈んだ表情はコンドラシンらしいけれども、ソビエト時代のモスクワ・フィルを振った、ただならぬ緊張感は感じられない。

 そして何より、ウィーン・フィルの響きが素晴らしい。第2楽章での弦楽器、第3楽章のトリオ。

 カップリングはドラティ&デトロイト響による「チェコ組曲」と「プラハ・ワルツ」。


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 ▲ F・ライナー指揮/シカゴ交響楽団

 1957年録音。

 スッキリとしたサウンドに、汗ひとつかかない健康的な爽やかさ。

 小細工無し、余分な私情を挟まない、いわゆる『純音楽的な』アプローチ。

 民族的な共感や『熱さ』を期待する向きには、正直、何とも味気なく感じるかもしれないけれど、意外に聴かせるのが第2楽章。抑えられた静かな表現の中に、音楽そのものが持っている魅力が前面に出てくるのだ。


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 ▲ L・マゼール指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

 1982年録音。第1楽章提示部はリピート有。

 巨匠風に勿体付けるでも大見得を切るでもない。速めのテンポで、力強く音楽を前へ進める。

 内声部を思いっ切り強調したり、最後の和音を長く引き伸ばすあたりはマゼールらしいところか。

 しかし、共感とか思い入れが感じられない、もちろん郷愁など皆無。摩訶不思議な感覚の演奏。


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 ▲ P・ヤルヴィ指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

 1993年録音。パーヴォの旧録音盤。

 カップリングの「謝肉祭」とは違って、こちらは変化球も混ぜての勝負。

 相変わらずの明るいサウンドで、金管は景気よく派手に鳴る。色々とあるけれども、基本的にクールで爽やか。汗臭さが無い。

 第1楽章の序奏は沈んだ雰囲気。ホルンのシグナルの強奏に驚き、トゥッティになってからのティンパニの強烈な打ち込み。

 フルートによる結尾主題では大きくテンポと音量を落として夢の中のような雰囲気を出す。提示部はリピート有り。

 第2楽章は遅いテンポで、弱音を主体に丁寧に音楽を作っていく。

 「家路」のメロディが有名な楽章だけれども、普通の演奏で聴くと途中で飽きてスキップしたくなることもあるけれど、ここではそんなことはない。

 第3楽章以後は割とオーソドックスか。でも、第4楽章コーダの突然のテンポ・アップにはビックリ(版が違う?)。

 かなり『意欲的』な演奏。ただ安価(300円)とは言え、ファースト・チョイスとしては適さないかも。


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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1965年4月24日、東京文化会館でのライブ録音。

 初来日時のライブ。これが素晴らしい。

 ことさら『解釈』を強調するような作為的なところがない。

 速目のテンポで進められるけれども、どこをどう取っても『音楽』であり、音符を機械的に音にしているような場面は皆無。

 第2楽章の有名なイングリッシュホルンによるテーマなどは、作曲者自身が語りかけてくるようだ。


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 ▲ C・シルヴェストリ指揮/フランス国立放送管弦楽団

 1957年録音。

 自分色を強く出しているけれども、決して奇異な感じはしないし、音楽の勢いが素晴らしい。

 第1楽章の序奏は随分と仰々しけれど、主部へ入ってからは一気呵成に最後まで突き進む。

 第2楽章は独特の歌い回しが聴かれる、一転して濃厚な音楽。

 軽めのサウンドや、所々で聴かれる金管楽器のビブラートは当時のフランスのオケらしい。


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 ▲ C・マッケラス指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団

 1991年録音。

 スタイリッシュにまとめられた素晴らしい演奏。私は好きです。

 勢いや力だけで押してくるような演奏とは違い、金管のバランスも整えられていて、決してうるさくはならない。

 音楽の流れは自然で、押し付けがましいところが無く、当然ながら、音楽への共感も十分感じられる。

 強力に自己を主張するものはないけれども、また繰り返し聴きたくなるような味わいを持った演奏。

 カップリングは交響曲第7番。


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 ▲ T・ダウスゴ―指揮/スウェーデン室内管弦楽団

 2006年録音。カップリングは交響曲第6番。

 これは、ものすごく新鮮な「新世界交響曲」。

 弦楽器は対向配置でノン・ビブラート。第1楽章はリピート有。

 弦の人数は少ないと思われるけれども(団員数は38名とのこと)、表現としてはオーソドックスで、奇異なことはしていない。

 透明感のある爽やかなサウンド。第2楽章の弱音を主体とした弦楽器は繊細な味わいがあり、第3楽章トリオの木管楽器の柔らかいニュアンスもいい。


 【映像】

 以下は映像ソフト。

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 ▲ C・アバド指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

 アバドがベルリン・フィルの芸術監督を退任した2002年。ベルリンでの芸術監督としての最後のコンサートの後に行なわれた、イタリアでの「ヨーロッパ・コンサート」。

 シチリアの州都パレルモのマッシモ劇場でのライブ録画。

 「新世界」フィナーレの終結部では、アバド自身の様々な想いが一気にこみ上げてきたかのように、感情の昂りを見せる。

 その後のカーテン・コール、アバドに笑顔で拍手を送る団員(お疲れさま!)、それに対して感謝の表情を見せるアバド(ありがとう!!)。

 客席から沢山の花が投げ入れられ、それを団員が思い思いに胸に付けたり譜面台に飾り、その華やかな気分の中でアンコールのヴェルディが始まる。

 ありきたりの表現ではあるけれど、あたかも『映画の1シーン』のような、胸がいっぱいになる光景だ。


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 ▲ A・ネルソンス指揮/バイエルン放送交響楽団

 2010年12月、ミュンヘンでのライブ録画。

 バーミンガム市響との来日公演とは違い、第1楽章提示部の繰り返しを行っている。そして、指揮姿は同郷の師であるマリスにそっくりだ。

 閑話休題。

 あまりに有名なこの曲を、とても新鮮に聴かせてくれる。

 それは『解釈』としての面白さではなく、自分の感性を前面に押し出したもので、それは、聴いている人の感性とも繋がってくる。

 オケのメンバーには若い奏者も多く、音楽への集中力、モチベーションの高さ、勢いを感じる。

 ちなみに、このソフト、観始めはバーミンガム市響のドイツ公演のライブと思ってました。

 ...にしては上手い、ホルンもこの前は結構ヨタヨタだったのにちゃんと吹いてるし、奏者の集中力・表現力もすごい、ドイツ公演ということで力の入り方が違うのか、等々。

 結局、オケはバイエルン放送響で、上手いのも納得。

 ただ、これが客演であることを考えると、よくぞここまで作り込んだとも感心する。


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 ▲ T・ダウスゴ―指揮/デンマーク国立交響楽団

 以下の4曲を収録。いずれも2009年のライブ録画。

  ドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」
  ブラームス作曲/交響曲第1番
  シベリウス作曲/交響曲第5番
  ニールセン作曲/交響曲第3番

 ブラームス、ドヴォルザークの『名曲』(いずれもスウェーデン室内管との録音有り)と、北欧系のシベリウス。お国物のニールセンが入っているのが嬉しいです。

 とてもキレイなホールで、演奏も含めてコンサートのライブ映像として、とても楽しめます。

 ダウスゴーは1963年生まれのデンマークの指揮者。それほど知名度は高くないけれど、なかなかの実力者。

 オーケストラは透明感のある、しかし暖かさもあるサウンド。奏者の表情からもモチベーションの高さを感じます。

 ちなみに、ボーナスとしてダウスゴーへのインタビューが収録されていて、日本語字幕も付いているのですが...。

 以下、「新世界交響曲」について...

 Daus

 「最初からドヴォルザークは私達に音楽の世界に入らせた」

 「ドヴォルザークの第9交響曲は速く貴方の情緒を感染する」

 「時にこの曲が渇望のため出す甲高い声みたいと感じる」

 「曲にはとても強い渇望の元素がる」

 以下同様...最初から最後までこんな感じですsweat02


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 ▲ L・ペシェク指揮/プラハ交響楽団

  ドヴォルザーク作曲/チェロ協奏曲(独奏:M・マイスキー)
  ドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」

 1993年、フランクフルトでのライブ録画。

 マイスキーは胸元の大きく開いた、テカテカの(モルフォ蝶のような)青いシャツを着て、「オレこそが主役」とばかりに、自由自在に(好き勝手に)弾きまくる。

 その姿は、ローカル色を感じるオケと指揮者の前で、完全に浮いている。

 第3楽章の最初など、そんな風に弾かれたら、オケが付いていけるはずがない(案の定バラバラにsweat01)。

 そのオケはとてもいい音を出しているのだけれど(ホルンがGOOD!)、指揮者にも「まあ、ご自由にどうぞ>Mさん(苦笑)」という『投げやり感』を感じるのは私だけだろうか。

 気を取り直して、後半の「新世界交響曲」。

 華やかなパフォーマンスこそ無いけれども、静かに想いを込めた演奏であり、やはり、この指揮者は素晴らしい。

 メインは間違いなくこちら。これだけでも、このDVDを買った価値はある。


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 ▲ C・チェリビダッケ指揮/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団

 1991年、コンサートでのライブ録画。

 チェリビダッケは指揮台まで歩くのも難儀そうに見える。3年前の「古典交響曲」では元気だったのに...。

 指揮は椅子に座ったまま。しかし、指揮棒を構えて、振り始めるまでの緊張感は物凄い。

 第1楽章の序奏。テンポは遅く、音楽の内容は濃い。この部分がここまで長く(悪い意味ではなく)感じられたことはない。

 主部に入っても遅めのテンポ。スケールが大きいだけでなく、細かい部分にも目が届く。また、第1主題が盛り上がる部分でのトランペットのアクセントは、とてつもなくカッコイイ(ここは鳥肌モノ)。

 第2楽章の冒頭のコラールは、そのまま曲が止まってしまうのではないかというような遅さ。中間部はテンポが遅いだけでなく、大きく表情が付けられる。

 第3楽章以後は前半2楽章に比べると、若干パワー・ダウンしているようにも感じるけれども、それまでが凄過ぎたのかもしれない。最後の管楽器のフェルマータは意外に短い。

 何だかブルックナーでも聴いているような、兎にも角にも『チェリビダッケの』新世界交響曲。

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 ちなみに、個人的なMVPはティンパニ奏者。このティンパニあってこそ、この演奏なのだ。


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 ▲ ペーター・マーク指揮/スヴィッツェラナ・イタリアナ・オーケストラ

 近所の本屋さんで買った「500円DVD」。

 都響への客演で馴染み深い名指揮者、マーク氏によるライブ映像。

  ドビュッシー作曲/牧神の午後への前奏曲
  シュポーア作曲/クラリネット協奏曲第1番
  ドヴォルザーク作曲/交響曲第9番「新世界より」

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 パッと見、風采は上がらないのですが、都響との共演で数多い名演奏を聴かせてくれたマークさん。これも見事な演奏です。

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 値段も考えると、文句無し『買い』のDVDです。


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 ▲ R・クーベリック指揮/バイエルン放送交響楽団

 1977年12月の録画。

 写真から誤解を招きそうだけれども、コンサートのライブ録画ではなくて、(おそらくは)観客の入っていないホールでの演奏。クレジットが入るのでTV用の録画か?

 後年のチェコ・フィルとのライブ映像もあるけれど、音楽は力強く活き活きとしていて、何か変わった解釈をしようというのではない、ごくごく自然体に音楽を表現する。クーベリックの指揮を観るソフト。


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 ▲ V・ノイマン指揮/グスタフ・マーラー・ユーゲントオーケストラ

 1990年、フランクフルトでのライブ録画。

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 『音』だけならばチェコ・フィルの方なのだろうけれども、指揮者も、若い奏者によるオーケストラも、この共演を互いに楽しんでいるかのようで、観ていて気持ちがいい。

 カップリングはヤナーチェク作曲の「グラゴル・ミサ」で、こちらはチェコ・フィル他による演奏。

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