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ベルリオーズ 幻想交響曲(ガーディナーの映像)

DVD

 ■ H・ベルリオーズ作曲/幻想交響曲

 Img168

 ▲ ガーディナー指揮/オルケストル・レヴォリュショネール・エ・ロマンティーク

 1991年、パリの旧音楽院ホールでのライブ録画。

 古楽器(ピリオド楽器)による「幻想…」の映像ということで話題になったソフト。

 広くないステージに奏者がびっしり並んでいる。ハープは6台(左右に3台づつ)。

 第5楽章の鐘は教会の鐘のような音だけれども、ステージ上(映像)には現れない。

 「怒りの日」ではセルパンを加え(2番オフィクレイド奏者が持ち替え)、オフィクレイドとセルパンのユニゾンで演奏している。

 ここをグレゴリオ聖歌のパロディとして見れば、教会楽器であるセルパンを使うという『解釈(判断)』も有りかもしれないけれど、少なくともベルリオーズのスコアにセルパンは無く、なんらかの根拠はあるのかもしれないけれど添付されている解説に記述は無く、いかにもベルリオーズがセルパンを指定していた様にも読める書き方で曖昧にして(ごまかして?)いる。

 セルパンだけ2本ならともかく、サウンド的にも中途半端になってしまうようにも思うのだが...。

 ガーディナーは「時代考証」とか「演奏スタイル」ということには無頓着で、要は「古楽器で演奏する」というのが主眼(売り)のように感じる。

 逆に言うと一般に受けやすい(聴きやすい)ということにもなり、これよりも先に出たノリントンの旧盤が全く話題にならず、このガーディナー盤が大々的に持ち上げられるのも、そこなのかもしれない。

 要は音楽そのものは、意外に普通の、よく耳にする「幻想」なのだ。

 とは言うものの、オフィクレイド、セルパンなどの『演奏風景』を見ることができ、『映像ソフト』としての価値は十分にある。

 Gensou1

 ▲ コルネット(向かって右)とトランペット(左)

 Gensou3

 ▲ 「怒りの日」を吹くオフィクレイド(左)とセルパン(右)

 Gensou2

 ▲ オフィクレイド奏者

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