ウォルトン 「ヘンリー5世」組曲
CD
■ W・ウォルトン作曲/「ヘンリー5世」組曲
▲ C・グローヴズ指揮/ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団
1983年録音。
1945年に製作された同名の映画(監督・主演はローレンス・オリヴィエ)のために書かれた音楽から、ミューア・マシーソンが作曲者の承認を得て編曲した演奏会用組曲。
1.序曲「グローヴ座」
2.パッサカリア「ファルスタッフの死」
3.突撃と戦闘
4.彼女の唇に触れて分かれなん
5.アジンコート・ソング
「1」は、まさに「これからお芝居が始まる」といった雰囲気のルネサンス風音楽。華やかなトランペット。
「2」と「4」は弦楽合奏のための繊細で美しいナンバーで、この2曲だけ取り出されて演奏されることも。
「3」は打楽器、金管も活躍するドラマチックな展開を見せ、終結部では「オーベルーニュの歌」の「バイレロ」が引用。この曲はプロコフィエフ作曲の「アレクサンドル・ネフスキー」(「氷上の戦い」)の影響を受けているように思える。
「5」は金管楽器が晴れやかに、高らかに民謡に基づくメロディを奏する大団円。
構成もよく変化に富んでいて、とても聴き応えがある『組曲』になっている。
そして、LP時代に愛聴していたグローブスの録音が、ようやくCD化されました。嬉しい!!
▲ A・プレヴィン指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
1986年録音。グローヴズの録音がCD化されるまではこれを聴いてました。大人しい感じがしてちょっと物足りない。ただ、カップリング(メイン)の「ベルシャザールの饗宴」は◎。
▲ W・ウォルトン指揮/フィルハーモニア管弦楽団
作曲者自身の指揮による1963年の録音。活き活きとした演奏だけれども、『聴かせる』というところではグローヴズに一日の長が。
▲ N・マリナー指揮/アカデミー室内管弦楽団
弦楽合奏のための2曲(「ファルスタッフの死」「彼女の唇に…」)を収録。
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