都響B定期(ミンコフスキ)
◆ 東京都交響楽団 第799回定期演奏会
指揮:マルク・ミンコフスキ
ルーセル作曲/バレエ組曲「バッカスとアリエーヌ」第1番、第2番
ブルックナー作曲/交響曲第0番
サントリーホールにて。
前回の共演では素晴らしいビゼーを聴かせてくれたミンコフスキ。今回はルーセルとブルックナーの第0番という渋いプログラム。ブルックナーの方は初めて聴きました。
「0番」という番号、第三者が『1番よりも前の曲』という意味合いで便宜的に付けたものかと思っていたら、作曲者自身によるものだそうです(実際に作曲された時期は第1番の次)。
で、この0番が滅法面白かった。
紛れもないブルックナーではあるけれども、粗削りで、奇妙奇天烈な音楽。それをミンコフスキは完全に自分のものにして活き活きと、力強く、とにかく、陽性で辛気臭くないところがいい。第2楽章の抒情性も素晴らしく、この曲を『初期の傑作』と言いたくなるような内容でした。
前半のルーセルは多くの打楽器も加えた大編成。こちらも見事で、相当に盛り上がったのだけれども、それが霞んでしまうような後半でした。
しかし...ブルックナーこそ音の余韻・残響を味わいたいのに、それをかき消す「ブラヴォー」が...
| 固定リンク
コメント