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ケテルビー作品集(ペルシャの市場にて)

CD

 ケテルビーの作品を集めたCD。子供のころ聴いたイメージから、「ケテルビーなんて...」と思っている人は是非。

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 ▲ A・グッドウィン指揮/パルム・コート劇場管弦楽団

 1996年録音。小編成による演奏で、ケテルビーの書いたスコアのイメージに近いのがこの演奏ではなかろうか。

 いかにも『サロン音楽』風な雰囲気が楽しい。団員が歌う物乞いのコーラスも、調子外れだけれども、何とも言えない味がある。

 ちなみにコーラスについては "Gentlemen of Orchestra" のクレジットがあります。


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 ▲ J・ランチベリー指揮/フィルハーモニア管弦楽団

 1977年録音。フル・オーケストラ版による演奏。

 ランチベリー(2003年没)はバレエ指揮者として活躍された方で、これは自身による編曲か、オーケストラ作品として見事に生まれ変わっていて、曲の素晴らしさを再認識させられる。

 LP時代に発売されたアルバムだけれども、この録音がある限り、私の中でランチベリーとケテルビーの名前は不滅だ。

 コーラスはアンブロジアン合唱団。「物乞いの合唱」にしては立派すぎるような...。


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 ▲ A・フィードラー指揮/ボストン・ポップス管弦楽団

 1958年録音。「ペルシャの市場にて」のみを収録。

 フル・オーケストラに編曲してゴージャスに聴かせるランチベリー盤。少人数でサロン・オーケストラの雰囲気を楽しめるグッドウィン盤。

 いずれも両サイドの演奏だけれども、ストライク・ゾーンど真ん中がこのフィードラー盤。

 いかにもそれっぽい(非音楽的な?)「物乞いの歌」が聞こえる街のざわめき、ルバートが美しい王女のテーマ、等々、各場面を見事に描き分けて聴かせてくれる。

 ちなみに、このCD、最近は誰も録音しないような懐かしの名曲が並ぶ。

 「ホフマンの舟歌」「ドナウ川のさざなみ」「スケーターズ・ワルツ」「金と銀」「メリー・ウィドウのワルツ」「愛の夢」...そして締めは、コンチネンタル・タンゴの名曲「ジェラシー」。

 「愛の夢」はハーバート編曲版(オーマンディと同じ)。

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