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ミヨー フランス組曲

CD

 ■ D・ミヨー作曲/フランス組曲

 Fennell

 ▲ F・フェネル指揮/イーストマン・ウインド・アンサンブル

 1958年録音。

 今聴けば『名曲』であるのは間違いないけれど、面白おかしい演奏効果がある曲ではないので(その割りには結構難しい)、演奏される機会も少なくなっていると思う。

 フランスの作曲家らしく、サキソフォンやバスーンに重要な役割が与えているけれど、特に後者については、割愛して演奏することも可能だろうけれど、第2曲などではサウンド的に『必須』と言っていいのではなかろうか。

 このフェネルは無駄の無い筋肉質なアンサンブル。体脂肪率1ケタ台。

 昔は味気なく感じたものだけれども、今聴けばこれも一種の快感。抑制された表現の第2楽章もとてもいい。

 ただ、第4楽章冒頭のサキソフォンは、個人的にもっと豊かな(サキソフォンらしい)響きが欲しいけれど、この曲を「葬送」の音楽として捉えれば、それは似合わないかもしれない。

 フェネルは第5曲では何箇所か打楽器を追加していて、普通は『蛇足』かもしれないけれども、このフェネルの音楽であれば効果は上がっていると思う。

 でも、やっぱり『フランスの音』で聴いてみたい...。


 【管弦楽版】

 Milhaud_p

 ▲ G・プレートル指揮/モンテ・カルロ・フィルハーモニー管弦楽団

 1983年録音。吹奏楽版からのオーケストラ編曲版。曲の構成は吹奏楽版と同じ。

 作曲者自身によるものだけあって、単なる『置き換え』にはなっておらず、第2曲のホルンは後半をストップ奏法にして音色の変化を付け、第4曲の冒頭のサックスは弦楽器(ヴィオラ?)に。

 また、第2曲は速めのテンポ。

 吹奏楽版では埋もれがちなメロディやフレーズがはっきりと聞こえてくるのも面白い。

 このプレートルの演奏はかなりラフな感じ。これで、オケがパリ音楽院管とかであれば嬉しかったけれど...。

 少なくとも吹奏楽版を知っている人には、結構面白く聴けると思けれど、あまりに聴き慣れていることもあるのか、やっぱり吹奏楽版の方が好きです。

 楽章毎の演奏時間は下記の通り。

 プレートル 1:39/3:38/1:45/3:57/2:44
 フェネル 1:34/5:07/1:48/4:23/2:50

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