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伊福部昭・卆寿を祝うバースデイ・コンサート(ライブ録音)

music CD

 ■ 伊福部昭・卆寿を祝うバースデイ・コンサート

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 ▲ 本名徹治指揮/日本フィルハーモニー交響楽団

 2004年5月31日。サントリーホールで行われたコンサートのライブ録音。

  フィリピンに贈る祝典序曲
  日本狂詩曲
  SF交響ファンタジー第1番
  交響頌偈「釈迦」
  【アンコール】
  シンフォニア・タプカーラ~第3楽章

 このコンサートは会場で聴くことができました。

 改めて実況録音盤を聴き返してみて、「交響ファンタジー」はそれほど『速い』という感じは無いけれども、「…タプカーラ」の後半部の加速は、会場で聴いていて熱くなるのも納得できます。

 以下はコンサートの感想...

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 最初の「…祝典序曲」から、いきなり伊福部ワールド全開。2台のピアノを加えた、急緩急、3部形式の曲。

 「日本狂詩曲」は21歳の時に書かれた最初の管弦楽曲。このときから伊福部さんはすでに『伊福部昭』でした。打楽器10人を加えた後半「祭り」は圧巻。やや一本調子な気もするけれど、当時の伊福部さんの頭の中には次から次へと『音楽』が渦巻いていたのでしょう。

 「交響ファンタジー」。個人的には最後のマーチはテンポ設定が速すぎた気もするけれど、トロンボーン、チューバが大健闘。

 後半「釈迦」は3楽章、演奏時間45分、合唱付きの大曲。アップ・テンポの部分が第2楽章途中しかないので、コアな伊福部ファン向きかもしれないけれど、最初から最後まで『伊福部節』。エンディングの盛りあがりは素晴らしかったです。

 アンコールに「シンフォニア・タプカーラ」の第3楽章。ここでもトロンボーンが大活躍。家へ帰るまで、頭の中でこの旋律がずーっと鳴り続けていました。

 本名さんはリズミックな部分での勢いが素晴らしく、変拍子のリズムも的確。曲の終わりなどはかなり『煽る』ような所もありましたが、それ故に会場は大きく盛り上がりました。

■ 伊福部先生現る!!

 客席の照明が暗くなり、ステージに団員が入場を始めても、会場に伊福部さんの姿は見当たりませんでした(私の席はRB、1階席2階席共によく見渡せます)。ひょっとすると、体調を崩されて今日はいらっしゃらないのだろうか...そんな不安もよぎります。

 オーケストラが入場し終わり全員が着席したところで、ホール入り口のドアが開きました。ここで伊福部先生の登場です。会場からはもちろん大きな拍手。

 入口のドアまでは車椅子で来られて、そこからは係員に付き添われて、拍手の中を席まで歩かれました。その後の移動は全て車椅子だったので、歩かれるのは辛かったかと思うのですが、このような場であることを考慮されたのでしょうか。ご立派でした。

 コンサート前半終了後の休憩前、指揮者の本名さんから紹介があり、何と会場にゴジラ(!)が現れ、伊福部さんに花束を贈呈。まさにこの日(5月31日)が伊福部先生のお誕生日だそうです。

 全プログラム終了後も、もちろん伊福部さんに盛大な拍手が送られ、ご自分の席で立って拍手を受けていました(さすがにステージ上まで歩いてくるのは厳しいようです)。

 このとき、多くの人が自然と席から立ち上がり、こういう形のスタンディング・オベーションは(TVドラマや映画以外では)初めての光景でした。会場が一つになった、本当に素晴らしいコンサートでした。

 終演後、ホールの外へ出ると雨が降っていました。その中を車椅子に乗った伊福部先生が係員と共にホテルの方へ向かっていて、それを見つけたファンがまた拍手を送っていました。

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