ドリーブ バレエ組曲「シルヴィア」
CD
■ L・ドリーブ作曲/バレエ組曲「シルヴィア」
▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団
1959年録音。
1.前奏曲と狩の女神
2.間奏曲と緩やかなワルツ
3.ピチカート
4.バッカスの行列
バレエ音楽から抜粋された組曲であるけれども、「前奏曲」冒頭の堂々とした主題が終曲の「バッカス…」でも再現され、とてもまとまりがいい。
その「バッカス…」は、トランペット(とコルネット)の元気のよいファンファーレで始まり、トゥッティを挟んでそれが繰り返される時は金管のハーモニーが加わり厚みを増す。ここは文句なしにカッコよく、その後は様々な登場人物が次々と現れるように、優美にまた快活にと曲想が変化する。
「緩やかなワルツ」は「コッペリア」の「ワルツ」に匹敵する素晴らしい音楽。「狩りの女神」ではホルンが大活躍する。
私が昔から聴いているのはこのアンセルメ盤。
硬質で、明るく輝かしいサウンド。ただ、昨今の聴き易い演奏と比較すると、キャラは強く、辛口の音がする。
とは言うものの、中間2曲は申し分ないし、「狩りの女神」の中間部は「8分の6拍子、かく演奏すべし」という『お手本』のような見事な演奏。
これは輸入盤2枚組。カップリングは「コッペリア」全曲と、「ダフニスとクロエ」第2組曲。
▲ E・オーマンディ指揮/フィラデルフィア管弦楽団
1963年録音。
「前奏曲と狩りの女神」と「バッカスの行列」で何箇所か大きなカットがあって、特に前者は『継ぎ接ぎ』といった感もある。
こういうカットは当時の慣習だったのかもしれないけれども、演奏がいいだけに残念。
国内廉価盤。カップリングは「コッペリア」と「レ・シルフィード」。
▲ C・デイヴィス指揮/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
1996年録音。
明るい雰囲気を持った演奏で、「狩の女神」ではホルンが大活躍する。
それなりに楽しめるけれども、アンセルメやオーマンディに比べると、『軽量級』という印象もある。
例えば「バッカスの行列」での弦楽器による優雅な第2主題も、いかにも薄味。
▲ C・マッケラス指揮/ニューフィルハーモニア管弦楽団
1968年、1969年録音。
「前奏曲」がカットされていて、いきなり「狩りの女神」から始まる。
しかしながら、すべてにバランスのとれた、申し分のない演奏。やっぱり、マッケラス最強!
なにが目当てで買ったCDか覚えていないのだけれども...カップリングは「コッペリア」、「ファウスト」のバレエ音楽、「二羽の鳩」(メサジェ作曲)。
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