伊福部昭の自画像(DVD)
DVD
■ 伊福部昭の自画像
1991年12月13日の「喜寿記念コンサート」の映像と、伊福部昭へのインタビュー映像による。コンサートのライブというよりも「ドキュメンター」といった雰囲気の強いソフト。
シンフォニア・タプカーラ
ゴジラの主題によせるバラード(芥川也寸志)
交響ファンタジー「ゴジラvsキングギドラ」
バレエ音楽「日本の太鼓<ジャコモコ・ジャンコ>」
Hommage a A.I.(黛敏郎)
「シンフォニア・タプカーラ」と、伊福部さんの指揮による「日本の太鼓」は全曲収録。「ゴジラvsキングギドラ」は抜粋。
何と言っても伊福部さん自身が指揮をされた「日本の太鼓」。9人の『弟子』が、背に「祭」の文字が入った青い半被を着て太鼓パートを受け持つ。
冒頭、伊福部さんが棒を振り下ろす、そのあまりの迫力・気迫に驚いたのか、いきなり「カラン・カラン・・・」と誰かがバチを飛ばしてしまう。
実況録音盤も出ているけれども、少なくとも「…太鼓」については映像のインパクトは大きい。
コンサートの全曲は収録されていないけれども、その分、伊福部さんのインタビューがたっぷりと収録されているのが嬉しい。
指揮をされた石井真木氏のお話も、曲に対する思い入れの強さが伝わってくる。特に「タプカーラ」の第2楽章のテンポ設定については熱く語っている。
芥川、黛作品は「9人の門弟が贈る<伊福部昭のモチーフによる讃>」から。
コンサートでは全曲演奏されていて(下記)、芥川作品(石井眞木指揮)以外は作曲者自身による指揮。
1.Felicidades El Maestro! / 原田甫
2.幻の曲 / 石井眞木
3.Omaggio al maestro Ifukube / 眞鍋理一郎
4.狂想的変容 / 今井重幸
5.Homage to Akira Ifukube / 松村禎三
6.Gozilla is dancing / 三木稔
7.ゴジラの主題によせるバラード / 芥川也寸志
8.Omaggio a maestro A.Ifukube / 池野成
9.Hommage a A.I. / 黛敏郎
芥川作品は「ゴジラが『交響譚詩』を指揮したら・・・」という設定だそうで、とても面白い曲。
依頼されて「ホトホト困惑した」という黛作品は黛さん自身の指揮(懐かしい!)。エンディングではラヴェル作曲の「ピアノ協奏曲」が引用されて、他の『弟子』たちによるコーラスも加わるのだけれども、これが何とも...
ちなみに、このコンサート、当初は山田一雄さんが指揮される予定だったそうですが、準備中に亡くなられてしまったために、石井眞木氏が務めたとのことです。
一度観始めると止まらなくなる、見所満載のソフト
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