ムソルグスキー(ストコフスキー編) 組曲「展覧会の絵」(バーメルト)
CD
■ M・ムソルグスキー作曲(ストコフスキー編曲)/組曲「展覧会の絵」
▲ M・バーメルト指揮/BBCフィルハーモニック
1995年録音。ストコフスキーの編曲版による演奏。
ストコフスキー自身の指揮であると、どうしても演奏(指揮)の方に耳が行ってしまいがちだけれども、アレンジの素晴らしさを堪能できる録音。
ストコフスキーはムソルグスキーのオリジナルの譜割りなども柔軟に変更し、イマジネーションを大きく広げている。
「キエフの大門」の冒頭などはラヴェルと比べてもはるかに凝った、変化に富んだオーケストレーションがされている。途中の『聖歌』の部分もヴィオラやチェロによって表情豊かに演奏され、原曲には無い「フェルマータ」も付けられて、はっきりと「コラール」として扱っている。木管で淡々と演奏されるラヴェル版よりもはるかに素晴らしいと思う。
しかしながら、いくら自在であっても、決してムソルグスキーの音楽を踏み外すことがないのは、この音楽への思い入れ(愛情)だろうか。
「展覧会の絵」の編曲は吹奏楽版も含めて多々あるけれども、やはり「役者が違う」といったところ。
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