ムソルグスキー 組曲「展覧会の絵」(ゲルギエフ&キーロフ劇場管のライブ録音)
CD
■ ムソルグスキー作曲(ラヴェル編)/組曲「展覧会の絵」
▲ V・ゲルギエフ指揮/キーロフ劇場管弦楽団
1989年ライブ録音。
一般的に知られているウィーン・フィル盤や同年のLPO盤とは違う、キーロフ劇場の芸術監督就任後、間もないライブ録音。
冒頭「プロムナード」のトランペットのレガート奏法は期待を持たせてくれる。
「小人」は打楽器のバランスが弱いので物足りない。「古城」はかなりテンポを揺らすけれども、むしろ不安定さを感じさせてしまう。「2人のユダヤ人」は棒が分かりにくいのか、弦楽器ユニゾンのアンサンブルが乱れる。
「キエフの大門」の大太鼓は、後の演奏と同様『ずらして』演奏させているけれども、テンポが速いのであまり明確でない。
独特の雰囲気はあるものの、まだ発展途上。未完の大器、といった感じ。
一般向けとは言えないにしても、ライブ故にゲルギエフのファンには興味深い録音だと思う。
カップリングはシメノフ指揮のレニングラード・フィルによる「はげ山の一夜」。
▲ V・ゲルギエフ指揮/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
キーロフ盤と同じ1989年の録音。
セッション録音なのでよくまとまっている分、色々な意味での『面白味』には欠ける。
写真は録音当時のものだと思うけれども、(ヘア・スタイルもさることながら)当時はこんなに長い指揮棒を使ってたんですね。
「キエフの大門」の大太鼓はハッキリとずらしています。
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