グレインジャー 子供の行進(レイニッシュ)
CD
■ P・グレインジャー作曲/子供の行進(丘を越えて彼方に)
▲ T・レイニッシュ指揮/王立ノーザン音楽大学ウインド・オーケストラ
コーラス付き。「グレインジャー・エディション」の第8巻。
この曲については、まずはこの演奏を聴くことをオススメします。
グレインジャー初期の作品。1919年、作曲者の指揮で初演。編成にはピアノが使われていて、鍵盤打楽器も活躍する。
最初は腕白坊主が1人で歩いている。そこへ1人、また1人と加わり、それが5人、10人、100人となって、子供たちは元気よく、気勢を上げながら行進していく(どこへ向かって?)。そんな光景が頭に浮かぶ。
低音で現れるテーマは、「キラキラ星」のヴァリエーションだろうか。
「♪ドレミファ・ソ~ソ~・ララララッラ・ソラソ~」=「♪ドド・ソソ・ララ・ソ」
「♪ファ~ファファ・ミファミミ・レレレッレ・ド~」=「♪ファファ・ミミ・レレ・ド」
新しいテーマも加わり、次第に高揚し、エネルギーを増し、全楽器で駆け回るスケールからクライマックスを迎える。
打楽器やピアノの特殊奏法のノイズの中を、遠くへ消えていくエンディングも印象的。
メロディそのものはシンプルだれども、ハーモニーはグレイジャー以外の何物ではない。
途中、男声によるコーラス(オプション)が加わり、昨今であれば、奏者が歌おうが、叫ぼうが、何をしても珍しいことではないけれども、当時は新鮮だったのではなかろうか。
ちなみに、グレインジャーと親交があったディーリアスにも、全く同じタイトルの管弦楽曲があります。
その他の録音。
▲ K・ブライオン指揮/ミシガン州立大学シンフォニック・バンド
▲ E・バンクス指揮/英国空軍中央音楽隊
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