ショスタコーヴィチ 交響曲第4番(コンドラシン&モスクワPO)
CD
■ D・ショスタコーヴィチ作曲/交響曲第4番
▲ K・コンドラシン指揮/モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団
1962年録音。
どこでも絶賛されている録音なので『今さら』ではあるけれど、改めて聴き返してみて、やはりスゴイ演奏です。
特に第1楽章、尋常ではない起伏の激しさ、唐突に変化する曲想。
高速16分音符のフーガからクライマックスへかけての追い込み、一切勢いを落とすことなく、崩壊寸前でゴールに雪崩れ込む。音楽そのものも、常識的な市民感覚をはるかに超越している。
「ぶりぶり!」と物凄い音で吹き鳴らすチューバ奏者は、とても人間とは思えない。終楽章でのトランペットの絶叫は、勝利の雄叫びか、あるいは断末魔の叫びか。
これと比べると、ゲルギエフ盤などは極めて『常識的』な演奏に聴こえる。
私が若いころ、ショスタコーヴィチの交響曲第2番~4番は本当に「謎」の曲。第5番があるからにはきっと存在はするのだろうけれども、聴くことが出来ない(音源がない)。
で、ようやく聴くことができたのが、このコンドラシン盤(当時LP)。
その昔はこの録音しかなくて、正直「フツーの演奏を聴いてみたい」と思っていたものだけれども、フツーの演奏が沢山出ている今の時代、正に【必聴盤】となりました。
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