リムスキー=コルサコフ 交響曲第2番「アンタール」
■ N・リムスキー=コルサコフ作曲/交響曲第2番(交響組曲)「アンタール」。
この曲には以下のバージョンがありますが、CDに記載されている版と、演奏されている版が異なっている場合があるので要注意です。
初稿 1868年作曲
第2稿 1875年改訂
第3稿 1897年改訂(決定稿)
第4稿 1903年改訂(第2稿の改訂)
私が所有しているスコアはこちら(第4稿)。
スコアを見ていないので「第2稿」と「第4稿」の差は分かりませんが、以下の録音では、2種のスヴェトラーノフ盤以外、上記スコアを見ながら聴いても違いは感じられませんでした。
▲ E・スヴェトラーノフ指揮/ソビエト国立交響楽団
スヴェトラーノフのメロディヤ録音盤。版の記載は無し。「第3稿」。
▲ E・スヴェトラーノフ指揮/ロシア国立交響楽団
1993年録音。「1876年版」と記載されているけれども、メロディヤ盤と同様の「第3稿」。
中間2楽章は、このコンビらしいゴリゴリとした力強い音が聴こえる。
▲ N・ヤルヴィ指揮/エーテボリ交響楽団
1987年録音。「1897年版」によると記載されているけれども、実際は「第4(2)稿」。
このCDの解説には「『最終』版(第4稿)が一番入手しやすいが、これは信頼に足るものではなく、また演奏に用いるべきではない」とあるのだけれど...。
演奏はイチ推し。この録音を聴くと、もっと演奏されてもいい曲に思える。
▲ E・アンセルメ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団
1954年録音。版の記載は無し。「第4(2)稿」。
いつもながらのカラフルで華やかな演奏。硬質なサウンド。
▲ L・マゼール指揮/ピッツバーグ交響楽団
1986年録音。版の記載は無し。「第4(2)稿」。
マゼールらしく丹念に描いている部分もあるにせよ、全体的に緩い感じがするし、終楽章もテンポが速く、あっさりし過ぎていて物足りない。
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