チャイコフスキー 弦楽セレナーデ(ムラヴィンスキー)
CD
■ P・チャイコフスキー作曲/弦楽セレナーデ
▲ E・ムラヴィンスキー指揮/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
ダイナミックやニュアンスが見事に作り込まれて、そして統率されている。
有名な第1楽章冒頭部を聴くだけで、この演奏が只者ではないことがハッキリと分かる。
当然のことながら、ベタベタとした甘さは皆無。
それでも、全編にデリケートなニュアンスが感じられ、第1楽章主部へ入る前の弱音、第2楽章「ワルツ」の絶妙な間、また第4楽章導入部の遅いテンポも前の楽章からのブリッジとしての役割を果たしている。
ただビックリするのが第1楽章のエンディング。ハ長調の和音の後に、もう一度ユニゾンによるフェルマータが入っていて、最初に聴いたときは何が起きたのかと動揺してしまった。指揮者が追加したものなのか、楽譜の版が違うのかは不明。
私が所有しているのは以下の3種類。
演奏は全て同じと思われますが、記載されている録音データがすべて異なっています。
BMGジャパン(国内盤)
「1949年3月25日録音」。
「オリジナル・マスター・テープにもとづいて制作」と記載されています。
Russian Disc
「1961年録音」。これは明らかに間違いでは。
Archipel Records
「1949年2月20日録音」。
"Issued from the original sources" と記載があります。残念ながら音は良くなくて、ピッチがふらついたり、ノイズが入ったりしています。
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