團伊玖磨 「シルクロード」組曲
CD
■ 團伊玖磨作曲/管弦楽のための組曲「シルク・ロード」
4楽章から成る組曲。
1.綺想的前奏曲(Preludio capriccioso)
2.牧歌(Pastoral)
3.舞曲(Dance)
4.行進(Marcia)
3と4は休み無しに続けて演奏される。
とても聴き易い音楽で、軽快な第1楽章は異国風、東洋風、中国風の音楽が楽しい。
▲ 本名徹次指揮/東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
2006年ライブ録音。写真は「3人の会」の3ショット。皆さん若いし、すごく懐かしい感じがする...。
吹奏楽にも編曲されているけれども、原曲のオーケストラ版の貴重な録音。
それゆえ贅沢は言えないけれども、第3楽章だけはどうしてもいただけない。
8分の6拍子の主部(Allegro moderato)からが、メロディを重視しようとしたためだろうか、テンポも遅いし、「舞曲(Dance)」としての律動が全く無く、気の抜けた、だらけた音楽になってしまった。
テンポの設定も曖昧で、全くの消化不良。とても魅力的な楽章だけに本当に残念。
私が昔聴いていたのは、荒谷俊治指揮の東京フィル(?)による演奏で、FMで放送されていたのをカセットにダビングして、テープが伸びるほど繰り返し聴いていた。これはLPで出ていたのだろうか。何とかCDになってほしい。
▲ D・ボストック指揮/アールガウ・フィルハーモニー管弦楽団
2014年のライブ録音。新しい録音が出てくれるのは嬉しいのだけれど、やや欲求不満気味の演奏。
アールガウ・フィルはスイスのオーケストラ。ボストックが常任指揮者を務めているそうです。
メンバー表を見ても団員数は多くないようで、この録音も編成が小さいのか、小ぢんまりとまとまった感があり、でも、3管大編成の曲だけに、もっとスケール感が欲しい。
また、本名盤と同様、聴き所である第3楽章主部に今一つ魅力が感じられない(テンポが遅すぎる?)。
これは、すごくいい『メロディ』だと思うのだけれども、そう感じるのは日本人だからなんだろうか。
カップリングは「中央アジアの草原にて」と、ブゾーニ作曲の「トゥーランドット」組曲。
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