アーノルド 「第六の幸福をもたらす宿」組曲(ヒコックス)
CD
■ M・アーノルド作曲/「第六の幸福をもたらす宿」組曲
▲ R・ヒコックス指揮/ロンドン交響楽団
1992年録音。吹奏楽関係者にはお馴染みの曲。
ヒコックスはアーノルド作品も数多く録音しているイギリス音楽のスペシャリスト、ロンドン響もこの手の音楽は手馴れたもの(「スター・ウォーズ」「指輪物語」等)。このコンビによる演奏であれば不満はない。
1.ロンドン・プレリュード
2.ロマンチック・インタリュード
3.ハッピー・エンディング
3曲から成る組曲だけれども、旋律は2つ。ホルンなどによる壮大な「決意のテーマ」と、リリカルな「愛のテーマ」(これがとても美しい)。
この2つのテーマによる1曲目「ロンドン…」は、ハリウッド映画の1シーンが目に浮かんでくるような見事な音楽の展開を見せる。
2曲目ではフルートやチェロなどによる『中国風』エピソードが挿入され、終曲ではマザーグースの数え歌、"This Old Man" の可愛らしいフレーズが変奏されながら繰り返され、最後は「愛のテーマ」でロマンチックな雰囲気を大きく盛り上げる。
シンフォニックというよりも、エピソードを接続した感ではありますが、非常に楽しい音楽です。
元は、イングリッド・バーグマン主演による1958年公開のアメリカ映画のための音楽。中国で宣教活動をする女性のお話で、実話に基づいているそうです(私は観たことがない)。
原題は "The Inn of the Sixth Happiness" ですが、映画界(?)での邦題は「六番目の幸福」となっているようで、吹奏楽界では「第六の…」が定着してしまっていますが、本来は「六番目…」を採用すべきなのかも。
ヒコックスとアーノルドの2ショット。
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