J・S・バッハ 4台のピアノのための協奏曲(クーベリック他のリハーサル風景)
DVD
■ J・S・バッハ作曲/4台のピアノのための協奏曲
1972年、リハーサル風景の録画。
曲はヴィヴァルディ作曲の「4台のヴァイオリンのための協奏曲」(作品3-10)を、バッハがピアノ4台に編曲したもの。
ピアノを担当するのは、当時ミュンヘンで活動していた4人の指揮者。
R・クーベリック(バイエルン放送響)1914年生
R・ケンペ(ミュンヘン・フィル)1910年生
W・サヴァリッシュ(バイエルン国立歌劇場)1923年生
F・リーガー(元ミュンヘン・フィル)1910年生
リーガー氏はケンペの前のミュンヘン・フィル首席指揮者だそうです。
オーケストラを指揮するのはクーベリックで、彼が全体のまとめ役であるのだけれども、他のメンバーも色々と自分の意見を出しつつ、曲を作っていく。
サヴァリッシュは最年少だけれども、ピアニストとして活動していることもあってか、色々と細かい注文を出し、また、諸先輩には負けないぞと言う意気込みを感じる。
ちなみに、サヴァリッシュだけスーツにネクタイでピシッと決めています。
ケンペは寡黙で(リハーサル前も黙々と一人でさらっている)、隣で弾いているサヴァリッシュに対して「ここなんだけどさぁ...」といった感じで注文を出す。
4人共に自身が指揮台に立てば、思うがままに全てを仕切る絶対的立場。
そういう4人が集まって、特定の一人の意見に服従するのではなく、皆が自分の意見を出しながらも着地点を見つけつつ音楽を作っていく様が、とても面白い。
リハーサルの終了後、4人で談笑する様子も見られて、言っても気心が知れた仲間なんだなという雰囲気です。
クーベリック(奥)とリーガー(手前)。
ケンペ(奥)とサヴァリッシュ(手前)。
2人でスコアの確認中。
メインはバレンボイムが共演したブラームス作曲の「ピアノ協奏曲第2番」と、ドヴォルザーク作曲の「交響曲第7番」という、とても贅沢な内容のDVD。
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