ストラヴィンスキー バレエ音楽「春の祭典」(マルケヴィッチ&日フィルの映像)
DVD
■ I・ストラヴィンスキー作曲/バレエ音楽「春の祭典」
▲ I・マルケヴィッチ指揮/日本フィルハーモニー交響楽団
1968年2月29日、東京文化会館でのライブ録画。
1968年...作曲者のストラヴィンスキーはまだご存命でした。
私(の世代)にとって、マルケヴィッチがフィルハーモニア管をによる「春の祭典」のインパクトはあまりに大きく、マルケヴィッチと言えば「春の祭典」、「春の祭典」と言えばマルケヴィッチなのだ。
デュトワのように鮮やかに変拍子を処理する棒とは真逆。
第2部の後半など、拍を刻むというよりも円形を描くようであり、ヒヤヒヤすることもあるけれど、オケも見事に付いてきている。
そして、音楽の緊迫感は半端ではない。
譜面台は置かず暗譜で、「分かってるな!?」とばかりにオーケストラに鋭い眼光を向け、淡々と拍を刻み続ける。
この複雑なスコアを、いかに的確にカッコよく捌くかという事とは無縁。
冒頭のファゴットのソロ、昨今では「どうぞ、お好きなように」といった感じで奏者に『任せる』指揮者も多いけれども、マルケヴィッチはそんなことはしない。奏者を睨み付けたまま、ゆっくりと長い指揮棒を振り下すのだ(コワッ!!)。
確かにマルケヴィッチの棒は分かりにくいけれど、単に拍を刻む(オケのアンサンブルを整える)メトロノームではなく、やはり『音楽』なのだ。アンセルメや初演者モントゥーがこの曲をどのように振っていたのか、観れるものなら一度観てみたい。
コンサート・マスターはルイ・グレーラーさん
ワーグナー・チューバの2人組。
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