グレインジャー合唱曲集(ガーディナー)
CD
■ グレインジャー 合唱曲集
▲ J・E・ガーディナー指揮/モンテヴェルディ合唱団と管弦楽団
1994、5年録音。収録曲は以下の通り。
1.日曜日になればわたしは17歳
2.ブリッグの定期市
3.愛の詩(ソロモンの雅歌より)
4.愉快な婚礼(祝宴の踊り)
5.シャロー・ブラウン(船乗りのシーシャンティ)
6.父と娘(フェロー諸島のダンシング・バラード)
7.わが黒髪の乙女
8.花嫁の悲劇
9.アイルランド、デリー州の調べ(ロンドンデリーの歌/ダニー・ボーイ)
10.スコットランドのストラススペイとリール
11.行方不明のお嫁さんが見つかった
12.三羽のからす(古いイングランドの歌)
13.ダニー・ディーヴァー
14.フォスターに捧ぐ(「草競馬」にもとづいて)
グレインジャーと言えば、まずは「ロンドンデリーの歌」、そして「リンカンシャーの花束」。それと、いくつかの軽い小品。
自分にとっては、それ以上のものはなかった作曲家だったのだけれども、そのイメージを大きく覆してくれたのがこのCD。全く新たな世界が広がったのだ。
「1」はタイトルからも分かるように、ヴォーン=ウィリアムズの「イギリス民謡組曲」第1楽章で使われている民謡で、ここでもコーラスと金管楽器によって元気良く演奏される。
「11」は「リンカンシャーの花束」の終曲のオリジナル合唱版。
「7」はA・リード作曲の「シンフォニック・プレリュード」で使われている民謡。
「2」はディーリアス作曲の同名の管弦楽曲のベースとなった曲。
「12」もイギリス民謡による作品。人知れず死んでいる騎士の亡骸を三羽のカラスが狙っている...というインパクトある内容で、印象的なリフレインも頭に残り、シンプルな伴奏が歌の内容を引き立てている。
「5」は船乗りの歌。グレインジャー作品の中でも最も好きな曲の一つ。
「14」はフォスターの「草競馬」に基づくオリジナル曲。
その他の曲も含めて、これほど多彩で魅力的な音楽を書いていたのかと、正しく『再発見』させてくれたCD。
その後、色々な録音も出てきたけれども、「まずはこれ」という一枚として価値は変わっていないと思う。
日本語解説が充実した国内盤を是非。
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