レスピーギ 交響詩「ローマの松」(ケルテス)
CD
■ O・レスピーギ作曲/交響詩「ローマの松」
▲ I・ケルテス指揮/ロンドン交響楽団
1968年録音。
「アッピア街道」で盛り上げて帳尻を合わせるような、通り一辺倒の持って行き方ではない。
終始、サウンドの美しさ、暖かさ、落ち着き、そして、『音楽』を感じさせてくれる。
カラフルで速いテンポの「ボルゲーゼ荘の松」から、「カタコンブの松」の静寂へのコントラスト。トロンボーンなどで聖歌が奏されるクライマックスでも、決してオーバーになることはない。
「アッピア街道」でも同じ。オケは鳴っているものの、力任せに聴き手をねじ伏せるようなことはしない。
途中、金管楽器のテーマを抑えて、弦などの下降する音型を強調するところなども面白い。
こんなに音楽的な曲だったのかと思わせてくれる演奏。
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